『バチェラー・ジャパン』シーズン5 長谷川惠一さん「好きになってもらえるか不安だった」新シーズン開幕直前インタビュー！

絶大な人気を誇る恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』。
待望の新シーズン開幕に向けて、5代目バチェラーの長谷川惠一さんにインタビュー！　

『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン2で得た学びから、バチェラーに挑んだ理由、今回の旅で対面した苦悩などを語ってくれました。

アメリカで2002年に放送が開始し、現在は全世界30カ国で制作されている恋愛リアリティーショーの日本版。

独身男性を意味する「バチェラー（bachelor）」が真実の愛を見つけるべく、女性たちと様々なデートを繰り返しながら、運命の相手となる最後の１人を選び出していく様子を描く。

日本では2017年にシーズン１が配信され、2020年には男女逆転版『バチェロレッテ・ジャパン』がスタート。現在、『バチェラー・ジャパン』は４シーズン、『バチェロレッテ・ジャパン』は２シーズンが配信されており、今回待望の『バチェラー・ジャパン』シーズン５が配信される。

身長190㎝、史上最も高身長な日本のバチェラーとなった長谷川さんは1985年生まれ、新潟県出身。
大学卒業後、大手企業での勤務を経て、パーソナルトレーナー兼３人制プロバスケットボール選手に転身。現在はパーソナルトレーナーの経験を生かし、ウェルネスクリエイターとして、パーソナルジムやフィットネスイベント、スポーツ選手のセカンドキャリアのコンサルタントなど多岐にわたる健康・フィットネス関連の会社の代表を務める。
2022年に放送された『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン２に参加。

インタビュー当日、編集部に姿を現した長谷川さんの手にはローズが！　『バチェラー・ジャパン』の見どころのひとつである、ローズセレモニーを再現してくれました。

まさかのサプライズ演出に、一同大盛り上がり。仕掛け人である長谷川さんは、なぜかスタッフ以上に緊張している様子（笑）。終始、照れ笑いを浮かべていました。

※インタビューが行われたのは番組配信開始前です。

——長谷川さんが本シリーズに初めて参加したのは、2022年に配信された『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン２。最後の２人まで選ばれ続けたものの、残念ながら、ファイナルローズを手にすることはできませんでした。シーズン２を終えた際、どんなお気持ちでしたか？

終わった直後は、驚きしかなかったですね。選ばれる自信があったので。意識して自信を持つようにしていたこともありますし、尾﨑氏（バチェロレッテの尾﨑美紀さん）と一緒に過ごした日々もいいものでしたから…彼女が出した答えに驚いたし、信じられませんでした。

——ラストまで残ったからこそ、悔しさや悲しみもひとしおだったと想像します。そんなお気持ちを、どうやって消化しましたか？

無理をしてまで、すぐに忘れようとはしませんでした。選ばれなかったからといって、彼女のことを嫌いになるわけではないですし…。いい思い出だったな、と気持ちを切り替えつつ、仕事を休んで１週間ほど実家に帰りました。と言うのも、配信されるまで、結果を誰にも話せないので。唯一、話すことを許された家族に報告し、温泉に入ったりしてリフレッシュしました。

——『バチェラー・ジャパン』シーズン５への参加を打診されたときの心境を教えてください。

素直に嬉しかったですし、即決で出ると返事をしました。でも準備を進める中で、様々な不安が芽生えてきまして…一番は、この旅で自分の運命の人を見つけられるのか？ということ。仕事など、いろんなことを犠牲にして参加することになるので、やっぱりやめようかな、と迷った時期もありました。

それでも行こうと決めたのは、やっぱり結婚を諦めたくなかったから。当時は起業で忙しくしていたので、恋愛からめっきり遠ざかっていたんです。自分は不器用で一つのことにしか集中できず、仕事に熱中していると恋愛ができないタイプ。『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン２ではしっかり恋愛と向き合えたので、このチャンスを逃したら結婚できないかもしれない！と感じました。

——それほどまでに結婚したいのは、どうしてですか？

両親や弟夫婦、元チームメイトなど、理想とする夫婦像が周りにたくさんいるからだと思います。仲のいい家族を見ていて、いいなあ、という気持ちがずっとあって。子どもも欲しいし、早く結婚したほうがいいだろうと思いながらも、この歳になってしまいました。

——結婚相手として、どんな女性を理想としていましたか？

僕、女性に対してあまりタイプとか理想とか、ないんですよ。パッと思いつくのは、思いやりがある人だといいな、というくらい。もちろんきれいに越したことはないですけど（笑）、それがすべてではないので。内面に惹かれて好きになることがほとんどです。

——今回の『バチェラー』の旅が始まる前、掲げていた課題や目標はどんなことでしたか？

課題は、『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン２で浮き彫りになった、自分の愛情表現の乏しさを改めること。僕はこれまでの人生で、愛情はおろか感情すら口に出して伝えてこなかったのですが、それではダメなんだということを尾﨑氏が気づかせてくれました。

それ以外は、とくに意識していなかったですね。過去のシリーズはすべて観ていて、それぞれのバチェラーに違うよさがあるとは思いましたが、あえて参考にはしませんでした。こうしよう、ああしよう、と思うと、自分らしくいられなくなってしまうと感じたので。

——『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン２で選ばれる側を経験しているからこそ、選ぶ側になって、生かせたことはありましたか？

バチェラーは一見、一方的に選べる立場に思えますが、僕は自分も選ばれる立場だと思っていました。僕を知っていて来てくださった方はいますが、本当の僕を好きになってもらわないと意味がないから。「俺がバチェラーだ！」という上から目線で相手を評価するようなことは絶対にしないようにしていましたし、ごく普通の恋愛と同じように、対等な立場でお互いを知っていけるよう心がけていました。

——バチェラーであっても、女性陣に好きになってもらえるか不安があるものなのですね…！

ずっと不安でしたよ（笑）。中には好きだと言ってくれる人もいましたが、駆け引きをされることも多かったので。実際はどう感じているのかわからず、悶々としていました。

——好きになってもらうために、自分を変えたことはありましたか？

昔は自分をよく見せようとカッコつけていたんですけど（笑）、あとにボロが出てしまい、失敗することばかりで。前回も今回も、自分を偽らないことは徹底していましたね。この歳まで独身でいると、いろんな学びを得てきているんですよ（苦笑）。

——エピソードごとに、今後も一緒にいたい相手を選定するローズセレモニーが行われます。相手をよく知らない旅の序盤は、とくに選ぶのが大変なのでは…？

本当に難しかったです。できることならば、全員と最後まで旅を続けたかった。旅が進むにつれて理解が深まり、もっと知りたい・もっと自分を知ってほしいと感じる人が定まる一方で、相手を知れば知るほど、お別れするのがつらくなるんです。相手に至らない点があるわけでも、嫌いになったわけでもないので…ローズを渡せないのが申し訳なくて、毎回かなり悩みました。最後まで慣れることが難しいプロセスでしたね。

——２ショットデートやグループデートの人選に、デートの内容など、様々な決断力を求められるバチェラー。最も苦労したのは、どんなことでしたか？

限られた時間を誰と過ごすか、時間配分に一番苦労しました。『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン２で、デートに呼ばれないままローズセレモニーに挑む恐ろしさを経験していたので…そういう時に限って最後に名前を呼ばれたりして、泣きたい気分になるんですよ（笑）。そのつらさを知っているからこそ、みんなと平等に時間を持ちたいと思うけど、どうしたって無理。ずっと平等に優しくしてはいられないので、精神的にこたえましたね。

——それらの決断をするために、どのように気持ちや考えを整理していましたか？

頭を整理するため、その日あったことや抱いた感情を忘れないためにも、日記をつけていました。一人ひとりと交わした会話とか、その人に抱いた感情とか、すべて書いてあります。誰にも見せられないスーパー極秘情報（笑）。ローズセレモニーの前にも読み返して、判断材料にしていました。

——ローズセレモニーで名前を呼ぶ順番は、どうやって決めましたか？　また、名前を呼ぶうちに心がわりしたことはありましたか？

ローズセレモニーに挑むまでには、心を決めていましたね。順番は、とくに気にしていなかったと思います。でも改めて振り返ると、その時に喜ばせたい人の名前を最初に呼んだこともあったかな（笑）。

——今回の旅を経て、ご自身の恋愛観や人生観で変わったところ、逆に変わらなかったところを教えてください。

うーん…恋愛観が変わったというよりも、自分自身が変わって、きちんと気持ちを言葉で伝えられるようになりました。旅の目標には掲げていたものの、慣れないことなので、最初はすごく戸惑ったし、努力しなければいけませんでした。でもそうすることによって相手の反応がよりよいものに変化して、自分も気持ちよくなったし、言ってよかったと思えた。自ら進んで愛情表現できるようになったのは、自分にとって最大の収穫です。

変わらなかったのは、価値観の大切さ。人それぞれに違うのは当然ですが、価値観が近い人の方が、お互いに対する許容範囲が広がるはず、というのは元から思っていて。今回、様々な価値観の人と触れあう中で、その考えは間違っていなかったと再認識しました。ブレなかったことのひとつです。

——完成した作品をすでにご覧になったそうですが、観て驚いたことはありましたか？

めちゃめちゃありましたよ！　主に、女性同士の会話ですね。「こんなこと言ってたんかい！」と何度も突っ込みました（笑）。実際に接しているときは、彼女たちがそんなふうに感じていたなんてまったく気づきませんでしたから…自分、本当に鈍いんですよ。言葉選びから会話のネタのチョイスまで、自分はまだまだだな、と勉強になりました…。

——今回の『バチェラー・ジャパン』シーズン５は長谷川さんの「成長」がテーマになっているそうですが、それは旅の前に決めていたのでしょうか？　それとも、旅の結果から導き出されたのでしょうか？

僕としては「成長しに行くぞ！」とこの旅に挑んだわけではないので（笑）、完全に後者ですね。自信を持って旅に臨んだものの、なかなかうまくいかず、成長せざるを得なかった。そういう意味でも、歴代のバチェラーと比べて、僕はかなり特殊だと感じています。

これまでは、キラキラとしたスーパーハイスペックな方ばかりだったじゃないですか。僕は泥臭くて暑苦しくて…よく言えば人間味があるバチェラー（笑）。ただし、結婚に対する熱い想いは誰にも負けていない自信があります！

——最後に、『バチェラー・ジャパン』シーズン５を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします！

先ほども言ったとおり、歴代のシリーズと比べると異色な作品に仕上がっています。ただ、参加してくださった女性陣は素敵な方ばかり。彼女たちの熱量や結束力は何よりも見どころですし、もちろんバトルもしっかり繰り広げられています（笑）。彼女たちのおかげで僕が成長する過程を含め、楽しんでもらえたら嬉しいです！

©2023 Warner Bros. International Television Production Limited

インタビュー撮影／沼尾翔平　取材・文／中西彩乃