【かっこいい人の登壇服】「ハートリレーション」取締役COO戸高純さんはきちんと感とおしゃれを両立

企業の“顔”として活躍するバイラ世代の経営者たちは、発表会や講演、社内会議にどんな服で臨み、何を話す？　シーンや向き合う人によって装いを変えるという「ハートリレーション」取締役COOの戸高純さんから、登壇する際のマインドを学びます。

「人前で話す機会はそう多くありませんが、半年に一回くらいは社外の講演などに呼んでいただくことも。主に自分が起業した経緯についてや、現在のブランド運営について話すので、ハートリレーションが運営する『ハーリップトゥ』を代表してきたというのがわかるよう、シーズンアイテムの中から、ブランドのカラーが色濃く出ているものを選んで着用するようにしています。

ブランドイメージ的には、お出かけや特別な日に着る華やかなワンピースを思い浮かべる方が多いかと思いますが、実は毎シーズンのコレクションには通勤に使えるきれいめトップスや、美しいラインにこだわったパンツもたくさん。よりかっちりと見せたいときは、そういった上下を組み合わせたパンツスタイルを選ぶことも多いですね。

堅い雰囲気に寄せすぎると、ブランドのアイデンティティが伝わらないため、登壇するときに身に着けるアイテムは『シルエットはきちんと、色はフェミニン』、もしくは逆の組み合わせでバランスをとることも。

社のバリューの4本柱のうちのひとつが『オープンマインド』。大切にしている価値観どおりに、わが社は社員同士の距離感が近く、素直に事業に向き合っている人が多いんです。そんな風通しのよさや親しみやすさも、自分の服装から伝わるといいなと思います」

「半期に一度の報告会では全社員を前に、振り返りに加えて中長期のビジョンを話します。社員は約90名のうち女性が95％を占め、しかも20代後半がほとんど。そこでシックなネイビーでフォーマル感を出しつつ、ニット素材や白の揺れスカートで親しみやすいムードを演出しました。未来のことを話すので、カチューシャアレンジで顔まわりはすっきり明るく」

「母校・早稲田大学の起業家セミナーは、今の仕事につながる人脈ができた場所。定期的に呼んでいただき、学生を前に講演しています。主にスタートアップ企業でのインターン経験から起業までの経緯を話すので、パンツでかっちりと見せつつ、今の事業のイメージが伝わるまろやかなイエローのジャケットを着用。大学という場に合うおしゃれを心がけます」

撮影／上村透生　取材・原文／栗田瑞穂　※着用アイテムはすべて本人私物です　※BAILA2025年8・9月合併号掲載