なぜ私たちは“生理ちゃん”に翻弄されてしまうの?【PMSあるあるまとめ】

2019-05-21 18:00
  • 生理痛のみならず、その前にやってくる心と体の不調。BAILA読者世代も実感していました! ウェブメディアに登場以来、共感の嵐を巻き起こす異色キャラ“生理ちゃん”とともに生理&PMSの原因と対処法を徹底研究!
  • 教えてくれたのは…
    産婦人科医 高尾美穂先生
    イーク表参道副院長。西洋医学をベースに東洋医学、スポーツ医学、ヨガなどを多角的に用い、女性がよりよく年を重ねていけるようサポートしている。http:// www.mihotakao.jp/

  • 気分の落ち込みや感情が抑えられないなど「PMS期に精神的な不調を感じる」という声が多数。女性同士でも症状が違えば理解しづらく、人それぞれであるからこそ悩みは深い。「心身の不調を伴うと、つい否定的にとらえがちな“生理ちゃん”ですが、女性にとってはなくてはならない存在だということは皆さんもわかっていますよね。生理が定期的に来るのは卵巣や卵管、子宮がきちんと機能しているから。PMSはホルモンの働きが活発になることで視床下部や脳下垂体に影響をもたらした結果誘発されるもので、正しく機能しているからこそ起こる変化とも言えます」(高尾先生)

    20代後半からPMSの症状が重くなったという読者が多いようだけれど……。「妊娠に備えて分泌されるエストロゲンとプロゲステロンのピークが20~30代前半。PMSが起こるのは、体が妊娠の準備が整っているとサインを送っている証拠でもあるんです。症状の内容や出方は個人の体質やそのときの体の調子によって変わります。自分がいつどのような症状が出やすいかを把握し、事前に対策を立てる。それができればQOL(生活の質)も高まり、きっと“生理ちゃん”と仲よくできるはず」(高尾先生)
  • PMSの主な症状
    情緒不安定になる
    無気力になる
    イライラしやすくなる
    頭痛・腰痛・下腹部痛
    むくみ、胸の張り
  • 【PMSの主な症状①】親しい人に怒りをぶつけてしまう!!

  • 「もう1カ月たったの?」。毎度の登場に思わず憎まれ口をたたきたくもなる。けれどアイツが来なければ大切な妊娠も出産もないのだ。容赦ないけれど大切な存在。それが“生理ちゃん”

  • 生理ちゃんコミック
  • 突然彼を責め立ててしまい、思いが伝わらないと涙が出てしまう。彼がびっくりして距離ができてしまった(34歳・ヘア&メイク)
    夫のささいな言動に、いつもなら受け流せるけれど我慢できず、クッションを床にバーンと投げつけて、足でガシガシ踏みつけた(35歳・薬局勤務)
    母親に対してささいなことでいらだち、責める内容をLINEで送ってしまう(34歳・保育士)
  • 【TAKAO'S EYE】
    自律神経の乱れで感情が高ぶりがちに

    怒りが表に出てしまうのは、ホルモン変化により、自律神経のバランスが交感神経が優位になり、攻撃性が高まるのが要因です。できれば、矛先を向けてしまいがちな相手にはPMSの症状によるものだと伝えて。自分自身は意識してリラックスするなど自律神経の働きが落ち着く生活を心がけて。

  • 【PMSの主な症状②】ネガティブになるのはなぜ?

  • “生理ちゃん”の気配を感じた瞬間にネガティブな気持ちに陥ってしまう。どうしてオンナばっかり?
  • 生理ちゃんコミック2
  • ちょっとしたことでも涙が出たりメンタルの振り幅が抑えられない(34歳・ヨガ講師)

    これからの将来が心配になったり、主人が浮気してたら、とか病気になったら…とか悪いほうにばかり考えてしまう(31歳・事務)

    身内や自分が死ぬことしか考えられない 自分は死ぬのか、いつか死んでしまうのか、など。考えが止まらなくなって寝られなくなる(29歳・建設メーカー)
  • 【TAKAO'S EYE】
    ハッピーホルモンが減少する時期 

    生理後から排卵までは肌の調子もよく気分も良好。これはハッピーホルモンといわれるセロトニンの分泌量が増えるから。排卵後はこのセロトニンが減り、感情がネガティブに働くことも。そんなときはゆっくりとお風呂に入るなど気持ちを落ち着けるようにして。

  • 【PMSの主な症状③】イライラが止まらない!

  • イライラしているのは自分でもわかっている。もはや自分では制御しきれないその感情や行動を他人に指摘されてさらにイライラ。周囲を巻き込む理不尽な負のループがとにかく悩ましい。
  • 生理ちゃんコミック3
  • 生理でつらくても妊婦さんみたいに席を譲ってはもらえない。目の前に座ってゲームをしているサラリーマンにイライラ(29歳・建設メーカー)
    たとえばカフェなどで隣の席の人がカップを置くときにちょっと荒い音がしただけで思わずにらんでしまいそうになるし、肩が触れたときも「イタッ」と思わず口に出したりするときも(35歳・会社員)
    元カレが男友達との旅行の報告で、楽しそうな写真とエピソードをLINEで送ってくれたが、PMSで絶不調の私は「こんなに私はつらいのに、空気を読まずに楽しいことばかり話しやがって」という気持ちとともに「ごめん、寝るわ」とLINEのやり取りを一方的に終了(27歳・販売)
  • 【TAKAO'S EYE】
    防衛本能が目覚める妊娠中の雌ライオン状態

    イライラ中の女性を、近づくものを片っ端から威嚇する妊娠中の雌ライオンにたとえることができます。たとえ妊娠していなくても動物的な防衛本能を呼び起こすのも生理という現象ならでは。とはいえ 「落ち着いて」と本能を理性でカバーできるのは人間だからこそ。冷静な気持ちを保つ努力を。

  • 【PMSの主な症状④】やる気が出ず思考停止

  • とにかく眠い。寝たはずなのに朝起きられない 頑張って会社に行ったところで集中力ゼロ。“生理ちゃん”、私に催眠術をかけたでしょ! いつもの自分じゃない自分に戸惑うばかり……
  • 生理ちゃんコミック4
  • 1週間ほどシャワーを浴びるのも面倒。 何日も仕事に行けないときがある(35歳・事務)
    手に力が入らなくなり、キッチンで調味料を落としたり、 完成した料理をテーブルに運ぶ最中で落としたり(29歳・建設メーカー)
    仕事中に意識を失うほど眠くなった翌日は大体生理(32歳・商社)
  • 【TAKAO'S EYE】
    神経のオンオフ機能が低下。意識して休息を

    交感神経と副交感神経との切り替えがスムースにできなくなり、疲れやすくやる気も出ない状況に。また、排卵後はベースの体温が上がるため、眠りが浅くなり睡眠不足状態に陥りがち。ぬるめのお風呂に入ったり、音楽を聴いて早めに布団に入るなど、体をリラックスさせる工夫を。

  • 【PMSの主な症状⑤】生理やPMSのつらさを周囲が分かってくれない

  • 本人が体験していないものを理解してもらうというのはしょせん無理な話なのだろうか。伝えること、理解することの難しさ、大切さを“生理ちゃん”は体を張って教えてくれている。
  • 生理ちゃんコミック5
  • 自分ではどうしようもないつらい症状。それを周囲に伝えるのって本当に難しい。恋人や家族、職場など周りの理解が得られないことで悩み、傷ついている人が4割以上もいる。
  • グラフ
  • 生理痛で吐き気がひどくて、デートをドタキャンしたら、心配してくれなくて不機嫌になられた(31歳・占い師)
    上司も女性なのに「私も生理痛が重かった。でも薬を飲んで仕事をしていた」とマウントを取られ休めない(35歳・保育士)
    会社でつらそうにしていても「昨日飲みすぎた?」としか言われない(35歳・公務員)
  • こんな意見も…
    夫には生理がどれだけ負担の大きいものか、症状のひどいときに説明している。「自分の下半身から意思にかかわらず血が出続けるのを想像できる?」といって。なので、その時期にはレバーを買ってきてくれたり、家事を代わってくれたりする(31歳・大学職員)
  • 【TAKAO'S EYE】
    今が特別な状況だと理解し、周囲にも伝えて

    イライラや落ち込みの原因は本人でも相手でもなく、生理。それをまずは自分が理解し、周囲にも知ってもらう必要があります。気まぐれに調子が悪くなるのではなく、定期的に同じような症状で苦しめられていることをきちんと伝える。“今だけが特別な状況”とわかればお互いに救われるはず。

  • 生理ちゃんとは…
    月イチでやってくる生理を擬人化し、大ヒットとなった“生理ちゃん”。嫌われながらも、女性たちにやさしく寄り添う姿に思わず笑い、ときにホロリ。『月刊コミックビーム』(KADOKAWA)にて連載中。年内には実写映画も公開予定。待望の新刊『生理ちゃん 2日目』は7月12日発売予定。

漫画/小山 健 監修/高尾美穂〈イーク表参道〉 取材・文/堀 朋子 ※BAILA2019年6月号掲載
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