すべてが同色＆同素材。“どう合わせてもサマになる”からこそ、セット使いで即決まり単品使いで着回せる、最高の時短アイテムでもあるカセット服。続々とバリエーションが増え、何を買ったらいいかわからないという多くのバイラ読者に向けて、スタイリスト加藤かすみさんが今こそ買うべき「正解」を解説！
CONTENTS
「カセット服」の魅力をスタイリスト・加藤かすみさんが解説！
スタイリスト
加藤かすみさん
BAILAをはじめ数多くの表紙やファッション特集、広告などを幅広く手がける大人気スタイリスト。上質なベーシック服を軸に、今のムードや女性らしさをまとった大人のスタイリング術には定評が。
「カセット服の魅力は、何といっても“決まり”がいいこと。一見シンプルでもセットで着ることによってさらに洗練して見えたり、バランスアップにつながったりもするので、まずはコーディネートが組みやすいベーシックなジャケットやパンツといった2アイテムから挑戦を。そしていいなと思えたら、ひとつまたひとつとそれに合ったアイテムを増やしていくのが、初めての方にはおすすめです。色はもちろん自分に合ったものでよいですが、旬の色というのは各ブランドが注目し、その時々でいちばんいいデザインで作っているものが多いのも事実。たとえば今年だったら、よく目にするのはグレーやブラウン、ネイビーといった色。迷ったときはトレンドカラーに乗ってみるのも、ひとつの選択肢だと思います。」（加藤かすみさん）
1. アンクレイヴの「カセット服」で多忙度別・着回し5コーデ
シックなグレーのジャケパンに、可愛げのある大襟のブラウス。そんな真逆の組み合わせがうまくいくのも、同色＆同素材ですっきり“決まる”カセット服だからこそ。温かみのあるフランネル地で、着心地のよさも満点！ ジャケット￥44000・ブラウス￥28600・パンツ￥27500／オンワード樫山（アンクレイヴ）
どんな日にもフィット！多忙度別・「カセット服」着回し4コーデ
着回したのはアンクレイヴの「カセット服」4つ
ジャケット￥44000／オンワード樫山（アンクレイヴ）
ブラウス￥28600／オンワード樫山（アンクレイヴ）
パンツ￥27500／オンワード樫山（アンクレイヴ）
ハーフパンツ￥24200／オンワード樫山（アンクレイヴ）
【多忙度100%】何も考えたくない日は、ブラウスとパンツのセットアップで
上の写真と同じブラウス＋パンツでも、ジャケットがない分襟の甘さが際立ち、女性らしさがアップ。シンプルなワンツーコーデを楽して盛れる、ビジューつきのパンプスやスカーフを巻いたバッグもいいアクセントに。思考停止の朝でも慌てることのないよう、あらかじめ色をそろえた靴＆バッグのセットを用意しておくと便利！ ブラウス￥28600・パンツ￥27500／オンワード樫山（アンクレイヴ） バッグ￥39600／アマン（モフィオラ） スカーフ￥16500／マニプリ 手に持ったコート￥61600／カデュネ プレスルーム（カデュネ） ピアス￥26400／プラウ 靴￥39600／伊勢丹新宿本店 本館2階 婦人靴（ファビオ ルスコーニ）
【多忙度80%】楽してきちんとしたい日は、ジャケット＋パンツにいつものシャツをプラス
そもそもセットで着ることを前提に作られているカセット服なので、ベーシックなジャケットとパンツをさらっと合わせるだけでもバランスのよさは完璧。そしてそんな“フレーム”の美しさがあるからこそ、中は着慣れたシャツをプラスするだけで充分きちんと見えに。定番の白もいいけれど、もう一歩トレンドを意識するなら、今年はブルーのシャツが大正解！ グレーにもなじみ、それでいてピリッと効く、この組み合わせはクセになりそう。ジャケット￥44000・パンツ￥2750／オンワード樫山（アンクレイヴ）シャツ￥20900／トゥモローランド（マカフィー） バッグ￥21450（アンドミューク）・靴￥59400（ペリーコ）／アマン
【多忙度50%】パッと洒落感を出したい日は、ジャケット＋ハーフパンツに旬のタートルをプラス
フルレングスのパンツから軽やかなハーフパンツへ、ボトムを変えるだけで印象一新！ きれいめなジャケットで品のよさをキープしつつ、ときにはこんな洒落感のあるスタイルで気分転換してみても。上質なフランネル素材を使っているとはいえ、ともすると子どもっぽくなりがちなハーフパンツは、“黒多め”の着こなしでさらなる大人仕上げを。タートルはあえてシアー感のある素材を選ぶことで、さりげなく女っぽさも香らせて。ジャケット￥44000・トップス￥13200・ハーフパンツ￥24200／オンワード樫山（アンクレイヴ） バッグ￥104500／トゥモローランド（アドヴェン） 靴￥121000／ネブローニ
【多忙度10%】コーデする余裕がある日は、ジャケットで上級レイヤードテクを
今年らしいグレーといい、ゆったり羽織れるオーバーサイズなシルエットといい、使い勝手抜群のビッグジャケットは、単品としても出番が多め。デザインそのものはいたってシンプルだからこそ、チェックシャツ＋アーガイル柄ニットという遊び心あるレイヤードとだって相性バッチリ。落ち着いたチャコールグレーが、デニムのクラスアップにもひと役。ジャケット￥44000／オンワード樫山（アンクレイヴ） シャツ￥57200／マディソンブルー カーディガン￥55000・パンツ￥25300／トゥモローランド（マカフィー） バッグ￥39600／サロン アダム エ ロペ（ドゥーブル） 靴￥13750／アダム エ ロペ
2. “THE” THIRD MAGAZINE（ザ サードマガジン）の「旬顔カセット服」
日常も特別な日も輝く一着を大人の今こそ手に
「大人なバイラ世代にとっては、一着あると何かと重宝するオケージョン服。昨年、セレモニーラインとしてデビューした「ザ サードマガジン」のカセット服は、上質な生地を使いつつ甘さを抑えたシンプルなジャケットやパンツをはじめ、コンビネゾンやビスチェといった旬度の高いアイテムもそろっているので、日常使いしやすいのもいいところ。色もネイビーとブラックの2色のみの展開で、迷うことなく“決まる”のも魅力です」
美しい光沢のあるウールシルク混のジャケットは、お仕事からパーティ、そして将来的には子どもの学校行事にも重宝したりと、長いライフシーンに寄り添ってくれる一着。目的に応じてボトムを変えて、常にフレッシュな印象で楽しみたい。ジャケット￥66000・コンビネゾン￥99000／サードマガジン（ザ サードマガジン） 靴￥36300／伊勢丹新宿本店 本館2階 婦人靴（ファビオ ルスコーニ） ピアス（シングル）￥28600／マリア ブラック 表参道店（マリア ブラック） リング（薬指）￥36300・（小指）￥46200／ショールーム セッション（コール ムーン）
3. Chaos（カオス）の「ツイードカセット服」
トレンド上手な一着が“時短でおしゃれ”の最適解
「ゴールドのラメ糸をあしらった華やかなツイードジャケットとミニスカートのセットは実は同素材のパンツもあり、スカートの下に重ねることもできるユニークなデザイン。カセット服というとONシーンで使うきれいめなもののイメージが強いですが、ときにはこんなトレンド感のある一着で、OFFの日のおしゃれをアップデートしても！素材自体にインパクトがあるので、セットで着るならインナーはごくベーシックなニットやシャツで充分。そんなコーデいらずの手軽さも、おすすめしたい理由に」
ジャケットやロングブーツと楽しめる冬なら、ミニもぐっと身近な存在に。オーバースカートとしてレイヤードしても可愛いので、手持ちのデニムや黒パンツに重ねてちょっぴり“味変”しても素敵！ ジャケット￥165000・スカート￥59400／カオス表参道（カオス） ニット￥31900／リトルリーグ インク（エブール） バッグ￥51700／エルディスト ショールーム（プンティ） 靴￥108900／サロン アダム エ ロペ（ブレンテッラ）
4. ebure（エブール）の「アイボリー色カセット服」
周りとは一線を画すカラーに私らしさを託して
「暗い色が増える冬に、映えるアイボリー。ついついベーシックカラーを手に取りがちなカセット服こそ、ときにはこんな華やぐ色を選ぶのも、主役感が出て素敵です。仕立てのよさを感じるシンプルな形ですが、ブラウスにレースキャミがついていたり、ジレのポケットのファーが取り外せるなど細部にまで美しく、使いやすい工夫が満載。しっかりと丈感があり、身長の高い方も着やすいところもエブールならではです」
「エブール」という名の語源でもあるアイボリーカラーのセットアップは、まさにブランドを象徴するエレガントなたたずまい。美しい色はもとより、なめらかなシルクウールやふわふわのリアルファー、ブラウスのインナーキャミにもフランス産のリバーレースをあしらうなど、素材もうっとりするほど上質。いつまでも大切に着たいと思わせてくれる“本物”を、そろそろひとつ手にしても。ジレ￥132000・ブラウス￥72600・パンツ￥75900／リトルリーグ インク（エブール） バッグ￥49500／トゥモローランド（プンティ） ピアス￥22000・リング￥35200／プラウ 靴￥64900／アマン（ペリーコ）
5. N.O.R.C（ノーク）の「“選べる”カセット服」
ひとつまたひとつと欲しくなる 圧倒的なバリエに注目
「洗濯機で洗えて、乾きが早く、シワにもなりにくい……バリエーションの多さはもちろん、機能もすごい「クリーンモーション」シリーズ。オールシーズンに使えるので、季節ごとに増やしていく楽しみもありますが、まずは定番のジャケットを。そして今季はスカートも人気なので、セットで挑戦してもよさそうです。旬のブラウンは、赤寄りやグレー寄りなど色の幅が広くコーディネートが難しかったりもしますが、自然と“色が合う”カセット服なら簡単。とくにこの茶色は甘くもクールにもいける万能色なので狙いめです」
通年買えることや、買い足していきやすいリアルなプライスもリピーターの多い理由に。1ブラウス￥14300・2オールインワン￥22000・3ジャケット￥20900・4ブラウス￥14300・5スカート￥17600・6パンツ￥15400・7トレンチコート￥31900・8イージーパンツ￥15400・9半袖ジャケット￥18700／ノーク
6. カセット服で“一生モノ”という選択をするなら
MADISONBLUE（マディソンブルー）の「名品カセット服」
「上質素材ならではの心地よさや、着たときの姿、形の格好よさ、そして「マディソンブルー」というブランド力も含めて“いいものを着ている”という高揚感は格別。トレンドに流されないスタンダードなデザインやネイビー色にも安心感がありますし、気兼ねなく取り入れられるから、毎日にでも楽しめる。値段は少々張っても、それ以上の価値があると思える名品です」
ジャケットといえばオーバーサイズが主流の中で、すっきりと仕立てられたシルエットが新鮮。発売当初よりロングセラーをほこる人気のブレザー「バークリー」をはじめ、ブラウス、スカートはすべてこだわりのウールトロピカル地を採用。高いストレッチ性とシワになりにくさで、どんなシーンも快適に。ジャケット￥138600・ブラウス￥102300・スカート￥165000／マディソンブルー バッグ￥49500／エルディスト ショールーム（プンティ） ピアス￥97900／マリハ
ジャケット￥138600／マディソンブルー
ブラウス￥102300／マディソンブルー
スカート￥165000／マディソンブルー
撮影／渡辺謙太郎（人）、魚地武大〈TENT〉（物） ヘア＆メイク／河嶋 希〈io〉 スタイリスト／加藤かすみ モデル／佐藤栞里 取材・原文／伊藤真知 ※BAILA2026年1月号掲載
BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。
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