パリを拠点に活動する写真家ジェーン エヴリン アトウッドの日本初となる個展「Soul ジェーン エヴリン アトウッド展」が3月30日より銀座「シャネル・ネクサス・ホール」でスタート!
La Place de la Contrascarpe, Paris, France, 1983 © Jane Evelyn Atwood
パリを拠点に精力的な活動を続けている写真家ジェーン エヴリン アトウッド。1976年、パリの路上に立つ娼婦たちの姿を、初めてのシリーズとして撮影し始めます。そして1980年、この娼婦たちの写真と、盲目の子どものシリーズが評価され、第1回ユージン スミス賞を受賞。その後もエイズ患者の密着取材、10年間にもおよぶ女囚たちの撮影、4年間を費やした地雷犠牲者の調査など、被写体を深く理解するために、何か月も、時には何年もの間、対象と時間を共にする極めて私的で情熱的なアプローチでそれぞれのプロジェクトに没頭しました。
彼女が、過酷な現実をそのカメラで捉え生み出すのは直接的でありながらも繊細なイメージ。悲惨で忌まわしくさえあったであろうその閉じられた世界で、その非凡な感性と、被写体に対する思いやりを作品によって示しています。彼女にとって写真とは、自らの感情をストレートに表現するための手段なのです。
Pigalle series, Paris, France © Jane Evelyn Atwood
Prison series, Anchorage, Alaska, United States, 1993 © Jane Evelyn Atwood
Blind series, Saint Mandé、France,1980 © Jane Evelyn Atwood
日本で初めての個展となる本展では、アトウッドの代表的なシリーズから厳選した作品の数々や、報道カメラマンとしての仕事などを紹介しながら、彼女の被写体に対する飽くなき探究の軌跡を展示。アトウッドの作品が、被写体のジェスチャーや表情、イメージの中の光と影、親密な感情と魂[Soul]で、それぞれがつながっていることを感じることができる空間に。
ジェーン エヴリン アトウッド 略歴
1947年ニューヨーク生まれ。1971年からパリ在住。デビュー作となったパリの路上に立つ娼婦たちを捉えた作品をはじめ、各国の盲学校、フランス外人部隊のレポルタージュ、地雷犠牲者の調査など、数々のプロジェクトを撮りおろし、現在も精力的に活動している。彼女はまた報道カメラマンとして、1995年の阪神淡路大震災、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ、2004年のアメリカ民主党全国大会などの取材も行っている。これまでに13冊の作品集が刊行されており、その中には権威あるPhotoPocheコレクションに収録されているモノグラフや、10年の歳月をかけて欧州、東欧、米国の40の刑務所や拘置所で取材を重ね、収監された女性に関する資料として今もなお失われることのない価値を持つ『Too Much Time: in Women Prison』などがある。アトウッドは第1回ユージン スミス賞やライカ社のオスカー バルナック アワード、アルフレッド アイゼンスタット賞など、権威ある国際的な賞を受賞している。
“写真を撮ったところで何の役にも立たない、と時に思うこともあります。
それでも、とにかくやらなければならないのです”
ジェーン エヴリン アトウッド
Soul ジェーン エヴリン アトウッド展
会期 2022年3月30日(水)〜 5月8日(日)
会期中無休・入場無料・予約不要
開館時間 11:00〜19:00(最終入場 18:30)
会場 シャネル・ネクサス・ホール
東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
主催 シャネル合同会社