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【身近な社会貢献】ソーシャルワーカーがアドバイス「当事者でいることが社会を変える」

「誰かのために何かしたい」と思っても実際にどう行動すればいいの!? アクションを起こす方法を専門家が伝授します。福島県スクールソーシャルワーカーの鴻巣麻里香さんに聞いた、私たちでもできる身近な社会貢献とは? 2020年こそ一歩踏み出してみよう。

答えていただいたのは…

まずは「何が必要か」聞く耳を持つことから

「私は今、貧困などの困難を抱えた子どもたちの孤立を防ぐために、彼らの居場所づくりの草の根活動を行っています。私をこうしたアクションに駆り立てた動機は、子ども時代のいじめや差別、貧困といった経験や病気によって孤立した時期があったから。つまり私自身が困難の当事者だったことが活動の軸になっているんです」


こう話す鴻巣さんが本格的に行動を起こしたのは35歳のとき。


「30代になると転職や結婚、出産など、女性の生き方が一気に多様化していきます。周りと比べて『私の生き方ってこれでいいのかな』という迷いや、女性として生きてきて、これまで迷いなく受け入れてきたことに疑問を感じ始めたり。そういったことを通して、身のまわりの困っている人たちに共感できる“当事者としての気持ち”が芽生えてくる年代だと思うんです」

 
支援を通してさまざまな人とかかわってきたなかで、いちばん大切だと気づいたことは「『私とあなたは違う』という境界線を持つこと」だそう。


「『こうしてあげたい』というのは自分の欲求であって、相手が欲しているものとは異なるかもしれない。自分の気持ちばかりが先にきてしまって、相手が本当に必要としていることまで想像力が働かなくなってしまうのはもったいないと思うんです。そういう意識のもとで、まずは当事者が何を必要としているか相手の言葉に耳を傾けることから始めてみてほしい。そこから、目の前の人が困っている理由はその人だけに原因があるのではなく、背景に改善すべき社会的な問題が隠れていることにまで気づく人が増えるとうれしいです。そうすれば、社会はよりよい方向へ動いていくはずだから」

鴻巣麻里香さんに聞いた3つの質問

Q よかれと思ってしたことがありがた迷惑になるのでは?と考えてしまい、行動に移せません

A 「自分が何をしてあげたいか」ではなく「相手が何を望んでいるのか」に目を向けて

まず最初に「何かお手伝いをできることはありませんか?」「何かお困りですか?」と力まずにひと言声をかけてみるのがよいです。「自分がしてあげたいこと」と「相手が必要としていること」は必ずしもイコールではない、と理解したうえで行動すると、不安もなくなりますよ。

Q 周りから「いい人ぶっている」と馬鹿にされる気がして怖いし、いいことをするのがなんだか恥ずかしいです

A まずはそう考えてしまう自分とじっくり向き合うことが必要

誰かが誰かを助けているのを見て「いい人ぶっている」と感じますか?違うならば人の目を気にする必要はありません。ただもしそう感じるのなら、あなた自身が人の良心を素直に受け入れられないでいるのかもしれません。その理由と向き合ってみるのも必要です。

Q 一人の力で誰かの役に立てるのか不安。そもそも自分に何ができるのかわかりません

A 「誰か(何か)のために何かしたい」と思えたことから一歩踏み出せていますよ

一人の力はもちろん微々たるもの。ただ、困っている人を救う"大きな力"みたいなものがあるとして、それをひもとくと、一人ひとりの行動であることも事実。もう一歩勇気を出して行動に移してみれば、当事者や支援者との出会いがあって輪も広がっていきます

取材・原文/堀 朋子 構成/田畑紫陽子〈BAILA〉 ※BAILA2020年1月号掲載

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