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結婚に憧れはないけど、周りを見て孤独な気持ちになる【ヤマザキマリさんが読者の悩みにお答え】

バイラ世代が抱える、結婚やパートナーシップへのモヤモヤや焦り。イタリアを始め世界各地で暮らし、様々な結婚観に触れてきたヤマザキマリさんのお答えから、新たな視点が拓けてくるはず! 今回は「結婚には憧れないけど周りを見て孤独な気持ちに」という質問へのアンサー。

【読者の「結婚」に関するお悩み】

結婚に憧れはないけど、周りを見て孤独な気持ちに(35歳・不動産営業)

「自分の両親が不仲だったため、結婚に憧れを抱けません。彼氏ができても結婚を前向きに考えることができず、破局を繰り返すばかり。パートナーは欲しいものの、結婚話を持ち掛けられると思うと恋愛自体もおっくうで……。その一方で、既婚者の友達が増えていく今の状況に、孤独も感じています。こんなに寂しくなるのなら、いっそ好きでもない人と結婚してみたほうがいいのかと、悩んでいます」

ヤマザキマリさんのAnswer.

「結婚=不幸」も刷り込みかも。もう少しいろんな事例に触れて

ヤマザキマリさん

あなたのように、ご両親の結婚生活がトラウマになってしまった人は、私の知り合いにもいるので、お気持ちはよくわかります。でもあなたの場合、「結婚=デコレーションケーキのような楽しいものではない」という現実を知っている。さらにご両親を見てきたことで、ダメな関係にはすぐ終止符を打てる判断力も培われているのではないでしょうか。また結婚はハッピーという刷り込みからは解き放たれているんですから、その逆の「結婚=楽しくない」というのも、限られた事例での刷り込みかもしれませんよ。友人たちが結婚して寂しさを感じる、とのことですが、自分の中の孤独を感じ取れるのは、健全な精神の証拠。とは言え“好きでもない人と結婚”という解決策は極端すぎる(笑)。私も夫とは大恋愛をしたわけではないですが、お互いの仕事にはつねに尊敬を払っています。結婚や家族にはいろんな種類がある。結論を急がず、もう少しいろんなパターンの結婚観を知り、あなたらしい生き方を探ってはどうでしょう?

ヤマザキマリ

ヤマザキマリ


漫画家・文筆家・画家。1967年生まれ。’97年に漫画家デビュー。’10年『テルマエ・ロマエ』で第3回マンガ大賞受賞。第14回手塚治虫文化賞短編賞受賞。同作品は、現在も世界各地で翻訳出版中。エッセイなどの著書も多数。

撮影/ノザワヒロミチ 取材・原文/石井絵里 ※BAILA2024年8・9月合併号掲載

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