バイラが伝えたい“ハッピー感”を体現し続けてくれたヨンアが、ついに2020年12月号で卒業します。モデルにブランドに子育てに…と、とにかく全力だった8年間を振り返り、最後にバイラ世代にエールをおくってくれました!
8年半ありがとう!
30代は変化のとき。前向きに楽しんでいきたい!
子育ても、仕事も一人で完璧を目指さない。ヨンアの「働き方改革」
高校生のときに韓国で芸能活動を始めて以来、全力疾走を続けてきたヨンアにとっては初めて自分とゆっくり向き合うことのできたシンガポール生活。あらためてモデルという仕事の楽しさを再認識し、出産後には子育てするなかで「いつか自分のブランドを持ちたい」という夢も本格的に固まり始めた。自分を信じ、行動したことで多くのものを得ることができたシンガポールでの3年間。そして帰国後、その決断力の速さと行動力でわずか半年でCOELをスタートさせる。子育て、モデル、ブランドディレクション、すべてを同時進行していくのは想像を超える忙しさ。そのモチベーションはどこに?
「確かにまた自分でエンジンをかけてしまって、自分の時間を奪ってる(笑)。でも、寝不足だったり疲れる日があっても、全部自分が好きでやっていること。だから結果的に、私を動かす原動力になっているんです。ただ、モデルの仕事だけだったころと違って、限られた時間の中でたくさんのことを効率よく進めなきゃいけない。だから、なんでも一人で完璧にやろうなんて思わず、家族、スタッフの方々に助けてもらいながら、短い時間でもすべての集中力を使い、愛情をもって向き合います」
二足も三足もワラジを履くようになり、変えざるを得なかった働き方がヨンアをさらに成長させた。
卒業は、次なるステージへの第一歩。また気持ちを新たに!
ざっと振り返っただけでも、この8年半は濃密で、あっという間だったという。バイラでの思い出は語り尽くせない。
「私にとってバイラはまさに家族。だからココを旅立っていくのは本当に寂しいけど、これはまた自分を変えていく新たなターニングポイント。40代に向かって、今度はどんなふうに自分を変えていこうか、また新たな課題を見つけながら素敵な大人になっていきたい。いくつになっても『頑張ってみたい』と思えることがあるのは、とても幸せ。だから今はまたワクワクな気持ちでいっぱいです」
年齢を重ねると心地いい殻から出たくなくなるものだけど、ヨンアは常に新しい景色を見に行こう、と進んでいく。
「もともとモデルという職業柄もあって、ひとつのイメージに染まらず、常にいろんな可能性を広げていきたいと思ってるんです。自分がどう見えるかより、見てくれる人が楽しんでくれるほうがいい」
これまで築き上げてきた自分らしさをベースにしながら、新しいものを取り入れることにも果敢だ。去年から始めたYouTubeもそのひとつ。ファンを「ヨンズ」と呼び、自ら企画や撮影もこなし、飾らない一面をのぞかせる。楽しめるか、そうじゃないか。何をするにもそれを判断基準として、しなやかに変容していく。
「結婚、出産、COELの立ち上げ。私自身この数年間でたくさんのことを経験したけれど、そもそもバイラ世代ってさまざまな変化を迎える時期だと思うんです。だから、同世代の読者の皆さんと一緒に歩んできた感覚が私の中にはあって、いつも心強かった。変化や新たな出来事があるのは当たり前。不安や葛藤はつきものだけど、自分にプラスになることがあると信じて、恐れず飛び込んでみてほしい。違うと思ったらまた方向転換すればいいし、たとえ失敗したとしても何かしらの解決法や課題を見つけていくことで、次への成長につなげていけるはず。やりたいと思ったらチャレンジしてみる。その行動力がきっと人生を味わい深いものにしてくれるから。皆さんが応援してくれたように、私も皆さんのことを応援しています。
8年半、本当にありがとうございました!」
ニット¥220000・デニム¥87000・ピアス¥75000/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)
撮影/赤尾昌則〈whiteSTOUT〉 ヘア/左右田実樹 メイク/佐々木貞江 スタイリスト/百々千晴 モデル/ヨンア 取材・原文/杉山ゆり 構成/内海七恵〈BAILA〉 ※BAILA2020年12月号掲載
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