BAILA編集部員のおすすめやお気に入りをリレー式で綴る「エディターズピック」vol.65は、ふたりの(正確には5人)の「推し」がクロスした結果、シュークローゼットに迎えることになったプラダのレースアップブーツです。しばし推し語りにお付き合いください。
永遠の推し、ミウッチャ・プラダ
今やお馴染みになった「推し活」という言葉。私が一番長く推しているのは誰だろう?と考えたとき、真っ先に頭に浮かぶ人。それはファッションデザイナー、ミウッチャ・プラダです。
雑誌とインターネットのおかげでハイファッションの世界を知り、虜になったのが10代前半のとき。中高時代は夏休みが終わる寂しさは9〜10月の春夏ファッションウィークを、学年末テストの疲れは2〜3月の秋冬ファッションウィークを励みに乗り切っていました。
もともと少し毒のあるガーリースタイルが好きだった私。プラダやミュウミュウのランウェイには毎シーズン必ずときめきがあり、心躍るファッションウィークのなかでも特に楽しみにしていました。もちろん、10代の当時は実際に身に纏うなんて考えは毛頭なく、鑑賞して愛でるものとしての楽しみです。
プラダ創設者の孫として生まれ、若いときはイタリア共産党に入党しながらもサンローランを纏ってデモに参加していたなんていう逸話もあるミウッチャ・プラダ。プラダのブランドとしての魅力を高めつつ、90年代以降は自身で立ち上げたミュウミュウのデザイナーとしても活躍。70代となったいまも現役です。プラダには去年からラフ・シモンズが共同クリエイティブ・ディレクターとして加入し、ますます惹きつけられています。そんなミウッチャ・プラダのクリエイションをご褒美に買えるようになるなんて。私の場合、大人になって感じる最上の幸せはこれに尽きます。
新たな推しとの出会い
全く違うフィールドで新たな推しとの出会いが1〜2年前にありました。韓国発の4人組アイドルグループ、BLACKPINKです。すでに世界的な人気を博していた、ガールクラッシュな彼女達に見事にハートを持っていかれました。BLACKPINKの魅力を語り始めるとキリがないので割愛しますが、MVやLIVE映像を見ていたらゴツめの黒いレースアップブーツが履きたくなり、それで写真のブーツを買うに至ったというわけです。すみません、思ったより長くなってしまいました。
仕事の日は歩きやすさ重視でスポサンを履いている私ですが、休日は決して歩きやすいとは言えないこのブーツをよく履いています。自分がアガるか、自分らしいかどうかを軸に選んだ服装で過ごしたい週末は、かえってそれが不思議と心地良いんです。推しと繋がっている感覚を持てるからでしょうか。推しの力、恐るべし!
編集M
本誌ファッション担当。襟付きトップスとフレアパンツを1年の半分は着ている身長148cmの骨格ウェーブ。海外ECが大好きで、常に円相場をチェックしています。休日、乗馬の初級コースで美しいサラブレッドに癒されるのが至福の時間。