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人気作家・宮木あや子さんがセレクト【婚活疲れに読んで効くサプリ本】

婚活で疲れたら、読書で心をリフレッシュ! 女性のリアルを描く人気作家・宮木あや子さんが読んで効くサプリ本をセレクト。涙と笑いと学びが詰まった本で“婚活迷子”の出口が見えるかも!?

作家・宮木あや子

みやぎあやこ●1976年、神奈川県生まれ。2006年、作家デビュー。’13年、『セレモニー黒真珠』で酒飲み書店員大賞を受賞。『校閲ガール』『花宵道中』『婚外恋愛に似たもの』など映像化・舞台化された著作多数。



婚活相手は、もとはみんなおバカなはなたれ「男子」だった――そう思えば、あまり悩まなくなるかも(笑)

「200年前の作品ですが、今の日本の婚活事情を映し出すような作品です」。そう言って宮木さんがまずピックアップしたのが、イギリスを代表する女流作家オースティンの『高慢と偏見』。次女のエリザベスを主人公にベネット家の5人の姉妹の恋愛模様を描いた作品だ。


「ヒロインのエリザベスは、賢いけれど、そそっかしくて恋愛には不器用。バイラ女子も共感できるキャラクターだと思います。ほかにもお人よしで温和な姉のジェーンや奔放な妹たちなど、姉妹たちは個性豊か。自分と照らし合わせて読むとすごく婚活の勉強になると思います」


またエリザベスの友人シャーロットの言葉は「名言の宝庫」だとか。

「特に刺さったのは、『たいていの場合、女は実際に感じている以上の愛情を見せておいたほうがいいのよ』とエリザベスに諭すところですね。恋愛はお互いによく知らないところから始まるので、ちゃんと態度で表さないと相手に伝わらないと。実際、姉のジェーンは、愛情表現が足りないために誤解されて、好きな人と引き離されてしまいます」

心を隠して、すれ違う恋人たち。「虚栄心や偏見が渦巻く婚活だから素直になることは大事ですよね」

人気作家・宮木あや子さんがセレクト【婚活疲れに読んで効くサプリ本】_1

【サプリ:カンフル剤に】恋愛・結婚の名言満載。最高の婚活の教科書に

『高慢と偏見』 ジェイン・オースティン 大島一彦訳 中公文庫 1100円

そそっかしいエリザベスと皮肉屋ダーシー。好意を持ちながらもすれ違う二人。ベネット家の個性豊かな5姉妹を中心に描いた婚活悲喜こもごも。「理想の結婚相手」と悩む女性の悩みは今も昔も変わらない。

一方、梅佳代さんの写真集『男子』は婚活の息抜きにおすすめ。


「小学生の男の子たちの写真集ですが、白目むいたり、道路に寝っころがったり、本当にバカですよねぇ(笑)。でも、今みんなが婚活してる相手って、ワイン語ったり、経済語ったりしてても、もとはだいたいこんなだったよと言いたい(笑)。だからそんなに深く悩まないで、もっとシンプルでいいんじゃないの?って。相手がこれだと思えば、やさしくなれるし、プロポーズも自分からしないとダメだなと思えるはず(笑)。婚活に疲れたら、この写真集を見て初心に帰ってほしいです」

人気作家・宮木あや子さんがセレクト【婚活疲れに読んで効くサプリ本】_2

【サプリ:心にビンタを】婚活相手の正体を知れば肩の力が抜けるかも

『男子』 梅佳代 リトル・モア 1900円

写真家の梅佳代さんが、近所の小学生男子の無防備すぎる姿をとらえたパワーと笑いにあふれた写真集。「確かに小学校時代の男子はこうだった~!!」と叫びたくなる、おバカで愛すべき姿が凝縮された一冊。

また、宮木さんの新刊『手のひらの楽園』も心の癒しになる一冊。


「高校生の友麻の成長を描いた青春小説ですが、婚活していると、相手を年収や職業でジャッジしたりして、自分の性格が悪くなるように感じることがあると思うんですね。そんなとき、青春時代のきらきらした輝きにふれて、ぐちゃぐちゃにこんがらかった心をリセットしてもらえたらいいなと思います。それと友麻は、好きな人に恥じない自分になりたくて、自分磨きのために勉強を頑張ります。素敵な人をつかまえたいなら、自分を高める努力は必要だと思うので、そういうひたむきさや純粋に恋する気持ちを思い出してほしいですね」

人気作家・宮木あや子さんがセレクト【婚活疲れに読んで効くサプリ本】_3

【サプリ:一服の清涼剤】青春の輝きにふれて、婚活疲れを癒そう!!

『手のひらの楽園』 宮木あや子 新潮社 1450円

実家のある離島を離れ、寮生活を送りながら私立高校のエステ科で学ぶ友麻。友人のいざこざ、淡い恋模様、複雑な家庭事情を通して、その成長を描く。キラキラとした時間がまぶしい著者待望の青春小説。

ちなみに宮木さん自身の「婚活」は、かなりのレアケース。


「将来が不安で、とにかく結婚がしたくて、手近な人に『1年半つきあってみて、うまくいったら結婚しよう。合わなかったら別れよう』と提案したんです。最低条件として、殴る人、特殊なセックスを好む人はNGだったので、それだけは結婚前に確かめたかったんですね。お互いにまったく好きじゃなかったのに、つきあううちに恋愛して、結局、結婚することになりました」なるほど。婚活にももっといろんなパターンがあっていいのかも。「私は極端な例ですが、どうしても結婚したいなら自分が行動するしかないんです。ためらっていないで、勇気をもって進みましょう!!」

撮影/齊藤晴香 取材・文/佐藤裕美 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 ※BAILA2019年10月号掲載

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