こんにちは!
バイラーズの渡邊りりあです。
今月の読書部のテーマは「お仕事のために読んだ名著」。
本屋に入ると、真っ先に目に入るのが自己啓発本やビジネス本、ということが最近よくあります。それほど、たくさんの方に読まれているジャンルの1つだと思いますが、実は私は自己啓発本を読むのがあまり得意ではありません。
ですので、今回は、仕事に直結する"ハウツー本"ではなく、少し違った視点から。
企画&広報という仕事にも役立っている、"自分の考えや物事の見方を変えるきっかけ"となった1冊をご紹介したいと思います。
迷路の外には何がある? ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語
全世界で累計販売数2800万部を突破した『チーズはどこへ消えた?』をご存知でしょうか。
日本でも、ビジネスパーソンをはじめ、学生やスポーツチームなど今もなお読まれ続けているベストセラー作品ですが、今回ご紹介するのはその続編「迷路の外には何がある? ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語」です。
『チーズはどこへ消えた?』に登場したのは、小人のヘムとホー、ネズミのスニッフとスカリー。2人と2匹が迷路を彷徨いながら、チーズ、すなわち自分たちの幸せを追い求めるというシンプルな物語です。
ある日、2人と2匹はチーズ・ステーションCで好みのチーズを発見します。毎日そのチーズを楽しんでいましたが、食べ続けていれば当然、そのチーズはなくなってしまいます。
大好きなチーズが消えるという予期せぬことに直面した時、スニッフとスカリーはすぐさま新しいチーズを探しに出かける一方で、小人の2人は呆然と立ち尽くします。
ぼくらのチーズが消えてしまった!
こんなの間違ってる!
こんなことがあるはずがない!
といったぐあいに。
やがて、チーズ・ステーションCを離れ、新たなチーズを探しに行くことを決意するホーに対し、変化を受け入れられずにチーズ・ステーションCにとどまることを選択するヘム。
『迷路の外には何がある?』では、ヘムがそのあとどうなったのか、が明らかになります。
「変化」をどう受け入れ、どう行動するか?
このお話を読むと、環境が変わったり、大きな出来事が起きて今までの当たり前が当たり前でなくなった時、それらをどう受け止め、どう行動するのかということについて、深く考えさせられます。
ここ数年、コロナをきっかけに変わってしまった多くのことに対しても同じかもしれません。
私は、何か新しいことが起きた時、なかなか自分の信念を曲げられなかったり、時には考えすぎて思考だけが堂々めぐりしてしまうことが、よくあります。変化を簡単に受け入れられないことも多いです。
まさに、ヘムと同じ。
今回の続編で、ヘムは時間が経ち自問自答を繰り返すうちに「どうしてホーについて行かなかったんだろう」と後悔する場面があります。それでもなお、どうしたら良いかわからず、チーズも見つからず、自分だけが取り残され迷路を彷徨い、どんどん弱っていくことに絶望してしまう…
そんな時に出会うのが、小人のホープです。
ホープとの出会い、そしてホーが書き残した「従来どおりの考え方をしていては新しいチーズはみつからない」というメッセージをきっかけに、ヘムは少しずつ自分の考えを変えていきます。
自分の「信念」に気づくこと
迷路から、悩みから抜け出すにはどうしたら良いのか。
今まではこれをやって上手くいっていたのに、上手くいかない。
上手くいかないのは、自分の努力が足りないからだ。
自分の信念を変えることは、自分が変わってしまうことだ。
変わらなければいけないのはわかっているけれど、どうしたら良いかわからない。
こんな風に思ったことがある方は、ヘムの冒険物語から気づくことがきっとあるはず。
まずは、自分自身の信念に気づくこと。
そしてそれらは自分を向上させることもあれば、足をひっぱることもあること。
役に立たないことは時には捨てながら、迷路の"外"に目を向けてみること。
そして自分の考えは自分の1つの側面であって、イコール自分自身ではない。だからこそ新しい信念を持っても良いのだということ。
1時間ほどで読めるシンプルな物語の中には、私たちの人生で起きる“変化”に上手に対応するための、そして幸せに生きていくためのヒントがたくさん詰まっています。
仕事や生活に悩んでいる、考えが凝り固まっているかも、という人にぜひ読んでいただきたい1冊です。
【今回ご紹介した作品】
■『迷路の外には何がある? ―「チーズはどこへ消えた?」その後の物語』
スペンサー・ジョンソン (著)
門田 美鈴 (翻訳)
単行本/扶桑社
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ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
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