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【女性のカラダ大百科 まとめ】乳がん・子宮頚がんの疑問まとめ

30代女性がかかりやすい病気No.1の乳がんとNo.2の子宮頸がんに関するQ&Aをご紹介。乳がんのリスクが高い人はどんな人? 子宮頚がんのワクチンは大人も接種すべき? 30代女性が知りたいさまざまな疑問に産婦人科医が回答します。

回答してくださったのは

1.婦人科系の病気

30 代が気をつけたい病気No.1

乳がん

乳がんは乳房にある乳腺に発生する悪性腫瘍のこと。30~60代の日本女性がかかるがんの1位がこの乳がん。つまりバイラ世代とその母親世代がいちばんに気をつけなくてはならない病気。日本では11人に一人がかかるといわれ、死亡率も増加の傾向に。初期症状がないため放置されやすいのが難点な一方、がんのなかでも比較的ゆっくり進行するのが特徴。早期に発見できれば約90%の人が治癒できる。

30 代が気をつけたい病気No.2

子宮頸がん

子宮の入り口にできる子宮頸がんは20代からみられ、発症のピークは30~40代。国内では年間約1万人が罹患し、その3人に一人に相当する3000人が命を落としている。主な原因となっているのがセックスで感染するヒトパピローマウイルス(HPV)。HPVは多くの女性が感染するありふれたもので、その中にがん化を引き起こすものもある。早期ならほぼ完治するのでワクチンと検診のダブル予防が有効。

その他の主な婦人科系疾患

子宮内膜症

子宮内膜に似た組織が子宮筋層内(子宮腺筋症)や卵巣(チョコレート嚢腫)など子宮の内側以外の場所にできる病気。月経痛や性交痛、骨盤痛などの症状が主。不妊との因果関係もあると考えられている。

子宮筋腫

子宮の筋層にできる良性腫瘍のことで4人に一人はもっているといわれている。症状で最も多いのが月経痛や過多月経による貧血、骨盤痛。筋腫の大きさやできる部位によっては不妊や流産の原因にも。

子宮体がん

子宮体部にできるがん。50代がピークだが出産回数が減少している現代女性に急増しているためバイラ世代も注意が必要。月経不順の人や近親者に婦人科系のがんを患った人がいる場合は特に気をつけて。

卵巣囊腫

卵巣にできる腫瘍で、大きくなると10cmを超えることも。良性から悪性まであり手術による治療が基本。症状としては腹部膨満感(おなかが張って苦しい)、下腹部痛、頻尿など。

性感染症

キスやセックスなど性的な行為で感染するすべての病気のこと。国内外で最も多い性感染症が性器クラミジア。都市部では近年梅毒患者も急増。おりものの増加、かゆみなど違和感を覚えたら即受診を。

2.婦人科系の病院

イーク表参道

イーク表参道

女性のための総合ヘルスクリニック。現在は婦人科検診のみ新規受診者を受付中。
東京都渋谷区神宮前4の26の18 原宿ピアザビル4F
☎0120-190-828(平日:9時30分〜17時30分 土:9時30分〜12時45分)
診察時間:婦人科14時~17時(最終受付16時45分)
休診日:土・日 ※完全予約制

はるねクリニック銀座

はるねクリニック銀座

不妊治療経験が25年以上ある婦人科専門医が在籍。一般婦人科や漢方外来もあり、現在妊娠希望でなくてもOK。
東京都中央区銀座1の5の8 ギンザウィローアベニュービル6F
☎03(5250)6850
診察時間:婦人科 平日9時〜18時、木12時〜20時、土9時〜15時
休診日:日 ※完全予約制

対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座

対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座

女性検診や婦人科はもちろん、皮膚科や内科、ダイエット相談までできる。トータルで体のメンテナンスが可能なクリニック。
東京都中央区銀座2の6の5 銀座トレシャス7F
☎03(3538)0270
診察時間:月10時~18時30分、火~土10時~18時
休診日:日・祝 ※完全予約制

ピンクリボンブレストケアクリニック表参道

ピンクリボンブレストケアクリニック表参道

検診、精密検査、治療まで行う乳腺のスペシャリスト。婦人科併設で子宮がん検診も同時に受けられる。夜間・土曜診療もあり忙しい女性も便利。
東京都港区北青山3の6の19 バイナリー北青山2F
☎03(3407)7377
診察時間:月・金10時~19時、火・水10時~20時、木・土9時30分~17時30分
休診日:日・祝 ※完全予約制

3.乳がんについて

Q 乳がんのリスクが高いのはどういう人ですか?

A 遺伝的要素と女性ホルモンの影響が大きく、家族の病歴や出産経験のある・なしなどが関係します

具体的なリスク要因としては、①出産、授乳経験がない ②母親、姉妹など家族に乳がんになった人がいる ③乳がんや良性乳腺疾患になったことがある ④初産年齢が30歳以上 ⑤身長が高い ⑥肥満傾向。「高リスクの方は、ピルなどのホルモン治療も危険性が上がるので注意を。条件に当てはまらない場合も油断は禁物です」(島田先生)

Q 乳がんを予防する方法ってありますか?

A ストレスケアと運動で代謝を上げ、定期検診で体の異常をいち早くキャッチ

「ストレスをためないことと週に最低1時間は運動して代謝をよくすることが一次予防。二次予防として重要なのが検診です。早期発見、治療のための自己検診やマンモグラフィなどによる定期検診は必ず受けて」(島田先生)。検診での早期発見が可能ながんだから、日本と違い定期検診の受診率の高い欧米では死亡率も低下しているそう。

Q 乳がん検診って受けないとダメですか?

A 命を守るためにも35歳からは1年に一度、高リスク者は早くから検診を

「早期の乳がんには自覚症状がなく、さわってもわからないため画像診断でないと発見できません。さわってわかるしこりは約2㎝。その前に発見することが大切なので自覚症状がないうちに、定期的に検診を受けてください」(島田先生)。早期発見は命が守られるだけではなく、治療期間も短く体や費用の負担も少ないなどメリット多し。

Q マンモグラフィと超音波検診の違いって?

A 検出できる得意分野が違うので最初は両方を受けて乳房の特徴を把握して

「マンモグラフィでは微細な石灰化を発見することができます。一方、マンモグラフィで見つけにくいとされる高濃度乳房(デンスブレスト)内の腫瘤を見つけるのに適しているのが超音波検査。自分の乳房の特徴を知ったうえで検査を使い分けるのがベストです」(島田先生)

検出できる得意分野が違うので最初は両方を受けて乳房の特徴を把握して

高濃度乳腺(デンスブレスト)とは
(上図右)乳房内の乳腺濃度が高く、しこりが見つけにくい
写真提供:ピンクリボンブレストケアクリニック表参道

閉経前の高濃度乳房はマンモグラフィではしこりを発見しにくいが超音波では発見が容易

(上図)閉経前の高濃度乳房はマンモグラフィではしこりを発見しにくいが超音波では発見が容易

マンモグラフィで写し出される石灰化は超音波検査では検出が難しい。

(上図)マンモグラフィで写し出される石灰化は超音波検査では検出が難しい

Q マンモグラフィの検査、 痛そう&痛すぎていや…

A 生理前を避けるほか、受診するクリニックを見直してみては

「検査を受ける際には深呼吸をして筋肉をゆるめるだけで痛みはかなり軽減できます。また生理前は乳房が張って痛みを感じやすいので避けたほうがよいでしょう」(島田先生)。日本乳がん検診精度管理中央機構が行っている検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師の認定を受けた検査技師がいる病院を選ぶのもひとつ。

Q 「石灰化」って、がんのおそれありってこと?

A 石灰化で良性と書いてあった場合がんの心配はありません

「石灰化には良性と悪性があります。正常な乳腺からの分泌物に含まれるカルシウムが沈着して石灰化した場合は良性。がん細胞に起因するものが悪性。要因がまったく違うので心配する必要はありませんよ」(島田先生)。なお、線維腺腫や乳腺症など乳腺疾患が原因の場合もありますが悪性化の可能性は低いそう。

Q 乳がんになったら乳房は取らないといけないの?

A 早期発見であればあるほど選択肢がある時代。病後の自分のやりたいことを伝えて相談を

「しこりの大きさが3㎝以下の場合は一般には乳房を一部のみを切除し正常部分の乳房を残す乳房温存手術が適応されます。そのほか術前化学療法でしこりが小さくなれば、乳房の温存が可能な場合も。結婚や出産など治療後の希望を医師に伝えベストな治療方法を一緒に決めていくのが今の乳がん治療の基本。早期にがんを見つけることが治療の選択肢を広げるカギです」(島田先生)

Q 自己検診のやり方がよくわかりません

ボディケアの一環という感覚が大切。全体をなでるように触れましょう

A ボディケアの一環という感覚が大切。全体をなでるように触れましょう

入浴時や入浴後のボディケアのときに指と手のひらで乳房全体をマッサージしてチェック。乳房をしぼり、乳首から分泌物が出ていないかも調べて。「顔のスキンケアをするときに手で肌に触れると肌のゴワつきや吹き出ものに気づくことがありますよね。それと同じ感覚で胸の状態に変化がないかを確認して」(島田先生)

指をそろえて10円玉大の円を描くようにわきの下から乳房全体、アンダーバストまでをチェック。

指をそろえて10円玉大の円を描くようにわきの下から乳房全体、アンダーバストまでをチェック。

4.子宮頸がんについて

Q 乳がん検診以外に、受けるべき検診項目は何ですか?

A 子宮頸がん検診、経腟超音波、性感染症の検査が30代女性の3点セット

「子宮頸がん検診では子宮頸部の細胞を採取する頸部細胞診と、腟内と腹壁の上を圧迫して骨盤内臓器を診察する内診を行います。筋腫の有無や卵巣の状態を調べるには経腟超音波検査が有効です。そして性感染症の検査も必ず受けて」(加藤先生)。すべて一度に検査して2万円程度(編集部調べ)。自分の体と命を守るためにもぜひ!

Q 子宮頸がんのワクチンにはリスクがあると聞きますが…

A 欧米では広く普及している予防接種。命の危険や妊孕力(にんようりょく)を失うリスクを甘く考えないで

「確かに痛みや発疹などの副作用が出る場合も。けれど日本以外の先進国ではほとんどの国の児童に接種されている安全性の高いワクチンです。実際に欧米各国ではワクチン導入後のHPV感染者が90%減少したという報告もされています」(加藤先生)。参考価格/2価ワクチンの場合1回16300円の計3回で48900円(編集部調べ)

Q 子宮頸がんのワクチンは大人も接種すべき?

HPV検査を受けて陰性であればぜひ接種して

A HPV検査を受けて陰性であればぜひ接種して

「本来であれば性交渉を持つ前の接種が最も効果的ですがそれ以降でも充分予防効果が期待できます。ワクチンが開発されている子宮頸がんは唯一予防が可能ながん。その予防効果は数十年ともいわれているのでできることなら接種をおすすめします」(加藤先生)。接種しないのであればせめて一年に1回は検診を受けるべし。

Q 子宮筋腫は手術で取るべきでしょうか?

A あるから即手術というものではありません。できた場所や大きさ、自身の状況などで判断を

「無症状や筋腫が小さい場合は定期検診で経過観察といったケースが多いです。筋腫が大きくなったり症状が重い場合は手術で筋腫のみ、あるいは子宮を摘出することも。ただし、ピルを服用し症状をやわらげるなどの薬物療法もあるので、すぐに手術ができないときや出産の予定などある場合は医師に相談してください」(加藤先生)

Q 性感染症の疑いが… まず何をすべき?

A 自分はもちろんのこと性的関係を持った人にも受診をすすめて感染を防いで

「すぐに病院に行って受診してください。性感染症は必ずしも自覚症状があるとは限りません。そのため、感染に気づいたときにはすでに多くの人に伝染していることも考えられます。ですので陽性の場合は性的関係を持った人にも連絡をし受診をすすめてください」(加藤先生)。自分だけの問題ではないと自覚することが大切!

Q 受診するタイミングがわかりません

検査も兼ねて年に最低1回は受診。ささいなことも相談できるパートナードクターを見つけて

A 検査も兼ねて年に最低1回は受診。ささいなことも相談できるパートナードクターを見つけて

「リスクと上手につきあうためにも体のささいな変化や不安をすぐに相談できる婦人科系の医師を見つけることはとても大切。バイラ世代のうちにそんなドクターを見つけておくことができれば、今後更年期を迎えた場合も、HRT(ホルモン補充治療)などの対応の相談もスムーズですし、生涯頼りになるはずです」(加藤先生)

Q 子宮や卵巣の病気を予防する方法はありますか?

A 毎月排卵があることの病気リスクを考えると低用量ピルがいちばんの予防になります

子宮や卵巣の病気は排卵、子宮内膜の増殖、月経といったサイクルのなかで引き起こされることがほとんど。「さらに、女性ホルモン・エストロゲンが子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣囊腫の発生や発育にかかわることがわかっています。そこで、低用量ピルを服用することで排卵を抑制することが有効な対策になります」(加藤先生)

Q 自覚症状がなくても検査を受けるべきですか?

「きっと大丈夫」という過信も我慢もやめて、まずは検診を

A 「きっと大丈夫」という過信も我慢もやめて、まずは検診を

「症状がないから大丈夫」「月経痛がひどいのは体質」などと自分で決めつけている人こそ要注意! 「過信や我慢のせいで病気を見過ごすことがあっては本末転倒。最悪の結果を招かないためにも、そして自分の体がどんな状況にあり、どんなリスクを抱えているのかを知るうえでも検査は定期的に受けてくださいね」(加藤先生)

イラスト/mio.matsumoto  取材・原文/東 美希 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 ※BAILA2020年2月号掲載

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