自炊の機会が増えたものの、毎食イチからの調理は辛い…というあなたに絶品袋麺の食べ比べレビューを捧げます。昨今の袋麺は美味しいなんていうのはもはや常識、その上で個性が際立っているものがたくさんあるんです。今回は定番のものをはじめとして、袋麺でこんな味が…!というようなちょっぴり変わり種のものまで、幅広いバリエーションで10種類をご紹介。たかが袋麺、されど袋麺。侮るなかれです。時間がない、料理が苦手、そんな時の相棒にどうぞ! それぞれ1枚目は袋麺のパッケージ、2枚目が調理をしてみた写真です。
1.マルちゃん正麺 味噌味[東洋水産株式会社]
まずは袋麺の王道、マルちゃん正麺より味噌味をピックアップ。老舗ならではの麺の製造技術はさすがです!独自の特許製法「生麺うまいまま製法」により、生の麺を蒸したり、揚げたりせずにそのまま乾燥させるという方法によって、乾麺なのに生麺のような味とコシのある食感が楽しめます。そして通常の袋麺のものより少し太めの麺が、味噌スープにしっかりと絡むのも◎。スープも深いコクがあって、濃厚。一袋でしっかりと満足感が得られるのが味噌味の良さだと感じました!トッピングはコーンやもやしがまろやかな味噌にマッチ!パッケージにあるようにバターを乗せてさらに濃厚に仕上げても良さそう。
2.サッポロ一番 豚骨 九州づくりカタ麺[サンヨー食品株式会社]
こちらもおなじみ老舗ブランドの「サッポロ一番」。サッポロ一番といえば”味噌ら〜めん”のCMが思い浮かぶ方も多いと思いますが、こちらは豚骨味。しかも九州工場で生産されており、九州産豚骨100%を使用しているとのことで、かなり本格的なお味です!しかし私は北陸出身なので、試しに九州生まれの知人にも食してもらったところ、「これは九州の味」とのコメントをいただきました(笑)。嫌なくさみのない程よい豚骨の風味にこれまた程よく背脂が乗っており、しつこくない程度の濃厚さが嬉しい。そして注目すべきは麺の茹で時間。なんと90秒!今回ご紹介する中でも最短です。この茹で時間で出来る「カタ麺」がより一層の本場感を演出してくれてるんですね。ぜひ時間厳守で茹でてみて欲しいです。東京の普通のスーパーで販売していましたが、九州以外ではレアだという声も。見つけたら買い、です。
3.うまかっちゃん 博多 からし高菜風味[ハウス食品]
お次も豚骨。ご当地ラーメンながら、ファン層は全国区のうまかっちゃんです。数年前、友人の福岡土産としていただいてから、もうその虜に。今ではネットで手に入るので、家に常駐させています。様々な種類が展開されていますが、特にイチオシはこの「からし高菜風味」。高菜を入れずともしっかりとピリッとした辛さが効いていて、豚骨のコクのある味わいと絶妙なコンビネーション。まろやかさと辛さが交互にやってきて、箸が止まらないとはまさにこのことですね、状態に陥ります。ちなみにこちらは少し麺が柔らかめ。個人的にはそこが好きなのですが、好みによっては茹で時間を短くするなどしても良いかも。
4.チャンポンめん[イトメン株式会社]
いよいよここから、ザ・王道ラーメンではない(しかし絶品)の袋麺のご紹介です。ほんのり懐かしさが漂う黄色いパッケージが目印のこちらはチャンポンの袋麺。長年愛されるロングセラー商品です。エビとシイタケの旨味がギュギュっとスープに染み込んでいながら、あっさりと罪悪感のない味。特徴としては、無塩製麺と呼ばれる、塩を使わずに作られた麺のため、1食あたり1gの減塩になっているというところ!小腹が空いたけれども、がっつりラーメンはちょっとなあ・・・なんて時にぴったりな袋麺です。
5.みそ煮込みうどん[寿がきや]
名古屋名物、みそ煮込みうどんがお家で楽しめる袋麺!見てください、このスープの色。豆みそを100%使用した赤みそ仕立てです。色を見てちょっとびっくりするのですが、ただ味が濃いだけではない、どこまでも深みのあるコクが広がります。名古屋でみそ煮込み料理を食べた時のことを思い出しました。コシのある太麺とスープの名コンビで、食べ応え抜群。ガツンとしたものが食べたい時に間違いなく満足できる一品です。写真ではゆで卵をのせていますが、生卵を落として少し蒸しても美味しそう。
6.サッポロ一番 アラビヤン焼そば[サンヨー食品株式会社]
インパクトがありすぎるネーミングとパッケージ、そして「不思議なくらいおいしく出来ます」というキャッチコピーに惹かれて購入。こちらもサッポロ一番から出ているものです。袋麺タイプの焼きそばってなんだか珍しいですよね。調理方法は、少なめの水を沸騰させて、片面ずつ茹で、最後に水気を飛ばして炒めるというもの。あっという間に完成します。肝心のお味ですが、酸味が効いたスパイシーな粉末ソースが麺によく絡んでとても美味。個人的には、お祭りの屋台で食べたようなどこか懐かしい味わいでほっこりしました。
7.中華三昧 赤坂榮林 酸辣湯麺(スーラータンメン)[明星]
今回の10点は本当にどれもこれも美味しいと思ったものを紹介しているのですが、あえて1位を決めるならば・・・ベストオブベストはこちらです。本当に美味しい。確実にリピートします。出会えてよかった。この企画に感謝します。酸辣湯麺は大好きなのですが、お店で食べても「ん、ちょっと好みではないな」ということがしばしば。個人的に酸っぱすぎるのが少々苦手なため、酸味の塩梅が非常に重要なのですが、こちらはそれがもう完璧。本当に袋麺?というような絶妙にとろみがついたスープは、コクのある香酢としっかりと辛さのあるラー油が混ざり合って、この上なく味わい深いんです。麺も、とてももちもちしていて乾麺であることを忘れるくらい。卵はぜひ入れてみてください。書いているうちに、また食べたくなってきました・・・。
8.ブルダック炒め麺[SAMYANG]
少し前から、ネットで話題になっている韓国の激辛袋麺。「ブルダックポックンミョン」の名で知られている、炒め麺です。とあるユーチューバーがこちらを食する動画を見て、その阿鼻叫喚っぷりに思わず怖いもの見たさで購入したのが始まりです。私は辛いものがかなり得意な方なのですが、初めて食べた時はリアルに涙を流しながらやっとのことで完食しました。そんな危険なものをなぜ紹介するのかというと、辛いだけではなく味のレベルもとても高いから。辛い、というかもはや痛いのですが、その痛みの後に、韓国料理特有の甘辛い旨味がどっと口の中に広がって、食べれば苦痛なことは分かっているのに一口、また一口とどんどんとトラップにはまっていくのです。ソースと絡み合う太麺ももっちりとしていて美味。ぜひ挑戦してほしい。韓国の食材を扱うスーパーやバラエティショップなどで購入可能です。私は何も入れずに食べるのが好きですが、卵やチーズをトッピングして辛さを中和するのもおすすめ。ただし、初回は次の日がお休みのタイミングを選んで食べてくださいね。
9.ヤムヤム インスタントヌードル トムヤムシュリンプ[ワンタイフーズインダストリー]
外国の袋麺その2。こちらはタイのものです。ちょっとしたお土産程度の気持ちで食べてみたのですが、一瞬でその予想は裏切られることに。まるで現地の屋台にいるような臨場感あふれる本場の味。トムヤムクンの酸っぱ辛さがとても上手に再現されています。これでもかというくらいの縮れ麺は少し固めの茹で具合がいい感じです。おうちでエスニックを作るとなると、調味料など普段使用しているものだと本格的な味を出すのが難しいですが、これはこの一袋で海外旅行気分まで味わえるくらい。これからの暑い季節にもぴったり。
10.鶏だしフォー[エースコック]
最後はフォーをご紹介。袋麺と聞くとやはり、なんとなくギルティーさが漂うのですが、こちらはグルテンフリーかつ174kcalなので、美容・健康麺に気を使っている人にもおすすめです。カップスープの形態のものも販売されておりますが、袋麺バージョンは、色々と好きな具材を乗せることで、より満足感が高まります。名前の通り、鶏のだしがきいたスープが絶品。あっさりしつつも味がしっかりしているので物足りなさは感じません。鶏の他にもジンジャーなど香味野菜の香りがして、ハノイを感じる風味です。今回は、玉ねぎやパプリカなどの野菜に加えて、サラダチキンを載せてみました!相性抜群。これまたダイエットにもオススメのサラダチキンを組み合わせて、どこまでもギルティーフリーにいただける袋麺です!
知れば知るほど、奥深い袋麺の世界。気になるものがあればぜひトライしてみてくださいね!
構成・文/渡辺真衣〈BAILA〉