読めそうで読めないあの漢字、読めているはずだけど自信がないこの漢字。
目についた今が、復習のチャンス! 大人のための今更漢字力検定、スタート!

今日のお題【誂える】。
さあ、「誂える」、正しく読めるでしょうか?
そもそもこの漢字、見たことがあるような、ないような…(汗)。
兆という字があるとはいえ、「ちょう(える)」ではないはず。
■ヒント
もちろん「ちょう(える)」ではないので、ここでヒント!
この言葉の意味をご紹介しましょう。
「誂える」の意味は……
◇ 注文して思いどおりのものを作らせる。注文する。
(集英社『国語辞典』[第3版])
■使い方はこう!
「この日のために誂えたスーツが、僕の背中を押してくれるようだった」
「まるで最初から私のために誂えたかのように、ぴったりと肌になじむ」
「この部屋に展示されているのは、当時の王様が愛娘のために贅を尽くして誂えた品物だそうだ」
なんだか、ゴージャス!??
一条ゆかり先生の『有閑倶楽部』や、牧野葉子先生の『花より男子』のような世界だとしっくりきそうです!
わかりましたか?
正解は……
↓↓↓
■正解は…

正解は、「あつら(える)」 でした!
同じ意味でも「注文した」「作らせた」と言うより、
ずっと丁寧で品の良い印象に聞こえますね。
オーダーして作った一張羅には「誂える」が相応しい言葉かもしれません。
◾️似ているようで違うこの漢字も、ついでにチェック!

もしかしてこれも「あつら(える)」かと思いきや、違うんだなぁ。
うっかり騙されるところでした!
こちらは、「しつら(える)」と読みます。
意味は、「設ける。整える。また、飾り付ける。(集英社『国語辞典』[第三版])」。
「この殺風景な会議室を、パーティ会場に相応しく設える必要がある」
「20年ぶりの同窓会に相応しい設えだと思うよ」
などのように、使われます。
漢字と、読み方と、意味。
「誂える」と「設える」は、大人として、しっかり3点セットで覚えておきたいですね!
取材・文/菅井麻衣子〈BAILA〉