週末は海外小説☆エイミー・ベンダー『レモンケーキの独特なさびしさ』

ケーキの上に女の子が乗っているこちらの表紙、見覚えのある方も多いのでは?
少し前のBAILAのカルチャーページでも紹介していたこの小説は、今書店に行くと平積みにしてある確率がとても高い本(編集M調べ)!
そんな注目株のこちらの作家さんの名前はエイミー・ベンダー。
アメリカ在住の40代の女性で、元小学校の教師なんだそうです。

そんな、小学校での体験を反映してかなのか、わかりませんが
この小説で描かれるのは、ある特殊な能力を持った小学生の少女と、その家族の物語。この少女は、物を食べると、なんとそれの材料の産地から、料理をした人の感情まで、全てを分かってしまうという能力の持ち主なんです。
その能力に気づくのは、ある日、家でお母さんが作ったケーキを食べたとき。
いつもは明るいお母さんなのに、そのケーキから感じるのは、全く違う、お母さんの「孤独」の感情でした。
そこから、家族の”秘密”が少しずつ明らかになっていって……。

作者のベンダーが「この小説は、sensitive(感じやすい)ということはどういうことなのかについてとことん考えながら書いた」と言っているとおり、周りの人の気持ちが普通よりも多くわかってしまったら、目の前に見えている風景が実は違うとわかってしまったら……そんなことを想像しながら読みました。

文章も読みやすく、どんどん引き込まれるこの一作。シルバーウィークに、ぜひいかがですか??

(編集M)

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