自分の生き方やポリシーをどこまでも貫く人が、仕事をする上で心がけているシンプルなこと。自分を成長させていくための土台をどのように作り上げてきたのか、木村拓哉さんが、30代を後悔しないための仕事への向き合い方を伝授!
木村拓哉
木村拓哉
きむら たくや●1972年11月13日生まれ、東京都出身、O型。時代を象徴するスターは、16歳から俳優業に携わり、ドラマ、映画、舞台へ多数出演。多彩な職業の人物に扮してきて、毎度話題となる。現在、「木村さ~~ん!」(GYAO! 無料配信中)、ラジオ「木村拓哉のFLOW」(TOKYOFM 日曜11時30分~)でメインパーソナリティを務める。
これだけは守りたい。木村拓哉流仕事の三原則!
「仕事のテクニックやノウハウは人それぞれですし、むしろ違っていいものだと思っています。自分のルールとしては、①逃げない。②腐らない。③手を抜かない。この3つを大切にしていますね。」
「若かりし頃、現場から逃げ出したくなりそうになったことはもちろんありましたよ。とはいえ、自分一人で完結する仕事ではない。共演者やスタッフなど、関係する方々が大勢いるわけですから、“逃げる”なんてできませんでした。」
「人間だから失敗することもあれば、壁にぶつかって、悪循環を断ち切れないときもある。物事に集中したくても、うまくいかないことも多々あったしね。でも、どんな状況でも、“腐ってはダメだ”と、自分に言い聞かせて、数々の壁を乗り越えたから今があります。」
「最後の手を抜かないは、10代の頃から掲げていました。“見えないところほど、手を抜いてはいけない”と思っていて。周りにそういう人がいても、絶対に自分は影響されたくなかった。負の連鎖が続くと、取り返しのつかないミスにもつながる。時間が許すなら、ちょっとひと呼吸おいて、現場の空気を入れ替えるようにしています。どんな人でも集中力ってそう長く続くものではないし、一度切り替えて、“メシでも入れよう!”って声をかけるだけでも違うからね。」
「人の気持ちの変化や、現場の空気感にはわりと早く気づくほうかな。そういう場面に遭遇しても、特に気疲れはしない。必要なら自分ができることをやるだけだし、声をかけるくらいは、まったく負担にはならないから。そのままスルーするほうが気持ちが悪いし、自分が後悔しそうでしょ。起こった問題にきちんと向き合うことを常に大切にして、生きています」
「一生懸命打ち込める仕事があれば、充実感を得られるし、また次の目標へ挑戦する意欲が自然と生まれてくる。
人生はそれの繰り返し。置かれた状況に真摯に対応していくしかない。」
『マスカレード・ナイト』
出演/木村拓哉、長澤まさみほか
全国にて9月17日(金)より公開
東野圭吾のベストセラー小説を映画化した『マスカレード・ホテル』の続編。ホテル・コルテシア東京に再び潜入した刑事・新田浩介(木村)と優秀なホテルウーマン・山岸尚美(長澤)が難事件に挑む姿を描く。
取材・原文/山中ゆうき 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 ※BAILA2021年10月号掲載