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若い&天才&イケメンすぎる! 世界が熱狂する話題の映画監督

なかなか監督ぎりで映画を観る方は少ないかもしれません。が、今、世界が絶賛する、若くて美しくて天才!なふたりの映画監督、デイミアン・チャゼルとグザヴィエ・ドランをご存知でしょうか? まもなく公開される彼らの最新作『ラ・ラ・ランド』『たかが世界の終わり』はどちらもとびきりおしゃれで傑作なので必見です。

■デイミアン・チャゼル

アメリカ・ロードアイランド州プロビデンス生まれで、現在32歳のデイミアン・チャゼル監督。父も母もアメリカの大学教授で、自身もハーバード大学卒というインテリ家系。名前だけではピンとこない方も多いかもしれませんが、2014年(日本では2015年)に公開された『セッション』が、世界各国で大ヒットし、アカデミー賞®を含む数々の映画祭で賞を受賞し、一躍時の人となりました。日本でも「かつてない衝撃」と劇的なブームに。

そんなチャゼル監督の最新作がミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』。「ラ・ラ・ランド」とは、①ハリウッド地域の愛称、②陶酔・ハイになる状態、③夢の国、というの3つの意味があります。それを舞台に繰り広げられる歌・音楽・ダンス・ストーリーすべてがオリジナルで、素晴らしい出来栄えです! 
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© 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.
売れないジャズピアニストを演じるライアン・ゴズリングと女優志望のカフェ店員を演じるエマ・ストーンが織りなすリアルで切ないロマンス、メロディアスな楽曲、そしておしゃれでカラフルな映像美で、極上のエンターテインメントに仕上がっています。

とくにおしゃれ感度の高いBAILA読者には、衣装に注目してほしい! 主役のふたりで計100回は衣装チェンジしている同作は、「古典的なミュージカルのように全編を色で溢れさせる」ということを目指してます。

ふたりがダンスする上の写真のエマが着ている黄色のドレスは、ロマンスの初期段階を象徴するのに少女らしさを意識。更に、往年の女優イングリッド・バーグマンが初期のスクリーンテストで着ていたピンク色のホルタードレスとよく似た、下の写真のドレスを用意し、クラシカルな魅力も添えられています。
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©Everett Collection/amanaimages
過去2作に共通するチャゼル監督作の秀逸点は、驚愕のクライマックスがラストにあるところと、鑑賞後に必ず誰かとこの興奮を共有したくなるところ。昨今の映画は、オリジナル作品が少なく、途中が面白くても尻すぼみする作品が多いなか、チャゼル監督作は稀有で、期待を裏切らないのです。

先月授賞式が行われた第74回ゴールデン・グローブ賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞などノミネートされた全7部門を制し、同賞史上最多受賞を達成。授賞式ではまだ31歳だったチャゼル監督は、歴代最年少での監督賞受賞となりました!
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©Everett Collection/amanaimages
若き天才ということは先述の通りですが、先月プロモーションで来日したチャゼル監督を生で拝見すると、予想以上にイケメン! 写真写りがあまり良くないのですが……ハリウッドスターのライアンの隣に立っても引けを取らないほどでした。

プライベートは、ハーバード大学在学中に出会ったジャスミン・マクグレイドさんと2010年に結婚するも4年後に離婚。彼女は『ラ・ラ・ランド』のエグゼクティブ・プロデューサーを務めています。現在チャゼル監督は、同作にも出演している女優オリヴィア・ハミルトンと交際し、各国の映画祭授賞式に彼女を同伴しています。ちなみにチャゼル監督の妹アンナ・チャゼルも同作に出演しているんですよ。
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©ZUMA Press/amanaimages
2月26日(現地時間)に行われる第89回アカデミー賞®授賞式では最多14ノミネートされ、大本命と言われている『ラ・ラ・ランド』。一体、いくつ受賞するのか、楽しみです♪


『ラ・ラ・ランド』
2月24日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
監督・脚本:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、J・K・シモンズ
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©ZUMA Press/amanaimages
カナダ・ケベック州モントリオール生まれで、現在27歳のグザヴィエ・ドラン監督。俳優の父マヌエル・タドロスと教師の母のもと、6歳の頃より子役として映画やテレビに出演。2009年(日本では2013年)に公開された監督・脚本・主演デビュー作『マイ・マザー』が、第62回カンヌ国際映画祭監督週間部門に選ばれ、当時19歳だったドラン監督は神童と呼ばれ、センセーションを巻き起こしました。

続く長編映画2作目『胸騒ぎの恋人』(2010)、3作目『わたしはロランス』(2012)、4作目『トム・アット・ザ・ファーム』(2013)、5作目『Mommy/マミー 』(2014)も各国の映画祭で称賛され、新作を発表するたびに評価を上げ続けています。

またドラン監督は、自身がゲイであることをカミングアウトしていて、彼の監督作の多くはゲイやトランスジェンダーがテーマにあります。いずれも危うい人間関係と息の詰まるようなストーリー展開が特徴で、それに美しい映像と音楽がぴったりとリンクしていて毎回感嘆します。
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©Shayne Laverdière, Sons of Manual
そんなドラン監督の最新作が、来週から日本で公開されるフランス映画『たかが世界の終わり』。劇作家ジャン=リュック・ラガルスの戯曲「まさに世界の終わり」をもとにした同作は、愛しているのに傷つけあう、ある家族の1日を描いています。

同作は、ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥ、マリオン・コティヤールなどフランスを代表する豪華キャストが集結。現代に生きるすべての人が、どこか覚えのあるミスコミュニケーションに陥った家族を描いて、昨年の第69回カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得しました。
あふれんばかりの才能とカリスマ性を併せ持つドラン監督は、2015年にシンガーソングライターのアデルからの切なる願いで、彼女の楽曲「Hello」のMVを監督し、約17億回再生という脅威の記録を打ち立てました。

また、2016年はその端正なビジュアルから「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーとしてワールドワイドの広告キャラクターに起用されたドラン監督。『たかが世界の終わり』にも出演しているレア・セドゥも同メゾンのアンバサダーを務めていて、なんともフォトジェニックなふたりです。
今や映画界のみならず、その存在自体が新時代のカルチャー・アイコンとして絶大な支持を得ているドラン監督。彼の次回作は、初の英語作品『The Death and Life of John F. Donovan(原題)』(2017)で、架空の俳優ジョン・F・ドノバンがゴシップ騒動で暗転していく風刺劇だとか。主役のゴシップ雑誌の編集長役にはジェシカ・チャスティンを迎え、早くも話題になっています。

天が二物も三物も与えているデイミアン・チャゼル&グザヴィエ・ドラン。彼らの最新作をスクリーンで堪能しつつ、今後も目が離せない!


『たかが世界の終わり』
2月11日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:グザヴィエ・ドラン
出演:ギャスパー・ウリエル、ヴァンサン・カッセル、レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ナタリー・バイ
文/國方麻紀

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