萩尾望都さんの『11人いる!』で秋のSF始めました【偏愛的読書案内/タイトルに惹かれて】

『11人いる!』という印象的なタイトルも好きです
萩尾望都さんによる『11人いる!』。宇宙大学の入試試験、最終テストのために宇宙船に乗り込んだ受験生たち。当初10人が乗船しているはずだったのが、出航してみれば11人。いるはずのない、いてはいけない11人目は誰?というミステリー要素もありながら、果たして無事に帰還できるのか?という舞台が宇宙ならではの先が見えない恐怖あり、なSF漫画です。
当初雑誌に掲載されたのは1975年です。映画『未知との遭遇』日本公開が1978年、アポロ計画は1961年から72年、テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』が放映されていたのは74年から75年。世界も日本も、世間一般が宇宙のことを生活の中で話題にしていた時代なんですよね。

これが少女漫画誌に連載されてから40年以上を経ているのですが、不思議なことに今読んでも、古臭さを感じさせない。世の中はものすごい速さで進んでいるのにもかかわらず、です。なによりタイトルがキャッチーだと思いませんか? これをアイデアソースにした他作品があるのもうなずけます。
萩尾さんの褪せない「名作」。おすすめです。

(副編Y)

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