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【中村アンさんインタビュー】BAILAミューズを卒業! 中村アンのこれまで、これから

BAILAのファッションページや表紙を明るく彩ってくれた中村アンが、2022年3月号で卒業する。悩み迷いながら、環境や思いが大きく変化する時期をBAILAとともに過ごしてきた。アンさんが振り返る、27歳から34歳までの7年間。

バイラとともに過ごした約7年間を振り返ると濃い時間だったなと思う

中村アン バイラとともに過ごした約7年間を振り返ると濃い時間だったなと思う

この日、撮影終了後には大勢集まったバイラスタッフがサプライズで登場。花束を手渡されると、ポロポロと大粒の涙をこぼしたアンさん。その涙の理由を尋ねると「まさか泣くとは思っていなかったので、自分でもビックリしました」と照れくさそうに笑いながら「単純に驚いたし、皆の思いが嬉しかったし……。やっぱり、私にとってバイラとともに過ごした約7年間は濃い時間だったんだなぁ」と感慨深そうに語った。

アンさんがバイラに初登場したのは27歳の頃。当時はバラエティ番組を中心に活躍。ものおじしないキャラクター、かき上げ前髪のロングヘア、華やかでヘルシーなビジュアルが多くの女性たちに支持されて注目を集めている時期だった。

「初めて撮影に呼んでもらえたときはすごく嬉しかったです。あの頃はカラフルで元気な衣装を仕事で着ることが多かったんですけど。バイラはシンプルな大人の女性のファッションというイメージで、等身大の自分のマインドに近いものを感じていたので」

初登場の翌年にはカバーモデルに決定。28歳から34歳まで、バイラの“顔”として何度も表紙を飾ってくれた。

「初めての表紙撮影は今でもよく覚えています。最初は白いスカートをはいて全体的にふんわりした感じだったんですけど、カメラマンさんが“もっとラフなほうがアンちゃんらしいよね”と言ってくれて。スカートからデニムにはき替えて撮影したんです」

インタビュー資料として用意した、今までの表紙の写真や過去の掲載ページ。それを見ながら「これは表参道の看板広告になったんですよね」「この日は風が強くてロケが大変だったんですよね」「あ、この撮影には『情熱大陸』のカメラが入ったのを覚えてる」、そんな思い出を次々と口にしたアンさん。さらに驚くのが、その撮影に関わったスタッフの名前までちゃんと覚えていること。そこからは、一つひとつの現場を大切にしながら、どれだけ彼女が真剣に仕事と向き合ってきたのか伝わってくる。

「振り返ると、20代はガムシャラな時期だったと思います。あの頃は手帳に夢や目標を書いていて、そのひとつが“雑誌の表紙を飾る”だったんですよね。頑張れば頑張るだけ、ひとつずつ夢がかなっていく。当時は手ごたえを感じ始めた時期でもあって。モデルの仕事も自分のページをファイリングして見返したり、自分の強みは何なのか考えたり探したり、前進するために試行錯誤。そんな努力もすごく楽しかったんですよね」

読者はアンさんのファッションだけでなく“言葉”にも注目。その時々、胸の内を明かしてくれたインタビューページ、そこで語られる飾らない“すっぴん”な言葉は多くの女性たちの共感を呼んだ。

「30歳を迎えたときのインタビューは私も印象に残ってます。29歳は30歳を目前に心が大きく揺れて。ガムシャラ期を抜けて、次のステップに進むために“この先、どうしよう”って初めて立ち止まったんですよね。当時は女優のお仕事が増え始めた時期でもあって。周りの友達は結婚したり出産したり、人生を前へ前へと進んでいるのに“私はまたゼロからのスタートなのか”って。そんな焦りも感じてしまったりして。あ、でも、32歳のインタビューではもう女優の仕事を楽しんでいますね(笑)。“20代頑張ったご褒美を今もらっている感覚だ”と語っている。確かに、経験を積めば積むほど、気持ちの立て直し方やお芝居との向き合い方がわかるように。臆病な心を捨て“なんでも来い‼”と大きな気持ちでかまえることができるようになって。女優の仕事も楽しめるようになったんです。で、やっと“楽しい”と胸を張って言えるようになったと思ったら、今度は新しい自分に出会いたくなってバッサリ髪を切るっていう。なんか忙しい人ですね、私(笑)」

昨日と同じ自分はつまらない。明日は“新しい自分”に出会いたいから努力する

中村アン 昨日と同じ自分はつまらない明日は“新しい自分”に出会いたいから努力する

決して現状に満足したりしない。ひとつ壁を乗り越えたら次の新しい壁を自ら探し見つけて挑む。彼女の中にあるのは「自分に飽きたくない」「新しい自分に出会いたい」という思い。アンさんは進化し続ける人だ。それは、この7年間の写真を見比べてもよくわかる。

「学生時代、チアリーディングに打ち込んだ経験があるからか、基本的に今も昔もメンタルは体育会系。厳しく鍛えれば鍛えるほど上達する、頑張れば頑張るだけ結果につながる精神で生きてきたので。目の前に分かれ道があったら私は険しい道を選んでしまうんですよね。“だって、こっちのほうが成長できるよね?”って(笑)。また、私はデビューしたばかりの頃、仕事がない“冬の時期”を経験。暇のつらさを知っているからこそ、目の前にやることがたくさんある幸せや、周りから求められることの大切さも痛感。だからこそ、明日の自分のために努力することを苦と感じないのかもしれませんね」

新しい自分に出会うために突き進んできた彼女だが、最近はまた新たなターニングポイントに到達。

「今、私が夢中になっている女優のお仕事は“大変、だけど、楽しい”もの。どんなに考えても答えが出ない、自分の思いどおりにいかない。悩み迷うこともあるけれど、自分の中の“スポ根”が燃えるのもまた事実で。悔しさを感じるほどそれをバネに頑張れる自分もいたりして。目の前の仕事に夢中になって打ち込むあまり、“自分自身の人生を生きる”ということにちゃんと向き合いきれているのか、たまに不安に思ったりもするんです」

現在、34歳。35歳という節目を前に、アンさんは新たな“心のゆらぎ”を感じているようだ。

ドレス¥90310/ヒラオインク(ナヌーシュカ) シューズ¥105600(予定価格)/ジージーアール ジャパン(ジャンヴィト ロッシ)

35歳を目前に控えた今“一人の女性”としての幸せを考え始めています

結婚をする、子育てをする、そんな“新しい自分”にも出会ってみたい

中村アン 結婚をする、子育てをする、そんな" 新しい自分"にも出会ってみたい

「30代前半はまだ20代の延長気分で過ごしていたと思うんです。でも、35歳は急に大人な気分に。遠いと思っていた“40歳”という大台が近づいているのをリアルに感じるというか。そこで、ふと周りを見渡すと、妻となり母となった友達の数もグンと増えていて。“家族のため”という使命を持って生きている。そんな彼女たちの姿が少しうらやましく思えたりして。今まで、私は自分のためにガムシャラに生きてきたけど、最近はなんだかそんな自分に少し物足りなさや、飽きを感じてしまったり。“ずっと一人で走り続けるのは大変だなぁ~”なんて、たまにそんなことを思ったり。“誰かのため”や“何かのため”が欲しくなっている自分を感じているんです」

この世界に飛び込んでからは仕事上の“新しい自分”を追い求めてきた。でも、今は一人の女性として“新しい自分”に出会いたい気持ちも高まっているそうだ。

「子どもを産む、家庭をつくる、それは究極の未知の世界。そこには究極の新しい自分も潜んでいるだろうし。家族や子どもを通じて、新しい世界や、新しいコミュニケーションもきっと広がっていく。人としてすごく成長できそうだなって、考えるだけでワクワクする自分がいるんですよ。ただ、ボンヤリと待ち続けているだけでは何も変わらない、それは仕事もプライベートも同じで。周りで幸せをつかんでいる人たちを見ると、皆さんよきタイミングでちゃんと決断をしているんですよね。幸せって、決断の力、取捨選択の力なんだなとあらためて感じる日々。そして、プライベートの私にはその能力が明らかに足りないという。仕事ではちゃんと決断できるのにね(笑)」

そう語りながら「自他ともに認める“結婚願望薄めの仕事人”だった私が、こんなことを思う日がくるなんて。7年前は想像もしていなかった」と笑う。

「振り返ると、私は女性として変化する時期をバイラとともに過ごしてきたんだなってあらためて思う。きっと、バイラ読者の皆さんも同じだと思うんですけど。仕事も人生もある程度の経験を積むと“自分は何をしたいのか”“どうありたいのか”自分で考えアプローチしていかなければ成長できなくなっていく。30代半ばは『自分はどう生きるべきなのか』考える時期だと思うんです。バイラの卒業を決意したのも、そんな自分と向き合う時間があったからこそ。幸せの形は人それぞれです。同じ場所にとどまることを大切にする生き方も素敵だと思う。でも、私は常に新しい場所へと旅に出ようとする人。いつかはバイラを離れる日が必ずやってくるし、バイラの進化のためにも離れなければいけないと思う。だったら、それは35歳を目前になんとなく“ひと区切りついた”と感じている今なのかなって。でも、これが“永遠のサヨナラ”ではないので。バイラ読者と同じ時代を生きる同世代なのはずっと変わらない。ともに悩み迷いながらともに人生を歩みつつ、たまにバイラにお邪魔させていただけたら……。そのときにはまた進化した姿をお見せできるように、中村アン、これからも頑張ります‼」

トップス¥104500・デニム¥89100(ともに予定価格)/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)

BAILA読者の皆様へ

撮影/伊藤彰紀〈aosora〉 ヘア&メイク/笹本恭平〈ilumini.〉 スタイリスト/加藤かすみ 取材・原文/石井美輪 ※BAILA2022年3月号掲載

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