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ケイト・ブランシェットが手ほどきするレディメイク

    憧れをかき立てる、完璧に塗られた赤リップ

    ケイト・ブランシェットが手ほどきするレディメイク_1
    ケイト・ブランシェットの完璧な赤リップとネイル。映画『キャロル』より
    「最近、メイクにやる気が出ない」という人は、女性同士の愛を描いた話題作『キャロル』で美のモチベーションアップを。アカデミー賞の主演女優賞と助演女優賞のダブルノミネートを果たした本作は、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの演技はもちろんのこと、50年代を舞台にしたクラシックな衣装やヘアメイクも大きな見所。

    とくに、ケイト・ブランシェット演じる年上の女性・キャロルのヘア&メイクは、瞬きする間も惜しくなる程のエレガントな美しさ。きちんとリップブラシを使って塗られたであろう、一糸乱れぬフォルムの赤い唇。朱赤に一滴の白を混ぜたようなどこかレトロな発色のマニキュアが丁寧に塗られた手元や、左右でカール感の違うエレガントなヘアスタイルにも惚れ惚れ。
    ラフさや抜け感とは別枠の、誤摩化しの効かない緊張感のあるスタイルは、見ているこちらまで背筋が伸びるよう。すみずみまで手をかけた大人の女性が放つ美を、目に焼き付けて。

    ほんのり官能的な"お化粧ごっこ"シーン

    この映画『キャロル』、ビューティ目線でのハイライトは、”お化粧ごっこ"のくだり。蓄音機からは心地よい音楽が流れ、グラスにはウイスキー。ほろ酔いのキャロルが、化粧っ気のないテレーズにメイクと香水の手ほどきをするという、和気あいあいとした中にほんのりとした官能が漂うシーン。香水をシュッとスプレーするのではなく、脈が打つ場所に点でつける仕草のなんと奥ゆかしくセンシュアルなこと! 友だち同士でお気に入りのコスメを持ち寄って、真似っこしたくなる名場面。
    ケイト・ブランシェットが手ほどきするレディメイク_2
    テレーズ(ルーニー・マーラ)にメイクの手ほどきをするキャロル(ケイト・ブランシェット) 映画『キャロル』より
    ほかにも、美しいパッケージの化粧品が並んだ鏡台の前に座って髪を梳いたり、コスメを詰めた白い革張りの上等なバニティボックスを持って旅に出たり……。いつの間にか廃れた旧き佳き美容の嗜みを、ひととき思い起こさせる『キャロル』。つい振る舞いが粗雑になったり、おざなりメイクで済ませがちな人にこそおススメしたい、美意識がシャンッと目を覚ます作品です。
    キャロル
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    2016年2月11日(祝・木)より全国公開中
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    配給:ファントム・フィルム
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    © NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED



    監督:トッド・ヘインズ(「エデンより彼方へ」「ベルベット・ゴールドマイン」「アイム・ノット・ゼア」)
    出演:ケイト・ブランシェット(アカデミー賞主演女優賞®受賞「ブルージャスミン」)
    ルーニ・マーラ (アカデミー賞®主演女優賞ノミネート「ドラゴンタトゥーの女」)
    原作:パトリシア・ハイスミス (「太陽がいっぱい」「殺意の迷宮」)
    公式サイト http://carol-movie.com/

    文/長田杏奈

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