イケメン＆枯れオジのビア活漫画『よりみちエール』をレビュー【30代女子のおすすめコミック】

©敦森蘭／講談社

若手俳優・アランが、アラフィフ映画監督男性・頼道とクラフトビールを飲み歩くという物語。「イケメンと枯れオジの組み合わせって、ごちそうじゃない⁉」と思ったが、正解だった。穏やかに語られる頼道のうんちくでアランはビールの美味しさに目覚める。未知の経験に素直なアランの反応に頰をゆるめる頼道。二人の間に漂う空気はギネスの泡のように、クリーミーで優しく舌を包み込む。ビールと料理の相性を“ペアリング”と言うが、親子ほど年の離れた二人の姿はまさにそれだ。

クラフトビールの醍醐味は、本来お店で店員のアドバイスに導かれ、一杯を選ぶこと。昨今のブームにより、女性一人でも気軽にクラフトビールを楽しめる環境が整ってきたのにコロナ禍で難しくなってしまったのは本当に残念。だが、状況次第で好きに楽しめるのも魅力だと本書では描かれている。ちなみに私は近所への買い物ついでにビール専門店に行って推しの一杯をマイボトルに詰めてもらっている。在宅ディナーに“エール”を！と願いを込めて。

『よりみちエール』
敦森 蘭著
講談社　1巻〜　800円　2/19発売

若手俳優・藤田アランとアラフィフの映画監督・高田頼道。年もタイプも異なる男二人がビール愛と互いへの思慕を育んでゆく。イケメン＆枯れオジの男二人が醸すビア活漫画。

『200m先の熱』 
桃森ミヨシ著
集英社　1巻〜　600円

恋のツボは“恥じらう姿”⁉ 地味ヒロインの恋しか勝たん
在宅和裁士でタワマン住みのアラサー・紬が、元カレの幼なじみと美魔メンの間で揺れ動く、ご近所ラブストーリー。