派手色との合わせも日常使いもOKな万能ブラックが暑い夏の味方。スタイリスト ・ライター・ブランドプレスの愛があふれる黒コーデを受け皿アイテムと主役アイテムに分けてご紹介!
1. スタイリスト・佐藤佳菜子さん
スタイリスト
佐藤佳菜子さん
「黒のコーデならいくらでも組める!」というほどのブラックラバー。黒への愛とコーデのコツが知りたい!
昔から大好きな黒。ほかの色に比べて地味なので、コーディネートがワンパターン化してしまう人もいるかと思います。でも、落ち着いた色だからこそ、組み合わせの可能性が広がっているんです。挑戦したい色やデザインがあるときは、シンプルな黒アイテムを合わせたり、デザインのあるアイテム自体を黒にしてみたり、と使い勝手のよさはまさに万能カラー。いつだって黒は、「こんな服が着たい」に寄り添ってくれる私たちの味方です。
【受け皿BLACK item】ASTRAETの タンクトップ
シンプルな黒タンクトップが明るいチェックを受け止めてくれる
ちょっと派手かもと思うアイテムでも黒をうまく使えば大人に着こなすことができる。パッと目を引くキャッチーなスカートを、合わせやすい黒タンクで引き締めてあげるのがポイント
Skirt / UNITED ARROWS
Shoes / BIRKENSTOCK× Manolo Blahnik
Bag / VASIC
Glasses / GLASSAGE
スカートの色に合わせた、オレンジリップがメイクのポイント。鮮やかな色を使っているので、全身の色数を増やしすぎないほうがまとまりやすい
サンダルとバッグも黒でそろえることで、プレイフルなオレンジ×ピンクのスカートを引き立たせつつ、やりすぎない大人な印象に仕上がる
【主役BLACK item】ADAM ET ROPÉのワンピース
今年は、去年に引き続きコンシャスデザインのアイテムが豊富に出ていて、挑戦したくなりますよね。黒なら華やかなデザインも落ち着いて見えるので、無理をせずに挑戦できておすすめです。
私は、毎年夏に黒の主役ワンピースを新調しています。それも、ドレッシーなよそゆき服ではなく“普段着として”デザイン性のある黒ワンピースを着るのが好き。気合を入れて出かける日もいいけれど、普段着るお洋服が自分にフィットしていて、なおかつ気持ちを高めてくれるのって素敵だなって。そんなコーディネートを提案していきたいです。
ドラマチックな黒ワンピースを“ふつうの日”のおしゃれに
決してかしこまったドレッシーさはいらない。気負わない素材でありつつ、大胆にふくらんだスリーブと、歩くたびに揺れるたっぷりの布のフレアが、日常をドラマチックにしてくれる
Shoes / MIU MIU
Bag / UNITED ARROWS
Glasses / GLASSAGE
唯一の彩色はリップかチークで大胆に入れるのがルール。マスク生活でチークに頼ることが多くなったけれど、強い色のリップも大切な存在
ピアスとバッグの白小物をポイントに。ローファーも白黒で統一した“パンダ配色”コーデはコントラストが印象的
2. スタイリスト・吉村友希さん
スタイリスト
吉村友希さん
スタイルアップをかなえてくれる黒は、私のワードローブに当たり前にある欠かすことのできない存在。
スタイルアップにひと役買ってくれるのも黒の強み。肌を出したほうが涼しげで洒落て見える夏は肌色の量が多くなるので、黒を使ってポイントを締めてあげることでメリハリが生まれ、全体のバランスがよくなります。
一方で、黒を使ったコーデは重たい印象にならないように気をつけています。質感で動きを出したり、黒以外のアイテムの色やデザインで女性らしさを加えるのがマイルールです。
【 受け皿BLACK item】Deuxième Classeの ノースリーブカットソー
パンツにもスカートにも合わせやすいパワーショルダーめのデザインに惹かれる
一見シンプルな黒トップスはアクセントになるパワーショルダーとボックスシルエットが着回しやすい万能品。ボリュームのあるフレアスカートを、黒で引き締めることでスタイルアップ
Skirt / ebure
Shoes / SAKURA
Bag / HEREU
Jacket / Whim Gazette
Cap / SPORTY&RICH
彩度高めの色小物をさして、モノトーンのなかに遊び心を出しても楽しい。夏のシンプルなコーデは、小物を多く使うことが洒落て見えるコツ
【 主役BLACK item】Whim Gazetteのレザーショートパンツ
レザーパンツの辛さをとろみシャツで中和
ハーフパンツなら肌色が増えるので、黒レザーの印象が強くなりすぎず、きれいめ派も取り入れやすい。トップスは、エアリーなとろみシャツで動きを出して、視線を上半身に上げることで全身のバランスが整う
Shirt / GALLARDA GALANTE
Shoes / HEWN
Bag / Saint Laurent
Glasses / EYEVAN7285
黒の割合が多い日はシャープな印象になりがちなので必ずネイルで色をプラス。くすみカラーから明るい色までバッグ感覚で塗り替えるのが粋
3. スタイリスト・門馬ちひろさん
スタイリスト
門馬ちひろさん
黒はどんなイメージにも対応できる多面性が魅力。門馬的夏の黒はリラックススタイルで!
ついつい手に取りがちな黒。カジュアルにも、きれいめにも、甘くも……とどんなコーディネートにも対応できて、素材感やシルエットでまったく違う印象になれるので大好きです。
季節によってメインで着たい雰囲気が変わるのですが、暑くてやる気が出ない夏はリラックスした雰囲気で組み合わせるのが可愛いと思うんです! シルエットやアイテム、合わせる小物できちんと感は残しつつ、ラフに仕上げています。
【 受け皿BLACK item】JOURNAL STANDARD L'ESSAGEのシアーカーディガン
シアーなカーディガンは長めの丈でラフに羽織りたい
ラフなイメージに合わせて、カーディガンをボーダーのノースリーブにさっと羽織るだけ。透け素材なのでカジュアルな印象になりすぎず、丈が長くても軽くて涼しげな印象を与えてくれる
Tops / INSCRIRE
Pants / Curensology
Shoes / PELLICO SUNNY
Bag / Bottega Veneta
シックなモノトーンコーデに小物とネイルでそっとさし色を。夏は、頑張りすぎていない、強すぎず、甘すぎずをかなえる絶妙なイエローが気分
【 主役BLACK item】IÉNAのキャミワンピース
暑い日のラフな黒は黒×ベージュで上品さも確保
裾に向かってそのまま広がるカジュアルなシルエットのワンピースは、色とジャケットで締める。リラックス感を出すためにジャケットはリネン素材を選び、サッと羽織るのがポイント
Jacket / Rouge vif la clé
Shoes / PELLICO
Bag / senses
大きめのかごバッグとフラットサンダルもラフなイメージで選択。黒×ベージュの色数を抑えた配色は、混じり気のない上品さを演出できる
4. おしゃれプレス、ライターが“受け皿”ブラックで着回し3コーデ
【 受け皿BLACK item】UNITED ARROWSのリブタンクトップ
UNITED ARROWS プレス
家城麻依子さん
「黒は鮮やかな色をオトナに受けとめてくれます。シックにもくずしても着られるから自分らしさを出せるのも魅力。ニットキャミソールはきちんと感があり、汚れやシワも気にならない優秀アイテム。暑い夏の気分を上げてくれるきれい色に合わせて着回したくなります」
爽やかなストライプと涼しげなタンクのザ・夏コーデ
Skirt / UNITED ARROWS
Shoes / BRENTELLA
Bag / RACHEL COMEY
旬のグリーンが引き立つのは洗練された黒のおかげ
Shirt / FILL THE BILL
Pants / UNITED ARROWS
Shoes / GIA BORGHINI
Bag / PELLICO
上下黒コーデに透けイエローで茶目っ気を
Cardigan / H Beauty&Youth
Pants / ASTRAET
Shoes / BIRKENSTOCK for UNITED ARROWS
【 受け皿BLACK item】någonstansのセットアップ開襟シャツ
ライター
前野さちこさん
「普段はネイビー派の私が黒を着たくなるのは、カジュアルさを少し抑えて大人っぽくしたいとき。セットアップの開襟シャツはクロップト丈が今年らしい。背中のリボンの結び方で形が変わるので、コーデ次第でゆるめたりしぼったりしてバランスを調整しています」
中に白Tを挟んでほんのりボーイッシュに
Pants / ZARA
Shoes / CONVERSE
Bag / CHANEL
シャツのまじめさをダメージデニムでくずして
Pants / Maison Margiela
Shoes / HYKE
Bag / Jil Sander
スカートのシルエットが印象的なセットアップスタイル
Skirt / någonstans
Shoes / CONVERSE
Bag / Lemaire
【 受け皿BLACK item】FRAY I.Dのハイウエストフロントベンツタイトスカート
FRAY I.Dプレス
阿部友里那さん
「黒は打ち合わせのときなど大人っぽく仕上げたいときに手が伸びます。透けやツヤなどの異素材で奥行きを出したり、さし色で楽しんでいます。このスカートはハイウエストでIラインが美しいのでスタイルアップも。スリット入りで抜け感がある合わせやすい一着です」
セットアップ使いができるジレには透けブラウスで軽さを
Jacket / FRAY I.D
Tops / FRAY I.D
Shoes / FRAY I.D
Bag / FRAY I.D
目を引くターコイズシャツもスカートが締めてくれる
Shirt / FRAY I.D
Shoes / FRAY I.D
Bag / FRAY I.D
ブラウスと合わせた定番きれいめコーデ
Tops / FRAY I.D
Shoes / FRAY I.D
Bag / FRAY I.D
5. 4人のお洒落プロが“主役ブラック”で軽やか夏コーデ
【主役BLACK item】uncrave WHITEのボリュームスリーブニット
uncraveWHITEディレクター・ エディター
東原妙子さん
定番の黒ならトレンドのデザインも取り入れやすい
「ニット×デニムの異素材コンビならオールブラックが軽い印象に。トレンドの甘い袖も黒デニムがラフさをくれるから着やすくて。足もとはヌーディなサンダルで夏らしさを足しています」
Pants / uncrave WHITE
Shoes / Le Talon GRISE
Bag / Bottega Veneta
【主役BLACK item】Deuxième Classeのシアーカーディガン
Deuxième Classeプレス
佐藤麻理奈さん
大胆な透けを黒×エクリュで品よくまとめる
「夏の黒は重くならないよう質感重視。黒のシアーカーディガンは軽さのなかに女性らしさを感じます。服の配色が落ち着いているので、大ぶりのゴールドのアクセで統一してツヤで華やかに」
Camisole / Deuxième Classe
Pants / Deuxième Classe
Shoes / NEBLONI.E
Bag / dragon
【主役BLACK item】JOIÉVEのティアードワンピース
BEAMS SALON/JOIÉVE ディレクター
三條場夏海さん
きれいめ素材の黒に4色の刺しゅうでフェミニンさを
「黒は強い色だからシルエットや小物使いで抜け感を出すのが大切。黒ワンピでもアメリカンスリーブだからラフな印象に。刺しゅうの一色をバッグに拾って効かせているのもポイントです」
Bag / MIU MIU
【主役BLACK item】M7daysのボリューム袖ワンピース
エディター
伊藤真知さん
甘いボリューム袖が大人でも着やすくなるのは黒の魅力
「365日いつでも着たいのが黒。コットン素材だから黒でもドレッシーにならず、日常使いしやすいんです。カチューシャやピアスでさりげなく目線を上げるなど、小物を効かせています」
Shoes / TKEES
Bag / ebagos
Headband / IRIS47
撮影/木村 敦(佐藤さん)、nae. ヘア&メイク/YUMBOU〈ilumini.〉(吉村さん、門馬さん) ※BAILA2022年8月号掲載