海外ドラマに詳しいライター・今 祥枝とBAILA編集者・バタコが、30代女性におすすめのドラマをピックアップ!今回は、Huluで配信中のドラマ、「ゲイケーション ー世界のLGBTQ事情ー」をご紹介。各国の性的マイノリティ事情を掘り下げたドキュメンタリーは心打たれ、考えさせられること多数。
ナビゲーター
今 祥枝&編集バタコ
今 祥枝(左)●ライター。著書に『海外ドラマ10年史』。
編集バタコ(右)●シュールネタ好きの担当。涙もろい。
今 配信系の充実によって、ドキュメンタリーの秀作が続々と日本に上陸。以前より、ぐっと身近なものになってきている。
バタコ(以下バ) ユース向けメディア「VICE」が手がけるシリーズのラインナップを見て、題材の幅の広さにびっくり! テロやフェミニズムなどの社会問題からグルメ、ポップカルチャーまで全方位。
今 今回取り上げるのは、’14年にレズビアンであることをカミングアウトしたエレン・ペイジが、ゲイの親友イアンと世界中を訪問しながら、その国の性的マイノリティ事情を掘り下げていくというもの。初回が日本なんだけど、恥ずかしながら初めて知ることも多くて……。
バ 友情結婚の存在や、番組に登場するレンタル家族サービスの会社では、同性愛者であることを家族にカミングアウトする際に、立ち会ってもらう“親友”をレンタルするという需要があることにも驚きました。
今 「同調圧力の高い日本では普通であることを求められる」というエレンの言葉に、あらためて考えさせられることも多いよね。
バ そうした社会問題についてリアリティ番組的に、間口を広くしてくれているエレンの人柄も素敵だなと。LGBTQに理解のない政治家、警察、宗教関係者らを相手にインタビューする姿には、心打たれました。
今 気になるテーマがあったら、このシリーズから気軽に入って、自分自身で掘り下げてみるといいのかも。
「ゲイケーション ー世界のLGBTQ事情ー」
世界的人気を誇るユース向けメディア「VICE」が手がけるオリジナルドキュメンタリーは、ミレニアル世代からも熱い支持を得ている秀作シリーズ。なかでも話題性の高いLGBTQをテーマにした本作は、世界各国の最新事情を映しながら、根深い差別や偏見について考えていく。『ジュノ/JUNO』や「アンブレラ・アカデミー」のエレン・ペイジと親友のイアン・ダニエルが、当事者に寄り添い、日本、ブラジル、ジャマイカ、アメリカで体当たりの取材を敢行する。
シーズン1、2(各4話) Hulu配信中 製作総指揮・出演/エレン・ペイジ
イラスト/ユリコフ・カワヒロ ※BAILA2019年12月号掲載 ※配信情報は記事掲載時点のもので、変更になっている場合や、配信が終了している場合があります。
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