ミヒャル・エンデ「はてしない物語」

ミヒャエル・エンデの名作『はてしない物語』。
『はてしない物語』と聞くと、映画を思い浮かべる人も多いかもしれません。私も以前から作品の名前は知っていたのですが、今回改めて原作を手に取ってみました。
物語の主人公は、本が大好きな少年バスチアン。ある日、古本屋で一冊の不思議な本を見つけ、その本を読むことになります。
そこで描かれているのが、さまざまな存在が暮らす幻想的な世界「ファンタージエン」。
読み進めていくと、単に「異世界を冒険するファンタジー」というだけではなく、本の中の世界と、そこに夢中になっていくバスチアンの姿そのものが物語になっていることに気づきます。
特に面白いのが、読者である私たちも、バスチアンと同じように「この先、この世界で何が起こるんだろう?」とページをめくりたくなるところ。
ファンタージエンには、現実の世界では考えられないような不思議な存在や場所が登場します。それぞれの描写を想像しながら読んでいると、自分自身もその世界に入り込んでいくような感覚があります。
一方で、物語の中には「自分が本当に望んでいるものは何なのか」と考えさせられるような部分も。
子どもの頃なら、きっと純粋に壮大な冒険物語として楽しめる作品。でも大人になってから読むと、登場人物の行動や物語の展開を通して、「自分だったらどうするだろう?」と考えてしまう瞬間があります。
ファンタジーというと、現実とはかけ離れた世界を楽しむものというイメージがありますが、『はてしない物語』は、それだけではない作品なのだと感じました。
想像すること、本を読むこと、そして自分が本当に望んでいるものについて考えること。
そんなことを、壮大なファンタジーの世界を通して自然に考えさせてくれる一冊です。
長く読み継がれている作品だからこそ、読む年齢やタイミングによっても、きっと感じることが変わるのではないでしょうか。
私自身も、ページをめくりながらファンタージエンの世界を楽しみつつ、これからどんな物語が待っているのか、想像を膨らませています。
書籍情報
■はてしない物語
ミヒャエル・エンデ 作
上田真而子 訳 |佐藤真理子訳
ロスヴィタ・クヴァートフリーク 装画
岩波書店/定価:3,146円






















































