今までは“なんとなく”程度だったけれど、そろそろ現実になり始める老化現象。少なからずショックを受けたり、あらがったり、受け入れたりと価値観は多種多様。誰しもに訪れる加齢による変化とどう向き合えばいい? 先輩方にお話を伺います。
先輩方2人の老ける準備とは?
イラストエッセイスト、コラムニスト 犬山紙子さん
もがく、許す、愛すの繰り返し
シワがあることに「ゲッ」と思う自分ごと許したい。
自分の老化を受け入れることって難しいけど、友達の老化は愛しい。
そこから呪いを解いていければ。
世の中の風潮的に“セルフラブ”をすることが美徳とされているけれど、そんな簡単なことではないし、すぐには無理だよねって思うんです。なぜなら、私たちは今まで、男性中心の世界で生まれた価値観で生きてきたわけで。
テレビを観ても、女性は若手アイドルかきれいな女優さん、もしくは“おばちゃん”を自虐する役の人が目に入ります。常に若さは価値だと刷り込まれていたからこそ、今更“老化を受け入れろ”とか“自分を愛そう”と言われたところで、その方法がわからなかったりする。
だから、まずはその呪いを解くことが大事かなって思うんです。正直、老けていく自分を目の当たりにすると、一人で抱え込むのはしんどい。
だから私は、インスタグラムの別アカで自己開示をするようになりました。シワの溝に入り込んだファンデとか、染める前の白髪とか今の自分のリアルをアップしています。これは自虐ではなく、誰かにシェアをして認め合うことで、少しだけ素直に自分を受け入れられる気がするんですよね。
求めてないアドバイスをしてきたり、“劣化”とか茶化す人の話は聞かなくていい。気の合う友人たちと「だよね!」って分かち合うだけで充分なんです。
たとえ、すぐに自分の老化は受け入れられなくても、大切な友人や尊敬している先輩が年を重ねている姿は気にならないし、素直に受け入れられる。生きてきた証だもんねって、シミもシワまでもいとおしい。完璧じゃなくていいんです。
だから、シワがあって「ゲッ」と思う自分のことも否定せず、もがいていい。受け入れるまでに時間がかかるのは当たり前。もがいてもがいて、自分を許すことができるようになったら、ほうれい線も目の横のシワも、ともに歩きし戦友になる。その“許す”ことこそ、自分を愛することにつながるのかなって思うんです。
犬山さんの老化への備え方
自分の快・不快を知り素直に従って行動する
“30代だから、40代だからこうあるべき”みたいな固定観念ではなく、自分が心地いいと感じることに素直に従う。運動はまったくしてこなかったけど、最近は運動をしたほうがスッキリするので続けています。
血色とツヤさえあれば肌に自信が持てる
友人の間で流行っているディオールのパレット。これひとつで血色とツヤがかなうので、どんなときでも“元気そう”な顔が手に入ります。大人の顔に必須!
繊細なツヤ。ディオール バックステージ フェイスグロウパレット 004 ¥6050 /パルファン・クリスチャン・ディオール
ボディ・ニュートラルに自分の体と生きていく
“ボディ・ポジティブ”という言葉もあるけれど、私は見た目うんぬんではない“ボディ・ニュートラル”の考えのほうがしっくり。働き者な自分の体に感謝しながらケア。
その名のとおり、“ハグ”するように保湿しながら満たすボディミルク。uka Body Milk Hug 250㎖ ¥4400/ウカトーキョーヘッドオフィス
イラストエッセイスト、コラムニスト
犬山紙子
子どもの権利、女性の生き方などを発信。
美容エディター 松本千登世さん
明日を見る視点で自由度が増す
昨日である過去に執着せず、明日である未来へ目を向ける。
「まだ何が起こるか、何ができるかわからない」は、裏を返せば、自由度の高さ。
その自由に対応できる備えを身につけて。
人生100年時代と言われる今。バイラ世代って、先も見えるし、過去もすぐ振り返れる端境期にいて、迷ったり、落ち込んだりすることも多いかもしれません。でも大丈夫。実は今がいいときだから。
私が編集者時代、美容ジャーナリストの齋藤薫さんとメイクアップアーティストの藤原美智子さんの対談を取材する機会があって、美容レジェンド二人が口をそろえて仰っていたのが、“38歳、美の最強説”。仕事もプライベートも様々な経験を積み、知識も増え、見る目も養われてきた。まだまだ体力もあるので、挑戦も吸収もできる。そんな風に、できることとやりたいことのバランスがとれるようになるのが、ちょうど38歳頃なのだとか。
だからこそ、大切にしたいのが昨日ではなく、明日を見る視点。確かに美容の面では年齢を重ねるごとに失うものは大きいし、簡単だと思っていた昨日を再現することが、だんだんと難しくなっていく。
そこで嘆いても恐れても、皆平等に明日はやってくるので、だったら明日をどう過ごそうか?と考えるほうが、ワクワクするし、はたから見ても魅力的。まだ何も決まっていない明日へと視点を移すので、未来への自由度も増す。
その自由を楽しむためにも維持しておきたいのが、肌はもちろん、髪も体も、健やかで安定している状態。たとえば、将来髪を伸ばしたくなるかもしれないし、インテンスなカラーメイクで遊びたくなるかもしれない。そんなとき、コツコツとケアを続けていれば、自信も同時に育んでいるので、選択肢の幅も広げられる。
精神面での安定ももちろん重要で、昔とあるメーカーの方に「波乱万丈ほど肌を老けさせるものはありません」と言われ、深く納得したことがありました。ともに過ごす人や環境も、大いに美しさに影響する。
もし不安や迷いがあるのなら、私はどんなことに幸せを感じる?心穏やかでいられる人や居場所は?と自問しながら取捨選択を。それを積み重ねていくことで、明日も健やかで自由な未来が待っているはず。
松本さんの老化への備え方
レザーの経年優過を楽しむように肌もいたわりながらお手入れを
レザージャケットをクリームで丁寧にお手入れすると、しなやかさが生まれ、美しさが長もちする。肌も同じように、クリームや乳液でほぐすことで柔らかな肌へ。
肌を引き締め、全方位から潤いとハリで満たす。トータル V ファーミングクリーム 50g ¥11000/エリクシール
角層深部と気持ちまでほぐす先行乳液。AQ アブソリュート エマルジョン マイクロラディアンス Ⅱ 200㎖ ¥11000/コスメデコルテ
表情のあとをはね返す柔軟な質感を育むアイケア
思い切り笑ったり、瞳で語ったりと、感情の自由度が高い目もとでいたいので丁寧なアイケアは必須。目まわりに自信が持てれば、ためらいなく相手の目を見て話せる。
まぶたの影をケア。エピステーム ステムサイエンスアイ 18g ¥19800/ロート製薬 エピステームコール
角層深部までヒアルロン酸を浸透。ふっくらハリのある目もとに。リバイタル アイゾーンブースター 15㎖ ¥11000/資生堂
自由にヘアスタイルを楽しむために頭皮ケアに投資をしておく
もともと剛毛でハリコシは強いので、ややボリュームダウンした今のほうが扱いやすい。とはいえ、薄毛や白髪などで髪型の選択肢を狭めないためにも頭皮ケアを。
独自開発の2種のEMSが頭皮を効率的にケア。バイタリフトブラシ EH-SP60(オープン価格)/パナソニック
薄毛や抜け毛を予防しながら発毛まで促進。薬用 メディカル アンチヘアロスセラム(医薬部外品) 50㎖ ¥5280/ ロクシタンジャポン
美容エディター
松本千登世
近著に『顔は言葉でできている!』(講談社)がある。
老化に対してどう向き合ってますか?
医師 友利 新先生
「大切なのはやっぱり日々の積み重ね」
医師
友利 新先生
美容医療も進化しているけど、魔法ではないから、大切なのはやっぱり日々の積み重ね。おうちも経年劣化するように、何もしないできれいは保てない。
新築の家を何もしないでほうっておいたら、ただ時とともに朽ちていくだけ。それは肌にとっても同じこと。コツコツと続けるUV対策と丁寧なスキンケアが、肌を若々しく保つための基本中の基本です。
もちろん、美容の“かかりつけ医”をつくって、定期的に肌を診てもらうのは効果的ではあるのですが、美容医療は魔法ではないので過度に期待しすぎず、いい距離感でつきあっていくのが大切。肌の土台を安定させるのも、施した美容医療を長もちさせるのも、毎日のちょっとした積み重ねです。
きちんとしたお手入れで育む肌の清潔感をなくさずに、実年齢よりも−3〜5歳を目指すのがベスト。
FATUITE ディレクター 藤井明子さん
「365日のUVケアと丁寧なスキンケア」
FATUITE ディレクター
藤井明子さん
自分がどのような状況にあるか視界を4Kにして把握し、受け入れ難いものについては攻略するための方法を徹底的にリサーチ&実行。
誰しもが必ず老化するけどその速度はある程度自分でコントロールできます。
虫歯にならないための歯磨きと一緒で、外見の老化は深くなってから治療ではなく、とにもかくにも予防が大事。そのためには365日のUVケア(肌老化の8割は紫外線!)と丁寧なスキンケアはマスト。
40を超えると、健康の上に美容が成り立つことを目の当たりにしたので、結局ちゃんとしたものを食べて、しっかり 睡眠をとることが大事すぎる!
最終目標は、こんな○歳がいるなら年をとるのも怖くないと思ってもらえる存在になること。
スタイリスト 百々千晴さん
「他人任せにしないスキンケア」
スタイリスト
百々千晴さん
トップスやスカートの丈がミリ単位の差でヤボったく見えるようにボトックスも量でセンスが問われる。だからこそ、他人任せにしない!
ボトックスとファッションって実は似ていて、数ミリの差でセンスが問われると思うんです。若づくりすればとんでもないことになるし、何も考えず「○歳だから年相応の服を着よう(何もしない)」とすると、途端に老け込む。
だからこそ、絶妙なバランス感を意識しながら、取り入れるのが私的好み。先生を選ぶことも自分のセンスだから、美容医療は施術例のチェックも大事!
でもまだまだバイラ世代はひよっこ。40、50代になると老化を受け入れざるを得ないから、筋肉・体力・覚悟と、それを受け入れる心があるといい(あとお金も)。
美容ライター 長田杏奈さん
「変わっていく自分を毎日丁寧にケア」
美容ライター
長田杏奈さん
ひそかに、ちゃんと年をとって「変化を恥じずリラックスして堂々とする」という目標を持っています。
老けていくことが苦しかったり、恥ずかしかったり、焦りのもとになる。それを回避するためにお金をたくさん使わなきゃいけないと思わせる感覚を、子どもの世代に引き継ぎたくない。
生きてきた時間の分だけ“老ける”のってすごく自然なことで、誰にでも訪れる当たり前の変化。変わっていく自分を、毎日丁寧に扱いながらケアをしてなじませ、共存していきたいと思っています。
無理せず自虐せずくつろぎながら老けていきたい。
医師 山﨑まいこ先生
何歳でも「今がいちばん幸せ」と感じるマインドで過ごす
医師
山﨑まいこ先生
年齢を重ねることは決してマイナスなことばかりではなく、人生を深く楽しむことができる経験が手に入る。
「もう年だから」といった、年齢をネガティブに捉えるような言葉は使わないようにしています。年齢を重ねることと“老ける”ことはイコールではないと思っていて、そういった言葉が逆に老化を誘発する気がしています。
とはいえ若い頃に比べると、生活リズムに気をつけたり、習慣的に運動をする必要があると感じているので、睡眠時間の確保をしっかりしたり、毎日のストレッチを心がけて、健やかに年を重ねられるように意識しています。
心身ともに健康でい続けるために、外見的なエイジングはスキンケアや美容の施術などで多少はあらがいながらも、何歳でも「今がいちばん幸せ」と感じるマインドで過ごすことが大事。
植物療法士 森田敦子さん
「流れに身を任せる“ケセラセラ”精神を大切に」
植物療法士
森田敦子さん
自然体で、流れに身を任せる“ケセラセラ”精神を大切に。自分に対しても優しく、周りに対しても余裕が生まれます。
つまらないことや他人には気を取られず、自分の心を躍らせることに舵をきることに意識を集中。そして気になることにはどんどんチャレンジを。ある程度力を抜いて、“なるようになるさ”と考えれば、まろやかさが生まれます。
もちろんシミやシワ、白髪や体力の減少については、予防をしたり準備しておくことが大切。お気に入りのアイテムを見つけて、無理せず楽しみながらお手入れを。
人生に対する前向きなヴィジョンを持って「私」のこれからを楽しんでいく。
ヘア&メイク 中野明海さん
自分の顔と向き合い、コスメやメイク方法を研究
ヘア&メイク
中野明海さん
自分の顔に飽きないように、コスメやメイク方法を変えていく。
誰と比べても、誰を真似してもその人にはなれない。これは若い頃からずっとわかっているので、自分以外の誰かになることは目指していません。
それよりも、“自分の顔に飽きない”でいることが私の個性でもあり、人生における最大のテーマ。
年を重ねるごとに顔は変化し、似合うものも変わる。同様にコスメも進化しているので、それらを取り入れながら、自分の顔と向き合い、研究し続けることで、常に新鮮な自分でいられます。
メイクだけでなく、体力に不安のない30代後半〜40代のうちに楽しいことや、好きなことや、やりたいことを見つけておく。そうすれば、老いも若いも関係なく、魅力的な人でいられると思います。
ヘア&メイク 岡田知子さん
「スキンケアや生活習慣などを見直して準備と対策を」
ヘア&メイク
岡田知子さん
若々しさに未練もあるし、「あの頃はよかったわ〜」なんて思うこともあるけど、40代も半ばになると覚悟が決まりかけていて“予防”をする方向に気持ちがシフト。
何をしたら自分にとってストレスで、どこまでが限界で、何をしたら機嫌がよくなるのか、美容においてもメンタルにおいてもまずは自己分析を。
小ジワはスキンケアで努力すればなんとかなる部分も多いので、そこは徹底的にケアを。ほうれい線やゴルゴラインなどの大きなシワは、セルフケアで挽回するのは難しいので、プロ(美容医療)に頼るか、ある程度自分自身を許すのも大事。
老化に対し、恐れを感じる人はスキンケアや生活習慣などを見直して準備と対策を。
だけど、何より大切なのは、 “自分がご機嫌でいられる”ものやコトをたくさん増やしておくこと。それが老化に対し、ネガティブにならず過ごすポイントなのかも。
美容ジャーナリスト 鵜飼香子さん
「笑顔でいたほうが老化しにくい」
美容ジャーナリスト
鵜飼香子さん
シミやシワが多少あっても清潔感と血色でカバーできる。点や線ばかり見ず、全体を見るほうが大事。
魅力的で、肌の美しい先輩たちがしてきたこと、観たもの、使っているものを聞きまくり、参考に。先輩方が共通して行っていたのが、素材のいいものをよく食べ、よく笑い、たまにゆるく過ごすこと。
ほうれい線を恐れて笑わない時期もありましたが、逆に怖いと知り合いが遠ざかった記憶。笑顔でいたほうが、シミシワ印象も跳ね除けるし、マインドも肌も雰囲気も老化しにくい気が。
姿勢を正し、前向きに。口もとが“への字”にならない生き方を心がけています。
ラキャルプ代表 新井ミホさん
「完璧なゴールを目指さず、“ほどほど”具合がちょうどいい」
ラキャルプ代表
新井ミホさん
40代に入る頃は老化に対して認めたくない自分がいました。40代後半になると、そんな自分と向き合うことを楽しみながら、少しだけあらがう気持ちもあり。
50代に入ると、人生をポジティブに変換してこの世代を存分に楽しむぞ!と思うように。
老化対策については完璧なゴールを目指さず、“ほどほど”具合がちょうどいい。たとえば、顔のシミやシワが増えても、ゼロは目指さずに上手につきあう。筋トレは全力でやらず、1割2割は手を抜く。
その代わりコツコツと継続することを目指す。瞑想などの時間を完璧なルーティンにしない。できないときは無理にやらない。ある程度余白は残しながら、8割できたら合格、9割できたらすごい!くらいの感覚が、続けられるし結果も出ます。
見た目の若さや美しさはとても大切ですが老いることは避けられないので、自分自身の内側にある美しさや品格のように老いても“変わることがない”ものを大切にしていきたい。
Q ちなみに老化を感じた瞬間は?
顔の下半顔が伸びたように見えたとき(友利先生)
風邪と傷の治りが圧倒的に遅くなる&枕のあとが消えない(藤井さん)
白髪が一本出現したとき(百々さん)
たるみでホクロの位置が変わった(岡田さん)
私の手を見て「年齢が手に出てる」と言われた瞬間(中野さん)
急に体を動かしたときの関節痛(山﨑先生)
ふとカメラに映った顔が重力に逆らえず雪崩が起きていた(鵜飼さん)
美プロのエイジングケア
肌老化の原因は8割が紫外線。逆にこれさえ攻略しておけば2割ですむと信じて365日UVケア
取材をした全員が、老化予防としてマストと答えたのがUVケア。「紫外線の中でも気をつけるべきはA波。肌の奥のハリや弾力をつかさどるコラーゲンやエラスチンを破壊するので、顔のフォルムのゆるみやたるみに直結」(友利先生)、「長時間つけていても心地よい、スキンケア成分配合のものがおすすめ」(岡田さん)
(上)明るくトーンアップ。UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ SPF50+・PA++++ 30ml ¥3960 /ラ ロッシュ ポゼ (中)コラーゲンを補いながら紫外線防御。トリートメント デイ クリーム SPF50+・PA++++ 50g ¥8800/カバーマーク (下)みずみずしい使用感。 カネボウ ヴェイル オブ デイ SPF50・PA+++ 40g ¥ 5500/カネボウインターナショナルDiv.
清潔感は末端から。爪先や足先、髪の毛の美しさを死守
大人にとってマストな清潔感は、実は末端に宿るもの。中でも髪の豊かさ&つややかさは大人の美しさの要だという。「どうしてもパサつくと老けた印象になってしまうので、オイル系配合のヘアケアでツヤ足し」(友利先生)、「血流が悪いと髪の成長が鈍るので、朝ブラ&夜ブラ(ッシング)は欠かせません」(鵜飼さん)
お風呂でも使える電動型ヘアブラシ。 マンタ ヘアブラシ パルス グレー ¥14300/フィッツコーポレーション
梨花さんプロデュース。ハリやコシを強化する大人のためのヘアケア。AKNIR 薬用ヘアシャンプー&トリートメントセット(医薬部外品) 各300㎖ ¥9600/イングリウッド
徹底的な保湿で老化スピードを遅らせる。肌のコンディションを安定させ生き生きと元気な印象へ
年齢を重ねるごとに“天然の保湿クリーム”と呼ばれる皮脂や、肌の潤いを保つセラミドが減少。バリア機能も低下するため、保湿ケアの見直しを。「代謝が落ちたせいか、リッチなものを使うとプツプツができるように(お釣りと呼んでいます)。結果、30代の頃よりシンプルな保湿ケアに落ち着きました」(長田さん)
(右)「肌が盛れる」と長田さんもお気に入りのツヤ肌シートマスク。リニューアレイジ グロウマスク 30㎖×7枚入り ¥9790/ファチュイテ (左)美容液レベルの美容成分がたっぷり。岡田さんも「化粧水なのにリフトアップ効果も」と信頼をおく。オイデルミン エッセンスローション 145㎖ ¥9680/SHISEIDO
肌を柔らかく整え、ダメージを受けにくい肌へ。モイスチュア チャージ セラム 40㎖ ¥9900/カバーマーク
長田さんは「唇からほうれい線まで広めに塗ってぷりぷりに」しているとか。DEW リップゾーンセラム 8g ¥1980(編集部調べ)/カネボウ化粧品
透明感を出すなら、やっぱり光治療。30代からRFを取り入れるのがおすすめ
「光治療は複数な光の波長を肌に照射し、肌の表層と深層部にアプローチ。継続することで細胞が活性化され、透明感のある美肌をキープできます。たるみ予防に肌を引き締める効果のあるRFや、シミやくすみに特化したフォトシルクプラスも効果的」(友利先生)
シロノクリニック恵比寿院
シミや毛穴ケアに。
フォトシルクプラス 顔全体 ¥66000
東京都渋谷区広尾1の1の40 恵比寿プライムスクエアプラザ2F
☎0120-11-4422(完全予約制)
針や薬剤を不使用のセルラムで細胞レベルで若返り!
「ナノ&マイクロカレント(微弱電流)を各細胞の深部まで届け、細胞一つひとつを活性化する画期的なトリートメント。レーザーや注入などを使わずに、シミやシワ、たるみ、くすみなど老化現象にアプローチ」(山﨑先生)
まいこホリスティック スキンクリニック
ダウンタイムもなく、根本から肌改善。
セルラム(顔+首) ¥30800
東京都渋谷区代官山町8の6アイディ代官山2F
☎03(6712)7015(完全予約制)
体の内側からもフェムケアを
更年期に本格的な不調に直面しないためにも、ホルモン量低下により減るラクトバチルス菌を補ったり、女性ホルモンの働きを安定させるインナーケアを。「更年期を前に、細胞メッセンジャーであるエクソソームを促進する乳酸菌が豊富で、フェムゾーンの匂いや乾燥をケアしてくれるフェムケアバイオで予防」(鵜飼さん)
(右)21種類ものハーブがブレンドされた、女性のためのメディカルハーブティー。ウーマンズブレンド 90g ¥4290/ネロリハーブ (左)「貧血にもいいラクトフェリン入りで、飲んでから朝から元気!」と鵜飼さん。フェムケアバイオ 30粒 ¥5400/ナースキュア
バイラ世代は最初の老いを感じるステージだから戸惑いが大きい。ベースもファンデも薄くしてフレッシュさを意識
「肌はカバーしようとすればするほど、かえって老けた印象に。若々しさやあか抜けた印象を狙うなら、ベースもファンデーションもなるべく薄く削ぎ落としてみるのがポイント。自分が思っているほど隠す必要はないし、人生100年時代だとしたら、まだまだピチピチ。ここで落ち着いてどうする!?です」(中野さん)
自己肯定感を高める駆け込み寺サロンを持つ
「気のいいラグジュアリーな空間は、訪れるだけで“自分に手をかけてあげている”ことを実感をさせ、自己肯定感を高めてくれます。おすすめはハイドラフェイシャル。毛穴もツルツルになるし、顔も引き上がる」(百々さん)
salon de shéllen
閑静な住宅地にたたずむ、フェイシャルを専門としたエステティックサロン。
東京都港区南麻布5の11の11 1F
☎03(6277)3351(完全予約制)
老化対策として、ビタミンAを肌貯金し続けておく
ハリのある若々しい肌に欠かせないビタミンA。紫外線や活性酸素などで失われてしまうため、ビタミンAの一種であるレチノールを少しずつ補給し、肌の中に“貯金”。「受けてしまった肌ダメージをビタミンA効果によりリカバリー。自分の肌力で修復できるように」(新井さん)
エンビロン最高峰のエイジングケアシリーズ。ビタミンA、C、Eに加え、ペプチドも配合。(右から)エンビロン C-クエンストーナー130㎖ ¥11990・同 C-クエンスセラム135㎖ ¥18040・同 C-クエンス クリーム35㎖ ¥15620/プロティア・ジャパン
腸活! 腸内環境を整え免疫力を強化
腸内環境を整えると、細胞や組織の炎症を抑えることができるため、実は老化予防効果も期待できる。「美肌も代謝UPも、免疫力強化も、全身の健康を担っているのが腸。普段は食生活でも腸活を意識していますが、忙しいときに助かるのが腸活サプリや酵素」(藤井さん)
(右)有機の野菜・果物・野草・豆類など86種類を10年にわたり発酵・熟成。腸の善玉菌のエサに。be my flora 10年熟成酵素+ 60包入り ¥17550/REBEAUTY (中)消化器科の現役看護師が監修して作った腸活サプリ。シンバイオティクスEX 60粒入り ¥9200/ナー スキュア (左)純度100%のモロヘイヤ。食物繊維、カルシウム、鉄分、β-カロテン、ビタミンE、ビタミンB1など栄養たっぷり! あおつぶボトル 750粒(30日分) ¥5616/あおつぶ
フェムゾーンのオイルケアを日常的に
加齢とともに乾燥し、硬くなったり、腟壁も薄くなってしまう腟。オイルでほぐしながら保湿することで、ふっくら柔らかな状態へ。「腟は健康のバロメーターともいえます。専用のオイルでマッサージしながらなじませて」(森田さん)
(右)厳選された8種類のオイルを独自ブレンド。ハリのある肌へ。インティメイト オイル 30㎖ ¥8800/ Waphyto (左)ホホバ種子油をベースに、ユーカリ葉油、ハッカ油、チョウジ油をブレンド。妊娠中にも使用可能。インティメール リリーフオイル 50㎖ ¥8800/サンルイ・インターナッショナル
フェムゾーンにも主治医を
「腟のゆるみや弾力などを定期的にチェックしてもらっています。骨盤底筋強化のアドバイスから、ハイフやインティマレーザー、モナリザタッチなどの症状に合わせた腟内エネルギーデバイス治療が選択できます」(森田さん)
女性医療クリニック LUNAグループ
婦人科、女性泌尿器科、乳腺外科など、女性特有のあらゆる悩みに対応するクリニック。
神奈川県横浜市中区元町1の322・3F
☎045(662)0618(完全予約制)
自分の顔やヘアメイクに対峙し続けるのが人生
「ひとつのメイクにしばられず、自分の顔を研究しながら、どんどん新しいメイクにチャレンジを! たとえば、マスカラをオーバーに塗っただけで可愛く見えたり、アイシャドウをマット単色にしただけで洒落たムードに。リップもシアーな色にするだけでとびっきり潤った肌に見えたり。アップデートの繰り返しで顔に鮮度を!」(中野さん)
撮影/nae.(犬山さん)、山根悠太郎〈TRON〉(松本さん)、さとうしんすけ(物) ヘア&メイク/廣瀬浩介(犬山さん)、RYO(松本さん) イラスト/中村千春 取材・原文/谷口絵美 構成/渡辺敦子 ※BAILA2024年2・3月合併号掲載