2011年8月10日にCDデビューを飾り、今年10周年を迎えるKis-My-Ft2が登場。ともに歩んできた10年の月日がもたらした変化やグループのあり方を追求し続ける、メンバーの熱い思いをお届けします!
1.北山宏光スペシャルインタビュー
北山宏光
きたやま ひろみつ●1985年9月17日生まれ、神奈川県出身。A型。個性豊かなメンバーを気づかいながら、うまくまとめるグループの最年長。見た目とは裏腹に、男気にあふれる性格。バラエティでも活躍するほか、現在、主演ドラマ「ただ離婚してないだけ」(テレビ東京系 水曜24時~)に出演中。
7人の“個のよさ”を生かし、一緒に高め合っていくグループへ!
「うちはグループ結成からデビューまで時間がかかったので、10周年を迎えられたのは感慨深いですね。年齢差もあったし、その時々で体感速度も違えば、とらえ方も変わってくる。同じ速度で大人になっていくわけではないから、紆余曲折もありました。それを乗り越えながらともに過ごすなかで、徐々にお互いを理解し合えたから、ここまでこれたんだと思います。」
「近すぎず遠すぎずの距離感が自然とでき上がったからね。メンバーに確認したことなんて一度もないけど、きっと6人もこのバランスが心地よいと思っているんじゃないかな。昔から7人とも個性が強かったし、“みんな違ってみんないい”なわけだから。個のよさを生かして各々がやりたいことをやることで、新しいアイディアが生まれる。いろんなものを吸収して、窓口を広げてくれるのがソロ活動で、結局グループに還元されるんです。キスマイの母体を大きくして、グループの活性化につなげたいですね。」
「これからのキスマイがどういうふうに進んでいくのか、もちろん考えていなくはないけど、将来的にアイドルがどうなるかなんて、誰にもわからない。だからこそ、目の前のことに真剣に取り組み、変化を恐れずに進んでいくことが大事だと思っています。俺はみんながやりたいことを、バラバラでもやり続けることがいちばんいいと思う。10周年はみんなが盛り上げてくれるからフィーバーするけれど、“11周年がいちばん大事!”っていうことはずっと言っています(笑)」
2.宮田俊哉スペシャルインタビュー
宮田俊哉
みやた としや●1988年9月14日生まれ、神奈川県出身。A型。アニメオタクを公言し、様々なメディアでアニメの魅力を独自目線で解説。情報番組「中居正広のニュースな会」(テレビ朝日系 土曜12時~)に出演。現在、主演舞台『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー』が東京&大阪で8月8日まで公演中。
つらい経験を乗り越え、愛にあふれた心地よい居場所に
「僕らの関係性を築いたのは、過酷なバラエティ番組での経験かな。精神的にもつらいロケのあとは達成感がハンパないので、いつも以上にアドレナリンが全開になるんですよ!収録が終わってからも楽屋で7人でおしゃべりをしていて、なかなか帰らないなんてこともよくありましたね(笑)。メンバーと大変なことを頑張ってやりきることで、結束力が高まり、今の信頼関係につながったんだと思います。」
「今年は10周年をお祝いしてもらう機会が増え、グループを見つめ直す時間がたくさんありました。あらためて気づいたことは、いろんなグループが勢ぞろいする歌番組で、僕らは基本ひとつのテーブルに7人でいることが多くて。小さい机に椅子をぎゅうぎゅうに詰めて、7人でいます。実は、“陰キャ7人”だったっていう、気づきね(笑)。グループ内での自分の役割は、あまり考えたことがないんだけど、キスマイの愛犬みたいな存在だと僕は思っています(笑)。怒られるときはケージ蹴っ飛ばされるくらいの勢いで怒られるときもあるけど、みんなに愛されているのは重々感じているし、とにかくうちは居心地がいい!」
「グループの結成からデビューまでに時間はかかりましたが、メンバーとはかれこれ16年一緒にいます。人生の半分はキスマイなの。デビュー後の10年間は楽しいときもあれば、つらいときもあって、7人で同じ方向を向いて歩いてきたから今がある。これからも7人で手を取り合って、進化していかないとね」
3.玉森裕太スペシャルインタビュー
玉森裕太
たまもり ゆうた●1990年3月17日生まれ、東京都出身。B型。警戒心が強く、人見知りでシャイな一面も。甘いマスクとキレのあるパフォーマンスで、キスマイのセンターを務める。映画、ドラマに数多く出演し、最近ではドラマ「オー!マイ・ボス! 恋は別冊で」では、仔犬系男子を熱演し、話題になる。
家族より多くの時間をともにしたメンバーはあらためて定義づけできない
「僕は10周年のタイミングで30歳を迎えたので、20代の頃よりは体調面に気をつけるようになりました。栄養バランスや、食べる時間まで意識するように。デリバリーは楽だし、料理をしたくない日には利用しますが、できるだけ自炊生活ができたらいいな。」
「10年を振り返ると、思い出に残る出来事は選べないけど、やっぱりデビューできたことがいちばん大きいですね。それがなければ今の自分たちはいない。色々な経験をするなかで、メンバーと一緒にたくさんのことを乗り越えていったから、10年はあっという間!デビューして最初のドームライブは、感慨深くて。自分たちがメインでステージに立つ景色には鳥肌ものでした。過去に先輩方のバックでステージには立っていたけど、最前列に立つというのはこういうものなのかと実感できたのも、このときです。」
「7人それぞれの個性はあるし、そこはリスペクトした上で、お互いに深く干渉し合わないのがうちのルール。メンバーから何か質問されたら、普通に答えるし、僕はけっこうな秘密主義だけど(笑)、教えないこともなくて。きちんと言いたいことは伝えるし、相手を否定することもなければ、言わなくていいことは、口出しもしない。お互いを理解してるし、信頼してるから、居心地がいいんだよね。メンバーがやろうと決めた方向性にストップをかける人もいない。一緒に過ごした年月があるから、絶対的な味方がいてくれるのは僕自身も心強いですね」
4.千賀健永スペシャルインタビュー
千賀健永
せんが けんと●1991年3月23日生まれ、愛知県出身。AB型。ダンスの実力はグループイチ。ライブでは振付から、ツアーのロゴを担当したりとアーティスト気質を発揮。反面、天然なキャラクターでグループ最年少の愛されキャラ。現在、「スイッチ!」(東海テレビ月~金曜 9時50分~)に出演中。
メンバーに見守られながら、伸び伸び成長できた環境に感謝
「デビュー当時はメンバー同士で意見が割れると、ちょっとした言い合いになることがあったけど、今はお互い成長し、ケンカになるようなことがありません。まず、うちのグループには自分の意見を押し通そうとする人がいない。意見が分かれても、“AとBをかけ合わせたミックス案がよさそうだね”と、お互いを尊重するスタイルが最近では定番化しています。」
「前回この連載に登場した際、“空気を読みすぎちゃうところが悩み……”という話をしましたが、そこに関しては、自分の長所だと受け止められるようになりました。空気を読まないようにするのは無理だって、気づいただけですが(笑)。個々での活動が増え、仕事への向き合い方も少しだけ変化があって、“頑張ってやらなきゃ!”から“どんなときでも、楽しみながらやろう!”に変わったことが大きいかな。まずは自分自身で楽しまないと、いいものなんて表現できない。ポジティブは周りにも伝染するからね。」
「デビューから10年、やっと自分のやりがいがグループのレベルアップにつながってきたような気がして、より一層気合が入るように。うちは個々に得意なものがあって、芝居やMC、バラエティと分野が違えど、それぞれが活躍できる場がたくさんある。がむしゃらになれるのは本当に恵まれていると思っています。多様性のあるグループとして、11年目のキスマイからも目を離さないでいてほしいし、同世代のBAILA読者の皆さんも応援よろしくお願いします」
5. 藤ヶ谷太輔スペシャルインタビュー
藤ヶ谷太輔
ふじがや たいすけ●1987年6月25日生まれ、神奈川県出身。AB型。しぐさや表情など色気でファンを魅了する。舞台、ドラマと幅広く活躍するかたわら、トーク番組「A-Studio+」(TBS系 金曜23時~)でMCを務める。また、ラジオ「藤ヶ谷太輔 Peaceful Days」(ニッポン放送 土曜22時30分~)も人気。
活字を愛し、丁寧な暮らしを心がけ、気持ちにゆとりが持てるよう
「24歳でCDデビューを経験し、真摯に向き合いながらも、いっぱい恥をかいたりできたのは、今ではいい経験だったと思っています。20代後半くらいから、自分のやりたいことについて考え始め、興味のあるものをしぼり出した結果、出た答えはお芝居でした。自分の芝居からグループに還元できることが少なからずあると思ったしね。理想は、ドラマに出ていた自分を見て、それきっかけで、キスマイのライブに来てもらうことにつながればいいな。グループの中で生まれる幸せの連鎖じゃないですか。個人がグループへ還元するサイクルが続いていくのが理想型です。」
「10年間で大きな変化はないけど、最近はインプットする時間が大切だと感じています。『A-Studio+』でMCをやらせていただくようになり、人との対話について考える機会が増えました。それと同時に人の話を聞く力やしゃべりを上達させるため、参考になる本を手あたり次第読むのが日課に。それから、日々過ごすなかで、“当たり前のこと”や“普通”の時間を大切に過ごすように変化してきて。最近は、早起きしてパン屋さんに行き、パンとコーヒーを買って、家で食べながら読書をするなど、丁寧な暮らしを心がけています。忙しくなるとどうしても余裕がなくなるから、ひと呼吸置く時間を皆さんも大切にしてください」
6.横尾渉スペシャルインタビュー
横尾渉
よこお わたる●1986年5月16日生まれ、神奈川県出身。A型。メンバー想いで正義感が強く、勉強熱心な職人気質。バラエティ番組「プレバト!!」の“俳句の才能査定ランキング”で俳句作りの才能を開花。名人6段の段位に上りつめ、披露した俳句が2021年度の中学国語教科書副教材に掲載されている。
7人で切磋琢磨しながら、道を切り開いて羽ばたきたい
「20代の自分は、現場で嫌われたくないという気持ちが強く、自分の思いを表現することがまったくできなかったんです。でも、年齢と経験を積み重ねて、最近はやっと考えや気持ちを伝えられるようになりました。正直に言いすぎて、ときどき藤ヶ谷さんに、“言い方!”と注意を受けることもありますが(笑)。意見をしたことで、よくなることだけじゃないのが人間関係なんだと理解はしています。でも、ときにどこかで戦っていかないと生き残れない世界ですしね。」
「戦うといっても、“ただ気に入らないから嫌です!”ということではなく、自分なりに情報収集もするし、勉強もする。その上で、要求されることが、“必要かどうか”とか、“面白いのか面白くないのか”など、自分なりにいろんな方向から考えた上で、思ったことを発言するように心がけています。僕が常に考えているのは、グループの可能性だったり、活躍の幅を狭めることだけは絶対にしたくないってこと。うちのグループはリーダーがいないし、役割分担すらもデビュー当時からあえてしていません。役割を決めてしまうと、自然と空気を読みすぎて、一歩引いたり、面白いことにもストップがかかってしまうのはもったいない!個性がバラバラの7人が自然体でいるのがグループにとっていちばんだと思います」
7.二階堂高嗣スペシャルインタビュー
二階堂高嗣
にかいどう たかし●1990年8月6日生まれ、東京都出身。B型。広い視野と鋭い嗅覚、笑いのセンスも持ち合わせた、現場を盛り上げるムードメーカー。バラエティの世界に魅了され、トーク力を磨き続ける努力家でも知られる。バラエティ番組「プレバト!!」(TBS系 木曜19時〜)に出演中。
時代の変化に順応できる力を身につけて、グループに還元を!
「状況がどんどん変化していく新しい日常の中で、まずはすべてを受け入れていこうという前向きな気持ちが強くあります。配信ライブが主流になったのもそう! もしかしたら、数年先にはこの日常が当たり前になっているかもしれない。ライブを“配信する”という方法しか選べない状況になってしまったからではあるけれど、誰でも観られる形態になったことは、感謝しかないと思っています。キスマイをより多くの方に知ってもらえるチャンスができたのは、僕らにとってポジティブなことだし。ライブの作り方やパフォーマンスも配信用に変わったことで、新鮮なキスマイを届けることができたと思うしね。もちろん、歓声やペンライトに包まれた会場に勝るものはないけど、今は安全にやることが第一だから。」
「ひとつだけ引っかかるのは、“無観客”という言葉。僕はすごく違和感を覚えるんですよ。だって、画面を通してファンの方たちは観てくれているわけで。“無”って響きがなんか寂しい……。別の言葉に変換できないものかな。ほかのアーティストさんの配信ライブの情報を目にしても、必ず無観客って書かれてしまうんですよね。“観てくれているお客さまいますし!”って言いたくなる(笑)。誰か、なるはやでいい言葉を作ってください!っていう気持ちです」
8.【横尾渉&北山宏光&藤ヶ谷太輔】自分だけが知ってる相手の変化とは?
TAISUKE to HIROMITSU
「昔からしっかりしていたけど、さらに磨きがかかって、どーんと任せられる存在に変化したんじゃないかな。あとは俺もそうだけど、ドクロの服を着なくなった(笑)。それととがった靴もいつの日か履かなくなったんだよね。素材の柔らかいものにシフトチェンジしたのは大人になった証です」
WATARU to TAISUKE
「藤ヶ谷さんのベースにある性格は、メンバーしかわからない天然な部分と、意外とおしゃべりでチャーミングさ。誰に対してもさりげなく気づかいができるのは昔からだったし、視野の広さもずっと変わらないと思います。そういう姿勢は僕自身も一緒にいて学んでいるところです」
HIROMITSU to WATARU
「大きな変化とまではいかないけど、グループ内でのポジショニングが変わったんじゃないかな。バラエティ番組がきっかけで、ちょっと文化人っぽい感じになったよね。キャラが確立してきたというか、そういう立ち位置的なものができて、生き生きしている横尾さんになってきた気がする」
9.【宮田俊哉&玉森裕太】自分だけが知ってる相手の変化とは?
YUTA to TOSHIYA
「昔から宮田が“アニメ好き”なのはもちろん把握していたけど、それが今ではちゃんとお仕事につながって、楽しくやれているのを横で見ていて、自分のことのように嬉しいです。それ以外は特に変わったことはないと思う。あ、見た目でいうなら、最近けっこう痩せたよね(笑)」
TOSHIYA to YUTA
「玉はなんも変わってない! 10代の頃からずっとそばにいすぎて、もはや近すぎてわからないってのもあるけど(笑)。強いていうなら、dTVオリジナルドラマの『BE LOVE』で共演したときに、芝居がすごくうまくなってて、びっくりしました。数々のドラマの現場でもまれてきた証を間近で見ることができて感動しました」
10.【二階堂高嗣&千賀健永】自分だけが知ってる相手の変化とは?
KENTO to TAKASHI
「ニカはデビュー当時、随分とやんちゃなタイプの人間でした。だからこそ、こんなに真っ当になるとは思わなかったよなぁ(笑)。“これ!”って決めたら、最後までやりきる潔さがあるし、カッコいいんですよね。若い頃は意識して見ていなかったけど、男気があってうらやましいなって思います」
TAKASHI to KENTO
「ローラースケートは右側通行がグループ内のルールだったんだけど、それをなかなか守れなかったのが千賀!ライブ中はこのルールがないと危険だし、事故になるからね。今はやっと体が覚えてくれたようです(笑)。あと、千賀は絵がめちゃくちゃうまくて、“LIVE TOUR 2021 HOME”のロゴも作成。ぜひみんなもチェックしてほしいな」
Kis-My-Ft2
きすまいふっとつー●2011年8月「Everybody Go」でCDデビュー。現在、「10万円でできるかな」(テレビ朝日系 月曜20時~)、「キスマイ超BUSAIKU⁉」(フジテレビ系 木曜24時25分~)、「もしもツアーズ」(フジテレビ系 土曜18時30分~)、「ザ少年倶楽部プレミアム」(NHK‐BSプレミアム 第3金曜18時~)に出演中。ラジオ「Kis-My-Ft2 キスマイRadio」(文化放送 水曜24時5分~)も好評。
「BEST of Kis-My-Ft2」
Kis-My-Ft2 ¥7480[初回盤A]/avex trax
シングル34曲とMUSIC VIDEO47曲に加え、10周年記念作品となる新曲を収録したベストアルバムが8月10日に発売。10周年を迎えたキスマイのこれまでの軌跡と足跡を感じられる一枚に。
取材・原文/山中ゆうき 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉※BAILA2021年8月号掲載