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【お家でドラマ三昧】ラッセル・クロウが“怪物”を大熱演!「ザ・ラウデスト・ボイスーアメリカを分断した男ー」

海外ドラマに詳しいライター・今 祥枝とBAILA編集者・バタコが、30代女性におすすめのドラマをピックアップ!今回は、ベストセラー伝記本に基づく実録ドラマ「ザ・ラウデスト・ボイスーアメリカを分断した男ー」をご紹介。本作でゴールデングローブ賞を受賞した、ラッセル・クロウの怪演にも注目して!

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今 祥枝&編集バタコ

今 祥枝&編集バタコ


今 祥枝(左)●ライター。著書に『海外ドラマ10年史』。
編集バタコ(右)●シュールネタ好きの担当。涙もろい。

バタコ(以下) ’17年のハーヴェイ・ワインスタインの告発より前に、テレビ業界で重大なセクハラ事件が起きていた。私は被害者である女性キャスターたちを描いた映画『スキャンダル』で初めて知りましたが、「ザ・ラウデスト・ボイス」はその加害者にフォーカスした実録ドラマです。

 米ニュース専門テレビ局、FOXニュースの初代CEOとして絶大な権力を握りながら、’16年に23人からセクハラ等の告発を受けて辞任したロジャー・エイルズ。本作の演技でゴールデングローブ賞を受賞した、ラッセル・クロウの怪演っぷりがマジでキモ……すごい‼

 あんなに太ってたっけ?老け込んでいたっけ?とびっくり!

 タイトルにもかかっているけれど、相手を恫喝するような大きな声がパワハラの象徴という感じ。

 会議のシーンとか自分まで怒られているような気分に(苦笑)。あとセクハラうんぬんはもちろんだけど、テレビ局のCEOがここまで政治を左右していたという事実にゾワゾワ。

 ナショナリズムを強く打ち出し、イラク戦争の導き手となるような偏向&フェイク報道の数々にもあぜん。「嘘でもいいから放送しろ!」「国民が見たいものを見せてやる」とドヤ顔とか、まさに報道倫理の崩壊だよね。

 大統領でさえ、こうしたメディア操作によってつくられるのだという印象も。米大統領選がある今年、メディアや報道のあり方にももっと注目しなくてはと思わされました

「ザ・ラウデスト・ボイスーアメリカを分断した男ー」

© 2019 "The Loudest Voice" Showtime Networks Inc. All rights reserved.

「ザ・ラウデスト・ボイスーアメリカを分断した男ー」 
ベストセラー伝記本に基づく実録ドラマ。1996年、メディア王ルパート・マードックが立ち上げたFOXニュースの初代CEO、ロジャー・エイルズ。政財界の大物をも動かすほどの権力を持ち、セクハラ・パワハラを繰り返した彼の素顔に迫る。主演はオスカー俳優、ラッセル・クロウ。共演はシエナ・ミラー、ナオミ・ワッツほか。製作総指揮は『スポットライト世紀のスクープ』でアカデミー賞脚本賞受賞のトム・マッカーシー(兼監督)ほか。全7話のミニシリーズ。

 

WOWOWプライムにて。オンデマンド配信あり

イラスト/ユリコフ・カワヒロ ※BAILA2020年5月号掲載 ※配信情報は記事掲載時点のもので、変更になっている場合や、配信が終了している場合があります。

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