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【モデル・浜島直子さん】「毎回ときめくことばかりじゃないけれど、いいんです、仕事なんだし(笑)」【長く続けている人のことば】

働き方の選択肢が多い今だからこそ響く「長く続けている人のことば」。今回は、モデル・浜島直子さんにインタビュー。葛藤の多かった20〜30代前半を経てたどり着いた今の仕事への向き合い方とは?

表紙を飾るモデルにはなれない。そのことに気づいてから自分の武器は何かを真剣に考えた

浜島直子-1

現実を受け止め、自分に向き合うことで開けた道

幼少期から洋服が大好きだった浜島直子さんが、スカウトでモデルの世界に足を踏み入れたのは27年前。華やかに見えるその長い道のりを振り返ると、意外にも、泥くさいエピソードが満載。

「『mc Sister』の専属モデルとしてデビューした頃は、毎日お祭りのように浮かれていました(笑)。ところが、専属が終了し、『non-no』や『MORE』などほかの雑誌でも仕事をするようになると、現実を突きつけられることになったんです。行く雑誌、行く雑誌には必ず花形のモデルさんがいて、もう本当にみんな可愛いんです。でも私は顔が地味だし、スタイルも飛び抜けていいわけではない。表紙も巻頭の大きなページも任せてもらえないので、『こんなに頑張ってるのに悔しい!』という思いはすごくありました。

でも、親の反対を押し切って上京したので、実家に帰るわけにもいかない。とにかく経験を積むために、どんな仕事でもやらせてもらいました」

浜島直子-2

大きな目標設定はしない。ひとつの仕事に全力で向き合えばきっと道は長く続いていく

そこで気づいたのが、「頑張ってもなれないものはある」ということ。

「どう頑張ってもフランス人になれないのと同じ(笑)。誰かをねたんだり、いつも文句を言ってクサクサしている自分が嫌になっちゃって。自分に目を向けて武器は何だろうと考えて見つけたのが、しゃべることでした。そこで、なりたいことのひとつだった『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンター・オーディションを受けたんです」

その明るいキャラクターが人気を博し、25歳から37歳までの12年間、ミステリーハンターとして活躍した。ところが今度は、長く経験を積むからこその“慣れ”という問題に直面する。

「30代前半の頃かな。すごい景色を見すぎちゃって、ピラミッドを見てもウユニ塩湖を見ても驚かなくなってしまったんです。新人のようなときめきがなくなり、こんなんじゃダメだと悩みました。そんなときに音声さんが『カメラの前で情報を伝える技術が身についているから、お金をもらう権利があるよ』と言ってくれたんです。そのひと言で、『冷静だからこそ客観的に物事を見られるし、2週間のロケも心身ともに耐えられる。逆に向いてるじゃん』と考え方を180度変えられたんです」

仕事をするときに心がけているのは、「幸せそうに見せる」こと。

「私が思う“幸せそう”な感じは、充実していてオーラがあること。当たり前の挨拶ができて、人のせいにせず、相手の気持ちを考える想像力がある。そういう人に、仕事をお願いしたいと思うはずですから。毎回ときめくことばかりじゃないけれど、いいんです、仕事なんだし(笑)。

20代の頃は、行動には移さないものの誰かを蹴落としてやろうと思ってしまう自分のダサい部分をたくさん見てきました。その経験があったからこそ、負の感情は何も生み出さないことに気づくことができた。経験は宝ですね」

テレビや雑誌の連載、ラジオなど、長く続けてきた仕事は数知れず。その秘訣は、大きな目標を立てないこと。

「『よーし、この番組を3年は続けるぞ』と思ったことって、実はないんです。いつ終わっても後悔しないように、とにかく目の前の仕事に全力で取り組むようにしています。今の目標は一日でも長く仕事を続けること。線路の枕木みたいに、仕事を一つひとつ丁寧に並べていくことができれば、道はきっと長く続いていくと思いますから」

浜島さんの続けてきた道のり

17歳 モデルに憧れ、『Seventeen』のオーディションを受けるも、不合格

18歳 スカウトされ『mc Sister』の専属モデルとしてデビュー

厳しい世界をまだ知らなかった時期は、毎日がお祭りのようだった (中央・浜島さん)

厳しい世界をまだ知らなかった時期は、毎日がお祭りのようだった(中央・浜島さん)

21歳 Turning point 『mc Sister』を卒業。仕事の厳しさに直面する

25歳 持ち前のトーク力を武器に「世界ふしぎ発見!」ミステリーハンターに
…ピラミッドを見てもウユニ塩湖を見ても驚かないようになってしまう

ミステリーハンター

30代前半 仕事に対する“慣れ”を“冷静さ”ととらえてスランプを脱出

37歳 妊娠を機にミステリーハンターを卒業。達成感で終えられた 

現在 年齢によって似合う服が変わるため、日々見せ方を勉強中

BAILA MORE

あったかもしれないROUTE B

田舎暮らしに憧れた瞬間がありました
「雑誌の連載や『世界ふしぎ発見!』のロケで忙しすぎた29歳のとき、ふと田舎でのんびり暮らしたいと思ったことがあります。でも、母に電話をしたら、私と同じ年の頃に子育てと仕事と家事と趣味を完璧にこなしていたことを知ったんです。そこから、もっと頑張ろうと気持ちを切り替えられました」

ジャケット¥33000・ベスト¥29000/エレメントルールカスタマーサービス(バビロン) ワンピース¥31900(カバナ)・ネックレス¥19800(アンセム フォー ザ センセズ)・ブーツ¥79200(ペリーコ)/アマン イヤリング¥28600・リング(人さし指)¥68200・(中指)¥63800/ココシュニック

浜島直子さん

モデル

浜島直子さん


1976年9月12日生まれ、北海道出身。『MORE』『BAILA』『LEE』などで活躍し、テレビ「世界ふしぎ発見!」「暮らしのレシピ」などでも活躍。現在は12年続いているラジオ「TOKYO GAS Curious HAMAJI」に出演中

撮影/nae. ヘア&メイク/福寿瑠美〈PEACE MONKEY〉 スタイリスト/亀甲有希 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2023年1月号掲載

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