佐藤栞里も悩む「敏感肌」、スキンケアの“基本のキ”を小田ユイコさんに聞いてみた

敏感肌向けの最新スキンケアって、実はすごく進化＆多様化している！　バイラ世代の敏感肌代表・佐藤栞里とともに、美容意識をアップデート。敏感肌→健やか肌をかなえた先輩・小田さんが最新スキンケアを始めるために押さえておきたい“基本のキ”をレクチャー！

「もともと肌が薄く、乾燥しやすい肌質。そんな私が、敏感肌を自覚したのは20代半ばの頃。雑誌だけでなくテレビのお仕事にも挑戦させてもらって、環境の変化についていくのが難しいときでした。

いわゆる“大人ニキビ”が悪化して……。肌はすごく乾燥しているのに、フェイスラインにニキビがたくさんできてしまう。とてもアンバランスな状態でした。その時期は鏡を見るのも、スキンケアやメイクで自分の肌に触れるのも憂うつに。

どうにかしなきゃと自己流でもがいたけれど、睡眠不足は続き、自律神経も乱れがち、そして肌荒れでメンタルも落ち込む悪循環。肌荒れを隠すためにメイクをする日々でした。

でもこのままじゃダメだ！と、肌と向き合おうと決意。肌悩みが近い友人やヘア＆メイクさんに相談し、スキンケアを見直したり、皮膚科に通ったり。保湿したあとには、見るのもつらかった肌に触れてみて『水分足りてる？』とチェックをするように。

さらには皮膚科で処方されたインナーケアを取り入れるなど、きちんと取り組むことで少しずつニキビが減っていくのがわかりました。肌の調子がよくなっていくと心まで軽くなり『もう少し頑張ってみたい』と前向きになってきたんです。

今でも忙しくなると、肌荒れすることがあります。でもたくさんニキビがあったあの頃に比べれば、赤みやポツンとできたニキビで悩むくらい幸せだな、と思うことも。

けれどいつまでこの肌質と向き合うんだろう？と感じるのも正直な気持ちで。30代になると肌悩みは乾燥やニキビだけじゃなくなるし、攻めのケアも取り入れたい。敏感肌はどんなエイジングケアできるの？と、そんな肌悩みを抱えています」

小田　敏感肌になりやすい遺伝子があり、ゆらぎやすい肌質の人はその遺伝子を持っていることが多々。

栞里　ということは生まれつきの敏感肌は治らないんですよね？

小田　アトピー性皮膚炎など、遺伝要素の大きい症状は完治が難しいけれど、ゆらぎやすいという状態の克服は目指せますよ。実際私も、30代以降に肌状態が改善しました。

栞里　すごい！　私たちバイラ世代も、これから肌が安定してきれいになるポテンシャルはあるんですね。

小田　敏感肌の日中ケアでまず取り入れてほしいのがUVケア。

栞里　意外です。日焼け止めも肌の負担になるイメージでした。

小田　バリア機能が乱れている敏感肌は紫外線ダメージを受けやすいから、肌のバリアを守るためにもUVケアは必須です。今季は肌を守りながら、バリア機能を育ててくれる敏感肌向けの日焼け止めが豊作。乾燥がひどいとき用に日中保湿アイテムも常備しておくと安心！

小田　敏感肌にとって炎症を引き起こす“摩擦”は天敵。花粉症で鼻をかむのは“摩擦”と捉えやすいですが、実はスキンケアやメイクで肌に触れることも刺激のひとつ。

栞里　クレンジングのときに“クルクル”手を動かすのもダメなんですか？

小田　そう！　なるべく手数は少なく、手の動きも大きくゆっくり。最新コスメは落としやすく、浸透しやすい処方なので、手数を減らしてもしっかりスキンケアが可能です。

栞里　30代になりエイジングケアも始めたいのですが、どうしても“強い”イメージがあります。

小田　実は敏感肌にはタブーだと思われていたスキンケアが最新コスメではかなうんです。穏やかなピーリングができたり、敏感肌の奥で起きている“肌のボヤ”を鎮静してくれるようなエイジングケアコスメがあったり。美容医療を受けたあとのデリケートな肌でも使える美容液などが増えていますよ！

栞里　敏感肌で乾燥するので、潤いが足りないと思って、何度も重ねづけしたり、アイテム数を増やして対応しているんですが、終わりがわからなくて……。

小田　敏感なときこそシンプルケアを。ゆらいでいるときは、なるべくステップを減らして。最新コスメは適量でも充分に潤う処方なので安心して。

栞里　潤いを与えなきゃ！と保湿を頑張るんですが、肌にしみちゃうこともあって……。

小田　しみたらそのお手入れはストップ！　そこから炎症が始まってしまうんです。肌荒れの予兆を感じたら、まず洗うケアを敏感肌用に。そして潤いケアは水分より脂質を与えてあげるのがおすすめ。肌が敏感なときはセラミド成分を配合し、バリア機能をサポートできるクリームや乳液中心のお手入れを。

ニット￥58500／オフィス コイズミ（フェイブル アンド フェイラー）　ピアス￥26400／ボウルズ（ハイク）　ネックカフ￥33000／スクア　リング￥29700／プラウ　タンクトップ／スタイリスト私物

撮影／岡本 俊（人）、田村伊吹（物）　ヘア＆メイク／河嶋 希〈io〉（栞里）、山口春菜（小田さん）　スタイリスト／大谷玲奈　モデル／佐藤栞里　取材・原文／松井美千代子　※BAILA2025年4月号掲載