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【さみしさから見る社会】マーケット分析、占い師、アプリ開発の視点から見た“今”

コロナ禍で人とのつながりや出会いの機会が減ったことにより、みんなのニーズにも変化が!? 世の中の動向を見る3人に、マーケット分析、占い師、アプリ開発のそれぞれの視点から話を伺います。

マーケット分析の視点から
「マッチングアプリや占いなどさみしさを紛らわす消費が増加」

田里 遥さん

博報堂 ヒット習慣メーカーズ

田里 遥さん


博報堂DYメディアパートナーズ プラナー。購買データやSNSなどを分析し、ヒットしそうなものを予測し発信する「ヒット習慣予報」のメンバー。

市場の動きを見ると、コロナ禍以前と以降では消費の傾向に変化が見られるそう。
「コロナ禍で、会社や学校など、所属するコミュニティとの分断により“帰属迷子”になる人が増えたといわれています。そういった背景から、人に会えないさみしさや、気軽に話せないフラストレーションを紛らわせるための消費=“さみしさ解消費”という習慣が生まれていることに注目しました。代表的なものは、TV番組や雑誌の特集に見られる“占いニーズの増加”や“ペット市場の拡大”。どちらも、精神的な不安感を和らげたり癒したりするための消費といえますよね。ほかにも、たとえば、恋愛や婚活といったイメージが強かったマッチングアプリのニーズが細分化、『趣味仲間やママ友を見つけるアプリ』が登場しました。また、リモートワークの導入などにより、以前は気軽にできていたはずの雑談すらままならなくなったことで、“誰でもいいから話をしたい”ニーズにこたえる『雑談トークアプリ』や、“話を聞いてほしい”“即レス対応してほしい”人のための、臨床心理士や街のスナックのママなどをAI化した『チャットbotアプリ』なども登場。人々の様々なさみしさ、帰属欲求や承認欲求の高まりにこたえるかたちで、市場が進化しているのを感じます」。
ペットの飼育放棄数が増えているというニュースもあるなか、生き物を安易に飼うのは慎みたいところ。新たなSNSやアプリで上手にさみしさを解消していきたい。

占い師の視点から
「誰かに共感してほしい、そんな“聞き役”としてのニーズにフィット」

ミカミ・ポーラさん

占い師

ミカミ・ポーラさん


福岡「Salon de uranaisu」オーナー。占い方は占星術とタロット、手相。オンライン個人鑑定のほか、リモートで学べる西洋占星術講座も行う。

ますます盛り上がる占い市場を現役で活躍する占い師視点で分析していただくと―。
「占い需要が高まった最大の理由は、話し相手としてのニーズではないでしょうか。現に占いだけではなく、悩み相談や宣言&報告をただ聞くだけという仕事も増えています。日本においては、カウンセラーはやや権威的な存在に見られがちで、特に解決やアドバイスはいらない、ただ気持ちを分け合いたいというような“淡い人間関係”を求めている場合、占いがちょうどいい。オンライン鑑定などを通じて、占いがよりアクセスしやすくなったことも後押ししているかもしれませんね。占星術的にも、今は魚座に海王星がある“海王星魚座時代”の真っ最中。目に見えない世界の広がりを意味するので、スピリチュアルなことが流行るのも必然です。さらに占星術においては、さみしさなどの精神的な不安は、月が象徴するもの。月は満ちて欠けるものですから、さみしいときも平気なときもあるというのはむしろ心が健康なサインといえます。だからもし、さみしさしか感じないというなら危険信号。そんな状態から脱したい場合は、喜びや楽しみ、期待や恥ずかしさなど多様な感情に触れること。本や漫画、映画などの登場人物に感情移入することは心の筋トレに。物語の持つ力は侮れませんよ」

アプリ開発の視点から
「誰とも比較されず穏やかなつながりを楽しむ癒し系SNSの時代へ」

HiClub株式会社 GRAVITY運営チーム

塚越寛子さん、奥あやめさん

GRAVITY

GRAVITY
宇宙空間に浮かぶ惑星同士がつながる様子をイメージしたデザインで、累計ダウンロード数100万を突破。20代~30代の女性を中心に人気を集める。

ついつい誰かと比べたり、いいね!数に一喜一憂したり。さみしさに少なからず影響を与えているSNS。そんななか、2020年のローンチ以来“優しいSNS”として話題なのがGRAVITY。開発者に話を伺ってみました。
「“趣味の店でたまたま会った名前も知らない人と取り留めのない話をする感じ”の実現を目指したのがGRAVITYです。その最大のポイントは、匿名性の高さ。アイコンは指定されたイラストの中からしか選べず、他ユーザーと差別化できない仕様。フォロワー数も非公開設定を選ぶ人が多く、他SNSのように連絡先の取り込みをする機能がありません。多くの方にご利用いただけているのは、“つぶやき疲れ・映え疲れ”も多いなかで、フォロワー数やいいね!を狙ったセルフブランディングの必要がない、新しいつながり方が求められているということだと思います。また登録時に行う性格診断テストの結果で相性のいいユーザーとつながる場が提供されるので、匿名でありながらも穏やかな交流の場が保たれているのが特徴。メジャーSNSに比べると小さなコミュニティであることから、優しさや癒しといったGRAVITYのコンセプトに共感するユーザーが集まっていることも理由のひとつかもしれません」
肩の力を抜いて誰かとつながれる癒し系SNS・GRAVITY、さみしさを解消したい人に支持されているのも納得。

相性のいい ユーザーとつながる

相性のいいユーザーとつながる
アカウント登録時に性格診断テストで「外的性格」と「内的性格」を分析。自分とタイプの近い人とのつながりの場を提供される仕組み

共通の話題で "仲間"になる

共通の話題で“仲間”になる
共通の話題でつながれる星は、相性テストを受けて全問正解すると仲間入り。「質問箱」や「音声ルーム」機能で他ユーザーと盛り上がれる
※2021年11月17日時点

イラスト/Yumika 取材・原文/谷口絵美 ※BAILA2022年1月号掲載

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