読めそうで読めないあの漢字、読めているはずだけど自信がないこの漢字。目についた今が、復習のチャンス!大人のための今更漢字力検定、第197回は「杮落とし」の読み方です!
今日のお題【杮落とし】
「杮落とし」、正しく読めますか?
「かきおとし」ではありません。
観劇好きは知っていて当たり前かも!?
■ヒント
「杮落とし」の意味は
「劇場の新築落成や改築を祝う最初の興行。(集英社『国語辞典』)[第3版]」
■使い方はこう!
「歌舞伎では“杮落としを見ると寿命が延びる”といわれる」
「杮落とし公演は、そうそうたる俳優が出演して大賑わいだった」
正解は……
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■正解は…
正解は、「こけらおとし」でした!
■「杮(こけら)」の意味って?
「杮(こけら)」とは木片・木屑の意味。
昔の劇場は「杮葺(こけらぶき)」という、薄板を何層にも重ねて造られる屋根が一般的でした。新・改築の最後に杮を払い落としたことから、杮落としと呼ばれるようになったんだそう。
■「杮(こけら)」と「柿(かき)」の違いは…
こちらの漢字は「柿(かき)」です。
一見同じに見えますが、よく見ると「杮(こけら)」は「市」のタテ棒がつながった一本の線なんです。
しかし、元々はっきり区別されていたものではなく、「柿(かき)」の漢字を「こけら」と読ませたりもするそう。
パソコンのフォントによっても見え方が違いますね。
「柿(かき)」と「杮(こけら)」、いろいろなフォントで見比べてみると面白そうですね。
取材・文/高橋夏果