人にうまく頼れない“お願い下手”さん必見! BAILA読者から寄せられたお願いしづらい状況への対処法やお願いを切り出す決めゼリフを専門家がアンサー。今回はプライベートで友人にお願いするテクを、公認心理師大野萌子さんが教えます。
公認心理師
大野萌子さん
日本メンタル支援機構代表理事。人間関係改善コミュニケーション、ストレスマネジメントが得意分野。
大野さんの近著『よけいなひと言を好かれるセリフに変える働く人のための言いかえ図鑑』(サンマーク出版 1540円)。
「心の声に耳を傾けて、依頼内容を明確に」
お願いをするときは「何をどうしてほしいのか」をハッキリ言うことが大事。ところが遠慮したり我慢したり、どう見られるかを気にしていると、自分の立場や相手の反応に意識が向くため自分の気持ちがつかめません。自分が把握できていないことを相手に伝えるのは不可能なので、まず心の声をよく聞くことが第一歩です。
1.【プライベートで友人に】自分の結婚式の二次会のスピーチを友人にお願いして断られました。それ以来なんとなく話しかけづらくなって自然に疎遠になってしまった。(32歳・IT)
決めゼリフ 「残念だけどほかの人に頼むね。煩わせちゃってごめんね」
NOは拒絶ではなく、コミュニケーションの一環です。だから断られたからといって話しかけづらくなる必要はまったくありません。スピーチや人前が苦手な人もいますし、相手の理由や都合は言える場合と言えない場合があると思うので、断られたらまずはさっと引けばOK。
2.【プライベートで友人に】友達と集まるときの日程調整&店予約を大抵私がしています。ほかに進んでやってくれる人がグループにいないので仕方ないと思いつつ、本当はお願いしたい。(35歳・事務)
決めゼリフ 「来月は繁忙期だから誰か代わってくれる?」
シンプルにやってほしい内容とできない事実と理由を伝えましょう。「私ばかり予約している」と友達を責めたり、「申し訳ないんだけど」と心苦しそうに言い出すなど余計な気持ちは言わないこと。「たまにはお願い」といった漠然とした頼み方では相手が困るので「来月」など時期は明確に。
イラスト/香川尚子 取材・原文/佐久間知子 ※BAILA2022年4・5月号掲載