3年9ヶ月ぶりの完全体。5th アルバム「ARIRANG」と共についにカムバックを果たしたBTS。「どんな姿で、どうしたら一つになれるか」という答えを示した楽曲を引っ提げ、ソウル・光化門広場で行われ全世界に配信された歴史的ステージをレポート!

(P)&(C)BIGHIT MUSIC / Netflix
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光化門をバックにダンサーの中から厳かに7人が登場

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アルバムのインタールードでもある楽曲「No.29」に使用された国宝・聖徳大王神鐘の音を合図に、ダンサーの中からレザーを基調に韓服的要素を取り入れた衣装を纏った7人が厳かに登場。この公演のために設営されたゲートに立ち、ライトアップされた光化門を背に佇む象徴的なシーンからステージがスタートした。
アンニョンソウル! We’re BACK
RMの「アンニョンソウル!We’re BACK」という一言を皮切りに、アルバムの幕をあけるトラック「Body to Body」から始まる。ビートに乗ったSUGA、j-hopeのラップと共に花道からセンターステージへ歌い踊り、ARMY(BTSのファンダムネーム)の熱狂は早くも最高潮に。韓国の代表的な民謡「アリラン」の旋律の一部をサンプリングした楽曲は、実際にアリランを奏でる伝統衣装に身を包んだ国楽隊がラストに現れ、今回のアルバムのテーマの一つであるアイデンティティを象徴するステージングに。
続いて、舞台は真っ赤なライティングに変わり、刃がぶつかり合う音が印象的なイントロ「Hooligan」。RM・SUGA・j-hopeの力強いラップとJin・Jimin・Jung Kookの透明感ある歌声のコントラストが心地よく連なり、ラストにVのバリトンボイスで締めくくる。各人の声質で緩急をつけた、BTSらしさが詰まった一曲。そのままのボルテージで「2.0」へ。曲名通り、BTSの新たなチャプターを宣言する曲は、重心を下げたヘヴィなダンスとミニマムな音で綴るタイトで力強いトラック。前日のリハーサル時の負傷で着席のままラップするRMのリズムに乗せ6人が踊る、印象深いモーメントとなった。

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アルバムを先導するトラック3曲を披露し、お約束の「せーの、バンタン!こんにちは、BTSです!」の声と共に挨拶タイムに。久しぶりに会うARMYたちへ、長い時間待ってくれていたことの感謝を述べ、順番にコメントするメンバー。最後に話したRMの「but we’re finally here!」に、ARMYの歓声はマックスに。ライトがイエローに変わると、ギターのカッティングで誰しもが聞き覚えのあるイントロが!

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Butter&MIC DROP!アイコニックな楽曲に熱狂
歌詞通り、スムースに自由に歌い踊る「Butter」。着席し歌うRMに代わる代わり絡みに行く6人。間奏部分では全員でRMを囲み、彼も椅子から立ち上がり上半身で踊る姿も。そして全員が観客に背中をむけ、ライティングも白とブルーに一転すると、「MIC DROP」のイントロが。お約束のメンバー名のコールでは、広場一帯にARMYの声が鳴り響く。

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ヘヴィなビートの新曲で会場のボルテージもMAX!

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MCを挟み、j-hopeに促され発したVの「Make some noise!」の声と共に再び赤いライトに変わり、ダンサーを従えたSUGAの力強いラップから始まる新曲「Aliens」へ。曲終わり、メンバーが円陣を組むとJung Kookの「準備はいい?」から、シームレスに重厚なビートの「FYA」がスタート。躍動するカメラを前に縦横無尽に歌い踊り、センターステージへと躍り出てジャンプするメンバー。足を負傷しているRMが、片足でリズムを取りながら合わせる、懸命な姿が印象的なシーンも。燃え上がるような赤いライトを背景に、ダンサーを交えたレイブのようなムードとなり、会場はハイボルテージに。

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Jiminの「make some noise!」で歌を終え、楽しいねと口々に言い合いMCに入る。「忘れられてしまうのではないか」という兵役中の葛藤をj-hopeが語ると、「皆さんと同じように毎瞬間が怖いですし、今回のステージを準備しながらも不安でしたが、そんな気持ちさえも受け入れながら、『keep swimming』したら、いつか、答えを見つけられると信じています」と受けるJimin。語彙に長けたRMが言葉に詰まると、Jung Kookが背中を撫でる場面も。「僕たちにできることはただ止まらずに一歩ずつ、曲を出して、公演をして、ARMYの皆さんにいい姿を見せる。それが僕たちがやるべきことだと思うし前進することだと思っています」というVの言葉に続き、その姿勢を込めたアルバムのタイトル曲「SWIM」へ。

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タイトル曲「SWIM」が紡ぐマチュアな魅力
静寂に包まれ、水面のエフェクトを施したライティングの中、Jung Kookの透明感ある歌声から始まる「SWIM」。人生という荒波の中でも立ち止まることなく泳ぎ進み続ける姿勢を歌う、まさにBTS第二章の始まりを象る楽曲では、作詞の全般を手がけたRMのラップに乗せて、ミニマムでたゆたうような踊りを披露。ペンライトの光がさざ波のように会場を照らし波打つ幻想的なモーメントとなり、曲終わりには大歓声が上がった。

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そのまま感傷的なナンバー「Like Animals」を舞台のステップに腰をかけメロウに歌い上げ、アンユージュアルな日常がノーマルだと、スポットライトの裏の虚無感という彼らの境遇と覚悟を綴る「NORMAL」へ。RMが歩くと、小芝居的な動きで盛り上げるJiminとV。彼らの人生を表すような楽曲と共に、優しくセンチメンタルなムードに包まれる。

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「曲、いいですよね!」というj-hopeの言葉と共に最後のMCに入り、各メンバーがアルバムの好きな楽曲を順に披露。寡黙なSUGAが喋ると、メンバー含め大きな盛り上がりが。途中、RMのために用意された椅子の前に立っていたVがそのまま座り、「ヒョンがなんで座っているの?」とJung Kookのツッコミが入りわちゃわちゃ盛り上がる場面も。
j-hopeの「ARMYの皆さん、戻ってこれて本当に幸せです。すべての瞬間は皆さんのおかげです。BTS 2.0はまだ始まったばかりです!」に続き、「Thank you for waiting ARMY!」という Jinの言葉で大歓声が。「今日の最後の曲です。僕たちはこの瞬間を数年間、数えきれないほど想像してきました。ARMYの皆さんが目の前にいるから本当に感動的で、明日、いや、今日、僕の夢にも出てきてくださいね」と可愛らしい挨拶をするVや、「これからも僕たちは、みなさんとたくさん会えるようにたくさんのことを準備していますので、待っていてください」と約束をするSUGA、「僕たち7人はいつだって同じ気持ちです。皆さんがいてくれる限り、僕たちは常に最高の音楽とパフォーマンスを届けるために全力を尽くします。Thank you!」とこの先の未来を誓うJung Kook。
RMが挨拶の最後を「We love you, ARMY!」で結ぶと、他のメンバーも口々に「Love you!」「サランハムニダ!」と声を届ける。「僕たちが大切にしている曲をもう一曲お聞かせします。Let’s go!」とトリガーを引く仕草と共にJiminが宣言し、最後の曲へ。
Dynamite、そしてアンコールでおなじみの曲でARMYと共鳴
メガヒット曲「Dynamite」をBTSを象徴する紫色のライトの中、楽しげに歌い踊る。「Thank you!」と今日のライブへの感謝を述べつつ舞台を後にしようとする6人に、椅子に座ったままのRMが「僕を残していっちゃうの?これで終わらせちゃだめだよ」と声をかける。「じゃあ、どうしたい?」と応えるJinに、「『小宇宙〈ソウジュ〉』、やろうよ!(韓国語で焼酎〈ソジュ〉と、楽曲名の〈ソウジュ〉かけて)みんな、携帯の明かりをつけて!」と語り、アンコールとしてもう一曲歌を届ける。

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BTSのアンコールタイムでおなじみの「小宇宙=Mikrokosmos」を、携帯のライトがまさに星々のように瞬く中で歌い、ARMYと合唱する。最後のコーラスでは会場と一体化し手を揺らしながら歌唱し、7人全員で手を繋ぎ深いお辞儀を。「カムサハムニダ、ARMY!」と花道を戻り、最後再びゲートの下で手を繋ぎ、今日というBTS、ARMYが共に待ち望んだ一夜を終えた。

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翌朝には、スタッフ含め、“KEEP SWIMMING”とレタリングされたお揃いのブルゾンを着てNYへ出立した7人。人生を泳ぎ進む姿勢を誓ったタイトル曲「SWIM」の通り、再び世界という大海原へ飛び込み、よりマチュアな姿で自由に行き交う7人の未来を表すようだった。
取材・文/渡辺敦子












































