すべてが同色＆同素材で、“どう合わせてもサマになる”カセット服。続々とバリエーションが増え、何を買ったらいいかわからないという多くのバイラ読者に向けて、スタイリスト加藤かすみさんが今こそ買うべき「正解」を解説。トレンドをおさえた最旬3ブランドのカセット服をチェック！

「カセット服の魅力は、何といっても“決まり”がいいこと。一見シンプルでもセットで着ることによってさらに洗練して見えたり、バランスアップにつながったりもするので、まずはコーディネートが組みやすいベーシックなジャケットやパンツといった2アイテムから挑戦を。そしていいなと思えたら、ひとつまたひとつとそれに合ったアイテムを増やしていくのが、初めての方にはおすすめです。色はもちろん自分に合ったものでよいですが、旬の色というのは各ブランドが注目し、その時々でいちばんいいデザインで作っているものが多いのも事実。たとえば今年だったら、よく目にするのはグレーやブラウン、ネイビーといった色。迷ったときはトレンドカラーに乗ってみるのも、ひとつの選択肢だと思います。」（加藤かすみさん・以下同）

「大人なバイラ世代にとっては、一着あると何かと重宝するオケージョン服。昨年、セレモニーラインとしてデビューした「ザ サードマガジン」のカセット服は、上質な生地を使いつつ甘さを抑えたシンプルなジャケットやパンツをはじめ、コンビネゾンやビスチェといった旬度の高いアイテムもそろっているので、日常使いしやすいのもいいところ。色もネイビーとブラックの2色のみの展開で、迷うことなく“決まる”のも魅力です」

「ゴールドのラメ糸をあしらった華やかなツイードジャケットとミニスカートのセットは実は同素材のパンツもあり、スカートの下に重ねることもできるユニークなデザイン。カセット服というとONシーンで使うきれいめなもののイメージが強いですが、ときにはこんなトレンド感のある一着で、OFFの日のおしゃれをアップデートしても！素材自体にインパクトがあるので、セットで着るならインナーはごくベーシックなニットやシャツで充分。そんなコーデいらずの手軽さも、おすすめしたい理由に」

「暗い色が増える冬に、映えるアイボリー。ついついベーシックカラーを手に取りがちなカセット服こそ、ときにはこんな華やぐ色を選ぶのも、主役感が出て素敵です。仕立てのよさを感じるシンプルな形ですが、ブラウスにレースキャミがついていたり、ジレのポケットのファーが取り外せるなど細部にまで美しく、使いやすい工夫が満載。しっかりと丈感があり、身長の高い方も着やすいところもエブールならではです」

撮影／渡辺謙太郎（人）、魚地武大〈TENT〉（物）　ヘア＆メイク／河嶋 希〈io〉　スタイリスト／加藤かすみ　モデル／佐藤栞里　取材・原文／伊藤真知　※BAILA2026年1月号掲載