正解を教えてほしいわけじゃない。でも、誰かに話を聞いてほしい——。そんな働く大人たちのモヤモヤに、風間俊介さんが独自の視点で向き合う連載。今回のお悩みは、30代から感じる孤独との向き合い方。ひと味違う(?)アドバイスに、ほっと心をなでおろせるような。風間さんが全力で励ます相談所、開店中です。

風間俊介
かざま しゅんすけ●1983年生まれ、東京都出身。俳優として多くのドラマ、舞台、映画等で活躍し、数々の賞を受賞。バラエティ番組や情報番組等でもマルチに活躍。NHKハートネットTV『フクチッチ』、TRAIN TV『GOODMOVE!』ではMCを務める。
Vol.5 “30代からの孤独”との向き合い方
今は仕事が楽しく、彼氏がいなくても満足しており、一人暮らしをしていても寂しさを感じません。ただ、周りの友人たちが結婚や出産を経験。ライフステージがどんどん変化していく中「このまま私だけ一人だったら……?」と考える時間が増えました。この先、孤独感とどう向き合って生きていけばいいのか、風間さんの考える「孤独」について知りたいです。(広告・31 歳)
“若さ”と“体力”がある今は一人を楽しむことができる。孤独を痛感するのはきっと、それが衰えたとき

人に会ったり、約束したり、気を使ったりするのが煩わしい。なんなら、一人でいるほうがラクだし心地よいと思ってしまう……。僕自身も決して人づきあいがいいタイプではないので、その気持ちはすごく理解できます。ただ、そんな僕が40代に突入してひそかに感じ始めているのが「孤独を楽しめる時間にはリミットがある」ということ。やっぱり、“一人”を楽しむには“若さ”と“体力”が必要なんですよね。30代の相談者さんはその両方があるから、今は“一人”を楽しめているというか。体力があるから仕事に全力を注げるし、元気で好奇心もあるから趣味のために一人行動もできるし、あちこちへ一人旅をすることだってできるわけで。本当に孤独がつらくなるのは年齢を重ねてから。40代、50代、60代と進み若さと体力が減っていく中できっと、それを痛感するようになっていくんじゃないかな。
だからこそ、将来の孤独に不安を感じているのならば、今のうちに人間関係を頑張って育んだほうがいいと思う。煩わしいし、億劫だけど、“未来の自分への投資”だと考えてね。
また、僕と同年代の方がいたら共感してもらえると思うけど。年齢を重ねると本当に、友達との話題も思い出話が増えていくんですよ。目新しいネタやトピックを増やすための体力や好奇心がどんどん衰えていくから。でも、いちいち最初から説明せずとも仲間内で「あのときの」「あれが」で通じるその話題は、あらゆる力が衰えつつある年代には心地よくちょうどよかったりもするんだよね。思い出話が多ければ多いほど、のちに仲間と飲む酒が美味しくなる。いずれ訪れるその日のため、若くて元気な今のうちに“仲間”と“思い出”をつくっておくのは良策のような気がします。「一人がいい」と「一人がラク」は似てるようで違います。前者は自分の意思を持って一人を楽しんでいるのが伝わってくるけど、「ラク」は何かしらの筋力が落ちていたり、怠けていることを指す言葉だと思うので。もしも自分が後者になっているのならば、もう少し頑張ってみてもいいのかもしれないよね。
とはいえ、大人になってから人間関係を広げるのは面倒くさいよね。そもそも、コミュニケーションが苦手だから「一人がラク」なんだもん。何を話したらいいのかわからないし、会話が弾まなそうで怖いし……想像するだけで疲れちゃうよね。でも、大丈夫。他人との会話なんて、本来、弾まないものなんだから。よく知らないし、共通項もまだ見つからない、そんな相手との会話に困るのは当たり前で。だから、僕たちはどうでもいい天気の話をするんです。「少し雑談をしませんか」「コミュニケーションをとってみませんか」って。どんなにつまらない話題でも、話しかけてくれる人は、歩み寄る努力をしてくれているえらい人。だからこそ、こっちも「雨が降りそうですよね」「急に寒くなりましたね」と乗っかるのが礼儀で。自分が頑張ったのに相手が乗ってこなかったときは「そっちが悪い」で終わらせていいと思う。「私の会話が下手なんだ」と落ち込む必要はないんです。まずは球を打ち、球を打ち返す努力をする。ラリーが続かなくてもいい、名試合じゃなくてもいいから、とにかく試合をしてみる。最近行った店、見た映画、食べたもの……そのときの“球”はなんでもいいけど。僕のおすすめは「目玉焼きに何をかけるか」。意見が分かれるから意外と会話が広がるんですよ(笑)。
「私は今、未来の自分に投資をしているんだ」。 人間関係が煩わしいときは、そう考えてみる
撮影/延命悠大 ヘア&メイク/清家いずみ スタイリスト/手塚陽介 コラージュアートワーク/花梨〈étrenne〉 イラスト/藤原琴美 取材・原文/石井美輪 ※BAILA2026年12月号掲載

BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。



















































