BAILAエディターズが、愛用品からおすすめカルチャーまでを紹介するリレー式コラム、第199回はシュッとひと吹きするだけでいつもの服も”お洒落っぽいオーラ”がまとえる魔法の香水、「トム フォード」の2つの香りです。
【「トム フォード」の2つの香水】
空気が乾燥してくると俄然楽しくなるのが香水。湿度の高い時期にはつけにくい濃いめの香りも気軽に挑戦しやすくなるし、ニットやコートを重ねるので香りが直接的にならず、体温で温まったときにふわっと香る感じも好きです。
お店で友人のコートやストールを預かったときなど、ふとした瞬間にその残り香を感じると全力でクンクンしてしまう香りフェチな私ですが、ここ最近の自分用の香水としては、もっぱらこの2つをリピート。「トム フォード」の「サンタル ブラッシュ」(左)と「パチュリ アブソリュ」(右)です。
キャラの異なる2つの香りですが、想像力を掻き立てられる奥行があります。洋服にまとうと、”お洒落上級者”な感じになって(と勝手に思っている)、私にはまだまだ足りない「知的さ」や「品の良さ」を補ってくれるような気がしていて、本当に毎日飽きません。
その日の着こなしや、なりたい気分によって使い分けているのですが、サンダルウッドとスパイスが絶妙にブレンドされた凛と女らしい「サンタルブラッシュ」は、フェミニンなコーディネートの日に。割りとツンと主張するところもあるので、足やお腹など、さりげなく香る場所につけています。
もともとサンダルウッドの香りが大好きで、色々と試してきたのですが、落ち着き過ぎず女性らしさもあり、ちょっとミステリアスなところもあり、華やかさもあり…いつかこんな女性になりたい!という「表の私」の女性像願望はこの香りに集約されています。だから、ちょっと気合いを入れたいとき、初めてお会いする方がいるときは緊張感を持って、この香水を選ぶことが多いです。
「パチュリアブソリュ」はもう本当に「やっと会えたね」としか言いようのない、勝手に運命を感じてしまった一本です。
漢方にも使われる薬草、パチュリを用いたこの香水は、お寺のような、墨汁のような何とも言えない個性があり、一言でいうととても渋い香り。つけていると子供に「なんかお墓の匂いがしない?」と言われたことがあります笑(お線香のこと!?)
パチュリ独特の草っぽい香りと湿った土のような香り、ウッディーな森の香りが濃密にまじりあい、もう感情が大渋滞!泣きそうになります(感受性豊か過ぎか笑!)。土の星座の山羊座だからこんなに細胞レベルで好きなのかな?とも思います。
トムフォードの香水は2-3万円台と気軽に買える値段ではないので、何度か店頭で試させていただいたり、ムエットをいただいて香りの移り変わりをチェックするのですが、これはもうつけた瞬間にいける!(?)と思い胸がトキメキまくりでした。感性の奥の部分で無条件で好きな香りなのですが、かなり個性的でもあると思うので、カジュアルな服くらいがちょうどいい。シンプルなニットも、ちょっと奥行きがでて、”お洒落な人”っぽい感じがする!と勝手に思っています(笑)。「サンタルブラッシュ」が「表の私」なら、これは「裏の私」の香り。オフの日や、リラックスしたいとき、ちょっと元気がない日にまとう癒しの香りです。
濃密な割りに、朝つけると夜にはほとんど飛んで消えているので、全身にシュッとまとうようにつけています。
顔の違う二つの香水、これからまだまだ楽しんでいきたいです!(編集U)