最近、痩せにくくなってきた? 気になるアラサーからのダイエットについて、BAILA読者にアンケート。集まったお悩みについて、専門医が答えてくれました。
お話しを聞いたのは
渋谷DSクリニック渋谷院院長 林 博之先生
医学的な見地をもとに、健康を損なわないダイエット法を提唱。メディアで活躍するほか、著書も多数。
BAILA読者にアンケート!
あなたは今、痩せたいですか?
※BAILA2020年6・7月合併号読者アンケートより
約9割がダイエットを希望。20代のころと比べて体型変化を感じる人が多いよう
どのくらい痩せたいですか?
3~5kg
大幅に体重を落としたいという声は少ないけど「あとちょっと」が難しい!
具体的に痩せたい部位はどこですか?
1位 おなか
2位 太もも
3位 二の腕
4位 顔
断トツで多かったのがおなかと太もも。下腹のぽっこりや、もものセルライトが気になり始めたという人も
Q1 アラサーになると痩せにくくなるのはなぜ?
A 基礎代謝やホルモンバランスの変化、さらに生活習慣や社会的環境が20代とは大きく変化するためです
Q2 体重は変わらないのに体が丸〜くなった気がするのはなぜ?
A 加齢による筋肉量の低下や、姿勢が変化するから
「筋肉量は20代をピークに減少していきます。背筋や腹筋が弱まることで猫背になり、20代のころは脂肪がつきにくかった上半身にも脂肪がついて丸く見えるように」
Q3 腰まわり・背中・二の腕が最近どんどん分厚くなってる!!
A 骨盤のゆがみや悪姿勢、運動不足などにより、皮下脂肪がつきやすい状態になります
「悪姿勢で骨盤や骨格がゆがむと、老廃物がたまりやすくなります。また日常の動きでは体の裏側の筋肉を使用しないため、意識して運動しないと背面に脂肪がついてしまうのです」
Q4 アラサーが太る主な原因は?
A 冷え、ホルモンバランスの不調、食生活の乱れ、便秘などあらゆる要因が重なっています
「ホルモンバランスの乱れや筋肉量の低下による冷え性の悪化など、年齢とともに生まれる体の内側の変化が原因のひとつ。さらに仕事環境やライフスタイルが大きく変化する年代でもあるため、食生活の乱れやストレスが生じて肥満を招く傾向が」
Q5 30代のダイエットに効果的な運動が知りたい!
A ウォーキング&冷え対策の脚裏ストレッチがおすすめ
「早歩きと通常速度を繰り返すインターバルウォーキングは消費熱量が高く◎。脚裏の大きな筋肉を伸ばすストレッチも効果的です」
Q6 ストレスで太るってホント?
A ホントです。脂肪を蓄積するホルモン「コルチゾール」が分泌されるため
「コルチゾールが増加すると脂肪の代謝が悪化。食事量が同じでも、体脂肪をため込みやすくなります。また、脳が疲労すると甘いものへの欲求が高まり肥満の原因に」
Q7 睡眠時間が短いと太る?
A YES!ダイエットにかかわる3つのホルモンに影響アリ
Q8 年々むくみやすくなっている気が…
A 外食などによる塩分過多や運動不足が主な原因
「さらに40代になると女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量 が低下することで、自律神経のバランスが乱れて血行や巡りが悪くなり、一層むくみやすい体になっていきます」
Q9 ダイエットを繰り返すと痩せにくくなる?
A 自律神経が乱れ、交感神経の働きが低下。燃えにくい体になっていきます
「無理な食事制限で筋肉量が減ると、リバウンドの際に体脂肪だけ増えるパターンに。また急激なダイエットは自律神経の働きにも影響し、熱を燃やす交感神経の活動が低下するというデータも」
Q10 運動が苦手…。食事だけで健康的に痩せられる?
A 効率的に痩せたいなら運動はマストです
「食事法だけのダイエットは筋肉量が減り、基礎代謝も落ちてしまいます。適度な運動を加えて筋肉量を維持することで、効率よく痩せることができますよ」
Q11 マッサージで部分痩せは可能?
A むくみは改善するけれど、皮下脂肪は減りません
Q12 アラサーの太り方の特徴は?
A おなかの肉や下半身のセルライトが目立ってきます
資料提供/渋谷DSクリニック
「加齢による内臓脂肪の増加で腹部がぽっこり。また、下肢の筋肉量が減少するため血行が悪化し、セルライトができやすくなります」
Q13 糖質制限なら確実に痩せられる?
A 極端な制限はおすすめしません
「減量結果は出やすいですが、エネルギー代謝の燃料となる糖質は健康維持やダイエットに不可欠。過度に行うと生活に支障をきたすため、挑戦するとしても“ゆる糖質オフ”程度にしておきましょう」
Q14 小麦orお米、どちらのほうが太りにくい?
A 米ですね。
腹もちがよく、油分など余計なものを加えずにそれだけで食べられます
Q15 生理前太りは防げる?
A 防げません。体重増加は一時的なものだから気にしなくていいんです
「プロゲステロンというホルモンの影響で、生理前〜生理中は脂肪や水分をため込みやすくなるもの。増えた体重は自然に戻るため、生理前に食事を制限する必要はありません」
Q16 基礎代謝を上げるにはどうしたらいい?
A 下半身の大きな筋肉を動かすトレーニングを
「筋肉量を増やすことがカギ。脚の筋肉は体の中でいちばん大きいため、下半身を鍛えると効率的に代謝を上げることができます」
Q17「体内年齢」を若返らせるには何が必要?
A 筋肉量のアップと充分な睡眠です
「食事を含め全般的な生活習慣の見直しが必要ですが、なかでも重要なのが筋肉量を増やすこと。成長ホルモンが分泌される22〜2時にしっかり睡眠をとり、ホルモンバランスを整えることも大切です」
Q18 ストレッチだけで痩せられる?
A はい。冷えを改善し、代謝を上げる効果アリ
「縮こまった筋肉をしっかり伸ばすことでリンパの流れがよくなり、冷えやむくみが改善。代謝がアップし、部分痩せも期待できます。ただし、脂肪燃焼や体重減少を目指す場合は食事の制限も必要に」
Q19 空腹じゃないのについ、食べてしまうんです
A 「ストレス食い」「つきあい食い」「衝動食い」などの「代理摂食」に要注意
「環境や生活習慣が食行動につながる代理摂食は、満腹を感じにくく過食に走りやすいのが特徴。クセになっていることが多いため、食べ物の買い置きを作らないなど自身の行動を見直してみましょう」
Q20 20代前半の自己ベスト体重を目指しているのに全然痩せません(涙)
A 体重だけにとらわれるのは危険。まずは体脂肪率21〜27%を目標に
ジャケット¥18000/ノーク トップス¥4500/トゥー ザ シー デニム¥13000/ゲストリスト(ヘルシーデニム) リング¥15000/ジュエッテ ワンピース¥37000/ミコモリ 表参道ヒルズ店 イヤリング¥65000・バングル¥58000/マリハ
撮影/酒井貴生〈aosora〉 ヘア&メイク/MAKI〈LINX〉 スタイリスト/門馬ちひろ モデル/Atsuko 取材・原文/真島絵麻里 構成/内海七恵〈BAILA〉 撮影協力/UTUWA ※BAILA2020年11月号掲載
【BAILA 11月号はこちらから!】