【ゆらぎ肌まとめ】30代、ゆらいでも慌てないで！ キーになる“コスメ選び”と“使い方”を美のプロが教えます！

肌がゆらぐと、あせって合わないケアを行い、かえって悪化。そんな繰り返しを断ち切るために、美のプロが基本のキを教えます。チェックリストで肌の状態を把握して、キーになる“コスメ選び”と“使い方”をマスターして。

「肌を外敵から守る力＝バリア機能が一時的に弱まり、乾燥や紫外線、花粉やホコリ、PM2.5などが刺激になって一時的に炎症が起こっている状態が『ゆらぎ肌』です。バリア機能を支えるのは肌が生み出す皮脂膜と、角層の細胞と細胞のすき間を埋める細胞間脂質。洗顔の洗浄力が強すぎたり、肌に摩擦をかけすぎたり、はやりの高濃度レチノールを自己流に使ったりしていると、バリア機能が乱れます。また、保湿不足も原因に。肌が乾燥しているとターンオーバーが乱れ、未熟なまま細胞が角層になり、きちんと細胞間脂質をつくり出せなくなります。皮脂膜、細胞間脂質を奪いすぎないクレンジングと洗顔、そしてしっかり保湿をすることが、ゆらぎを防ぐ第一歩です」

□洗顔後いつもより肌がつっぱる
□肌のくすみを感じる
□触った感じ、肌がゴワゴワ

ひとつでもあてはまったら
ゆらぎレベル1
▶︎ゆらぎのサインを見逃さないで。いつものコスメに＋1で保湿を強化

□普段のスキンケアが入っていく感じがしない
□髪の毛があたると肌がムズムズする
□ファンデーションがきれいにのらない
□寒暖差で頰がほてる

ひとつでもあてはまったら
ゆらぎレベル2
▶︎本格的にゆらぎ中。基本ケアを「鎮静」と「バリア力強化」アイテムに

□赤みが出ている
□かゆみやヒリヒリとした痛みがある

ひとつでもあてはまったら
▶︎ゆらぎを超えて炎症に。直ちに病院へ！

「ゆらいで潤いが逃げやすい肌には、水分を引き込んでとどめるセラミド、ヒアルロン酸、ヘパリン類似物質配合のコスメがまずおすすめです」（友利先生）

「ゆらいでいるときはターンオーバーが乱れて角層が硬くなり、潤いがなじみにくくなりがち。そんなときは洗顔直後にブースターを取り入れて」（友利先生）

Q.ブースターって、肌にいいんですよね？

A.肌をこじあけるものはNG。スルスルと入り込めるタイプを
ブースター（導入美容液）には2種類あって、角層のバリア機能をこじあけて浸透させるタイプと、角層にスルスルとなじむのが得意なタイプが。ゆらいでいるときは、肌に優しい後者のほうがおすすめです。（友利先生）

「ゆらぎ乾燥を感じたとき、手っ取り早いのがスペシャル保湿。鎮静もできるシートマスクやクリームマスクで潤いレベルを一気にアップ！」（友利先生）

Q.シートマスクって、肌の調子が悪いときに使うのが効果的ですよね？

A.ゆらぎレベル1ならOK。敏感肌用を使うのがおすすめ
軽い肌荒れやくすみを感じているゆらぎレベル1の人にシートマスクは効果的。ただ、使うのは敏感肌用とうたわれているものがベター。ゆらぎレベル2の人には刺激になるので、使用を控えるのが無難。（友利先生）

「敏感肌用、または敏感肌でも使えると表示のあるものを。オイルクレンジングは、本格ゆらぎ中の肌には洗浄力が高すぎるものが多いので要注意」（友利先生）

「ゆらいだときこそ、花粉やPM2.5、メイクの残りなど肌への刺激物を落とすことが大事。そのあとの保湿が大前提ですが、洗顔を怖がらないで」（友利先生）

Q.ゆらいでいるときは、朝はお湯だけ洗顔でもいい？

A.基本は洗顔料で洗顔を。よほど乾いたらお湯だけでもOK
前夜つけたスキンケアが肌に浮いていたり、寝ている間に出た汗、皮脂などが付着しているので、朝も洗顔料で優しく洗うのが正解。超乾燥しているな、というときはお湯だけ洗顔でもOKです。（友利先生）

「水分が肌から逃げていきやすいゆらぎ肌にとって、化粧水は重要なアイテム。鎮静効果のある敏感肌用化粧水の中から心地よく使えるものを選んで」（友利先生）

Q.どうしてもしみてしまうときは、化粧水は使わなくてOK？

A.しみる化粧水は使用を中止。しみない化粧水をお守りに
化粧水がしみるのは、配合されている何かの素材に肌が反応しているせい。アルコールなどのしみやすい素材を含まない敏感肌用の化粧水なら、心地よく乾きを癒すものが見つかるはずです。（友利先生）

「本格ゆらぎを長引かせないためにも、保湿と鎮静力の高い美容液を投入。当然、ゆらぎ肌、敏感肌に特化したものを」（友利先生）

Q.美容液ってそもそも＋αの攻めのケアですよね？

A.目的と配合成分によって守りのケアにもなります
エイジングケア美容液にはアグレッシブな成分が配合されていることもあり、ゆらぎ肌にはハード。でもゆらぎや敏感肌用の美容液は鎮静とバリア強化のための穏やかな成分を配合。守りのケアができますよ。（友利先生）

「潤いが逃げやすいゆらぎ肌は、乳液やクリームのシールドがマスト。抗炎症作用やバリアを後押しするものでしっかりふたを」（友利先生）

Q.ゆらぎ中はいつもよりたっぷりクリームをつけたほうが治りは早い？

A.クリームがなじむ量には限界が。適量プラスαくらいで充分
製品の箱などに記載がある適量は、肌にちょうどなじむ量。多すぎると肌にのっかっているだけで浸透はしないので、もったいないかも（笑）。特に気になる部分に少し重ねるくらいがちょうどいいのでは？（友利先生）

「ゆらぎ時は肌に穴があいているようなものなので、紫外線や花粉、PM2.5の刺激がダイレクト。プロテクターは必須」（友利先生）

Q.日中ケアって正直、やる意味ありますか？

A.大いにあり！　不快を感じたら即ケアする習慣を
回復の過渡期は日中ゴワゴワ、ムズムズ。健康な肌のときは「意味ある？」と思っていたバームやミスト、スキンケアパウダーがとんでもなくありがたく感じるもの。また、こういったアイテムを肌にのせておくことで、ヨゴレが肌に直接くっつかず落とすときにも肌に優しいんです。（友利先生）

「コスメ技術の進化で、パウダーのスキンケア効果、ミストの肌密着力が格段に向上。手軽に快適美肌を保てます」（友利先生）

自分では丁寧に塗っているつもりでも、肌に摩擦刺激を与えたり、洗い残しや塗りムラができてしまったりするもの。そんな知らずしらずのうちの雑なケアの積み重ねで、ゆらぎを招いてしまうんです。大事なのはベタつきを恐れず手のひら全体を使うこと。手から力を抜き、ピンとそらせないこと。指と指の間にすき間ができないようそろえること。平泳ぎのスピードで手をゆっくり動かすこと。そうすることで摩擦がかからず、均一なお手入れに。肌はみるみる元気を取り戻していきます。

POINT1
手のベタつきは、首でふき取るのを習慣に
お手入れが雑になるのは、みんな手がベタつくのがイヤだから。化粧水、美容液、乳液やクリームを塗ったあと、その手を首へ。首のケアまで習慣化することで手のベタつきも取れますし、手のひら全体で塗るクセがつくようになるはず。（水井さん）

POINT2
ゆらぎ中は瞳のケアも一緒にすると◎
目もとが乾燥してゆらぐのは、ドライアイや眼精疲労で目自体が乾き、巡りが悪くなっているから。眼輪筋が凝り固まると、目のまわりも乾燥。ドライアイ用や、目の疲れに効く目薬でケアすることで、目まわりのゆらぎを防ぐ近道に。（水井さん）

トップス￥6930／ラヴィッシュゲート トウキョウ　キャミソール／スタイリスト私物

不調のときのお守りコスメと、日頃からの底力アップでゆらがない肌に

19歳で仕事を始めてメイクをするようになり、さらには野外ライブで日焼け止めを何度も重ね塗りする日もあったり。気づかないうちに負担を重ねてしまった結果、肌がゆらぐようになりました。当時は保湿ケアくらいで対策ができていなかったのですが、26歳のときに花粉症が本格化したことをきっかけにコスメを見直すように。コロナでマスクゆらぎも重なって、色々と試しました。

その結果、今しっくりきているのはB.Aシリーズ。そしてもはや“ゆらぎのサインを感じる手前”からケアしたいと思うようになり、インナーケアや、クレンジングの洗い流しの肌負担を考えてシャワーヘッドをReFaに替えたりも。調子が悪いときは、IHADAのバームを絆創膏代わりに。そんな自分に合うコスメとケアのおかげで、今年はまだ春のゆらぎを感じません！

【ゆらぎ年表】

～19歳　母に保湿を刷り込まれ、わりとトラブル知らず
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19歳　乃木坂46に入り、メイクを始めたことで肌もゆらぎはじめる
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26歳　花粉症を発症。春～夏にかけての肌不調を感じるように
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28歳　コロナ禍になり、マスクによるゆらぎも
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現在　季節のゆらぎは感じるけれど、肌に合うコスメに出会い安定してきた！

《ゆらぎレベル1》ゆらぎのサインを感じたらまず手を伸ばすアイテム

ゆらがない肌づくりを支えるアイテム

《ゆらぎレベル2》本格的にゆらいできたときに頼るアイテム

ワンピース￥24200／パサンド バイ ヌキテパ（ヌキテパ）　イヤリング￥3080／ロードス（ツリーピステ）　ネックレス￥3960／ラヴィッシュゲート トウキョウ

必要なのは鎮静とバリア機能を育てるケア。そこにたどり着いたら、怖くなくなった

小学生の頃から今までずっと皮膚疾患に悩まされてきました。今でも春は花粉症で小さなプツプツができ、はなをかむので赤みや皮ムケも。夏にかけては皮脂量が増えるので、頰や口まわり、おでこに吹き出ものが出ます。そこで様々な種類のスキンケアを試した結果、自分には肌を鎮静することとバリア機能を内側から育てるケアが合っているとわかりました。

クレンジングと洗顔は摩擦レスで洗えるものがマストで、鎮静とバリア力を高めてくれる化粧水・乳液がお守りに。そして外からの刺激にめっぽう弱いので、守りのアイテムとしてバームも常備。季節の変わり目ごとに間違いのないセットに頼って、乗り切っています。

【ゆらぎ年表】

 7歳　花粉症・猫アレルギーなどで肌がかゆくなることが多々
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13歳　思春期ニキビとの闘いがスタート
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19歳　やっと思春期ニキビから抜け出したと思ったら“乾癬”という皮膚病に
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現在　自分には鎮静ケアと内側からのケアが合っているとわかり、対策できるように

《ゆらぎレベル1》ゆらぎのサインを感じたらまず手を伸ばすアイテム

《ゆらぎレベル2》本格的にゆらいできたときに頼るアイテム

普段の生活で気をつけていること

□直接顔にシャワーを浴びず、一回手にお湯をためてから使う
□スキンケア＆メイクは摩擦レスに
□なんといっても睡眠が大事！

季節を問わずゆらぎやすい。シンプル保湿&敏感肌コスメが基本です

物心ついたころから肌がカサつき、小学生でアトピー性皮膚炎に。「洗いすぎない、こすりすぎない、保湿する」はこの頃からのルールです。大学生のときは勉強で、社会人になってからは仕事のストレスで肌状態が悪化。今思えば、肌に合っていないクレンジングを使っていたことも、ゆらぎを加速させた原因だったかも。

20代後半で美容ライターになってからは、スキンケアを色々試しすぎて肌がヒリヒリしたり赤くなったり、顔の皮がポロポロむけたことも。結果、普段からシンプルな保湿や敏感肌向けコスメで肌を整え、ピンチのときは抗炎症成分が配合されたバームなどで対応するケアに落ち着きました。

【ゆらぎ年表】

9歳　アトピー性皮膚炎になり、皮膚科のお世話になり始める
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19歳　勉強のストレスで肌状態が悪化。敏感肌向けコスメを試す
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23歳　社会人になり一人暮らしスタート。仕事のストレスと食生活の乱れ。ファンデーションを塗れないほどの吹き出ものができたことも
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20代後半　美容ライターになってから、スキンケアの試しすぎでゆらぐことも
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現在　シンプル＆敏感肌コスメで肌を整え、ピンチのときは抗炎症成分配合のバームで対応するように

《ゆらぎレベル1》ゆらぎのサインを感じたらまず手を伸ばすアイテム

《ゆらぎレベル2》本格的にゆらいできたときに頼るアイテム

普段の生活で気をつけていること

□コスメだけでなくサプリでも内側から保湿&バリア力強化をケア
□とにかくこすらない
□顔を洗うのはお風呂から出る直前

撮影／天日恵美子（松村さん）、ケビン・チャン（目次2～5物）　ヘア＆メイク／北原 果〈KiKi inc.〉　スタイリスト／門馬ちひろ（松村さん）、山本瑶奈（物）　モデル／松村沙友理　取材・原文／小田ユイコ 　※BAILA2023年5月号掲載