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 【#ハリー・ポッター スタジオツアー東京】特別企画「#炎のゴブレット」レポ&大人になった今こそ楽しみ尽くしたい! 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の魅力

「ワーナー ブラザース スタジオツア 東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター(以下、スタジオツアー東京)」では9月8日まで、映画 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』公開20周年を記念した特別企画「炎のゴブレット」を開催中!

事前内覧会の取材とコスチュームデザイナー、ローラン・ガンシー氏のインタビューを通して、特別企画とあわせて見返したい、映画シリーズのターニング・ポイントとなった『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の見どころを美しい衣装に注目して解説します!

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレットのキービジュアルの写真

2023年6月にとしまえん跡地にオープンした「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハ リー・ポッター」は、映画『ハリー・ポッター』や『ファンタスティック・ビース ト』シリーズの制作の舞台裏を実際に体験できる、新しいウォークスルー型のエンターテイメント施設。現在、特別企画「炎のゴブレット」が開催中! パスポートセンターにて「アクティビティパスポート」(1人1冊)がもらえるほか、ニュースレター会員限定で「ドラゴンのアクリルスタンド」(なくなり次第終了)のプレゼントも。 All characters and elements © & ™ Warner Bros. Entertainment Inc. WB SHIELD: © & ™ WBEI. Publishing Rights © JKR.

「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」公式サイトはこちら

スタジオツアー東京の特別企画「炎のゴブレット」を存分に楽しむためには、映画のおさらいはしておきたいところ。

まずは、映画の概要を振り返りながら、「炎のゴブレット」の内覧会をレポート。そしてコスチュームデザイナー自らが語る、映画における衣装がキャラクターや彼らの物語をどのように伝えているのかを知れば、特別企画の展示も映画も、大人ならではの楽しみ方ができるはず!


*以下の文章は原作を読んでいる or 映画シリーズを鑑賞済みであることを前提としています。

目次

  1. 改めて観返したい! 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
  2. スタジオツアー東京で開催中! 特別企画「炎のゴブレット」の見どころ【内覧会レポ】
  3. 衣装に注目! 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の魅力を再発見
  4. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』作品情報

改めて観返したい! 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

三大魔法学校対抗試合とクリスマスのダンスパーティが開催される

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレット ハリー・ポッターとセドリック・ディゴリーの写真

14歳になったハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)と、映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のキーパーソンで上級生のセドリック・ディゴリー。『トワイライト』シリーズや『TENET テネット』で知られるロバート・パティンソンは、本作のセドリック役で一躍注目を集めた。

ホグワーツ魔法魔術学校も4年目を迎え、14歳になったハリー(ダニエル・ラドクリフ)、ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)たち。

100年ぶりにヨーロッパの三大魔法学校(ホグワーツ魔法魔術学校、ボーバトン魔法アカデミー、ダームストラング専門学校)が一堂に会し、勇気・知性・魔法を競い合う三大魔法学校対抗試合が開催されることになり、生徒たちは沸き立ちます。

各校の代表者は〈炎のゴブレット〉と呼ばれる魔法のゴブレットが選びます。ホグワーツからはセドリック・ディゴリー(ロバート・パティンソン)、ボーバトンからはフラー・デラクール(クレマンス・ポエジー)、ダームストラングからはビクトール・クラム(スタニスラフ・アイエネフスキー)が選ばれますが、ゴブレットからはなぜか4人目の代表選手として、17歳という出場資格を満たさないハリーの名前が。

ゴブレットの決定に逆らえる者はおらず、ハリーは不安と疑念に駆られながらも3つの危険な課題に命懸けで挑むことになります。

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレット ホグワーツ魔法魔術学校にやってきたボーバトン魔法アカデミーの教師と生徒たちの写真

三大魔法学校対抗試合のためにホグワーツを訪れたフランスの魔法学校、ボーバトン魔法アカデミーの校長オリンペ・マクシーム(フランシス・デ・ラ・トゥーア)とフラー・デラクール(クレマンス・ポエジー)ら生徒たち。美しくエレガントな彼女たちに、ハリーたちは見とれてしまう。

かけがえのない若者の命が奪われ、闇の帝王ヴォルデモート卿が実体を伴い復活する

一方、イベントにともないクリスマスにダンスパーティが開かれることになり、ハリーたちはパートナーを探さなければならなくなり、大慌て。ハリーは意を決して初恋の相手、チョウ・チャンに申し込み、フラーに断られたロンは"最後の手段"だとばかりにハーマイオニーに申し込みますが、二人ともすでに決まった相手がいると言われてしまうのでした。

シリーズ第4作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』は、ビタースウィートな青春ドラマの要素と、命を懸けた三大魔法学校対抗試合の壮絶な死闘の2本柱で物語が進みます。

特に終盤の試合の第三の課題で、ハリーは今まで助け合ってきたセドリックと一緒に優勝杯を手にしますが、実は優勝杯そのものがポートキー(移動キー)になっており、移動した先にはヴォルデモート卿の配下のワームテールが待ち構えていました。

ワームテールの"死の呪い”で殺されてしまうセドリック。そして、ついにヴォルデモート卿は3つのアイテムを手に入れ、復活を遂げます。

ハリーの心を生涯苛むことになるトラウマとなった、この痛ましい出来事で幕切れとなる本作は、ハリーが14歳にして完全に子ども時代との訣別を強いられたかのような、ダークで悲痛な後味を残します。そして、シリーズの後日譚を描いた舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の物語に直結しているという意味でも、重要な意味を持つ一作なのです。

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレット ハリーとロン、ハーマイオニーの写真

シリーズ4作目の監督は、『フォー・ウェディング』や『ガーンジー島の読書会の秘密』の英国のベテラン、マイク・ニューウェル。シリーズ全8作の折り返し地点にさしかかる本作は、各キャラクターにとってもターニングポイントとなるエピソードが多く、物語のダークさも増している。

スタジオツアー東京で開催中! 特別企画「炎のゴブレット」の見どころ【内覧会レポ】

映画を彩った貴重なアイテムとともに、名シーンの数々がよみがえる!

2023年6月の開業以来、スタジオツアー東京で初となる、一つの作品のテーマに沿い、初公開となるものも含む小道具や衣装、クリーチャーを全館の随所に展示する特別企画「炎のゴブレット」。実に盛りだくさんの内容なので、全部をご紹介することはできないのですが、代表的な展示や衣装、期間限定のフードからグッズまで駆け足でレポートします!

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット 大広間に設置された炎のゴブレットの写真

ホグワーツ魔法魔術学校の大広間の中央に設置された、高さ2mを超える「炎のゴブレット」。

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット 寮の監督生用の浴室の蛇口を再現した展示の写真

映画でハリーが三大魔法学校対抗試合の第二の課題のヒントを得るために訪れる、寮の監督生用の浴室の蛇口を再現。高さ2.6mと迫力満点!

スタジオツアー東京の顔といえるホグワーツ魔法魔術学校の大広間には、青い炎がゆらめく演出が施された、高さ2mを超えるゴブレットが登場。立候補者を年齢制限するための魔法のライン=青白いラインに守られ、幻想的な雰囲気の中、ゴブレッドの炎が青から赤に変わり、代表選手の名前が書かれた紙片が宙を舞うという映画のワンシーンの再現が目撃できます!

目にも楽しい仕掛けは、高さ2.6mの監督生用の浴室の蛇口にも。第一の課題でドラゴンから金の卵を奪い取ることに成功したハリーが、卵の中に隠されている第二の課題のヒントを得るために湯につかるシーンです。映画では青、赤、黄色のお湯が浴槽に注ぎ込まれますが、展示でも色とりどりの水が流れるような演出が施されており、遊び心を感じる幻想的な雰囲気が楽しめますよ。

ドラゴンやクィディッチ・ワールドカップ、三大魔法学校対抗試合関連の展示のほか、映画の終盤に登場する印象的な「トム・リドルの墓」が。3mもの大きさで禍々しささえ感じさせるクオリティの高さで再現されているのも見ものです。

また、ホグワーツ城の模型がある一画では、城と部屋の壁面全体を使ったプロジェクションマッピングを実施。第一の課題でハリーを追いかけ回し、追い詰めて火を噴くドラゴンと、「ファイアボルト」に乗って縦横無尽に空を駆けめぐるハリーの活躍を大迫力の映像と音響とともに堪能することができます。

ハーマイオニーの印象的なドレスも! 見ごたえのあるメインキャラクターたちの衣装

他校の生徒がやって来たり、クリスマスのダンスパーティが開催されるなど、シリーズの中でも華やかなシーンが多く、バラエティに富んだ衣装が楽しめる『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』。

コスチュームデザイナーで「ワーナー ブラザース スタジオツアー」のクリエイティブ・コンサルタントも務めるローガン・ガンシーさんは、今回の特別企画における衣装展示は「単に衣装を披露するだけではなく、『ビネット(小さな物語の一場面)」として構成することで、映画のシーンと同じ文脈の中で衣装をご体験いただけるよう工夫を凝らしています」とコメント。

その言葉のとおり、歩きながら衣装の数々を眺めていると、自然と映画のワンシーンが頭に浮かんでくるようで、没入感&臨場感もたっぷり! それぞれの代表選手の緻密にデザインされた試合での衣装や、ハーマイオニーやフラー、ビクトールらのうっとりするようなダンスパーティの普段とは異なる魅力が見える装い。さらに死喰い人(デスイーター)の本作を転機とする衣装デザインの変化なども体感できます。

衣装についてはガンシーさんのインタビューとともに、この後の映画のパートで詳しく解説しますね。

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット ハーマイオニーとビクトールのクリスマスのダンスパーティの衣装の写真

クリスマスのダンスパーティに、ピンクのドレスをまとって現れたハーマイオニーの知的な美しさは忘れ難い名シーン! 相手のビクトールは、いかにも彼らしい、堂々とした戦士のようなイメージ。

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット 第422回クィディッチ・ワールドカップの応援グッズやユニフォームの写真

4年に1回開催される、第422回クィディッチ・ワールドカップの決勝戦で戦ったブルガリアとアイルランドの両チームの選手のコスチュームや応援グッズ、ポスター。「クィディッチの衣装には特別な思い入れがある。今回は、これまでほとんど見る機会のなかったチームのユニフォームを紹介し、訪問者にとって特別な展示を提供したいと考えた」というガンシーさん。

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット 実際の撮影に使用されたロンの水中ダミーの写真

三大魔法学校対抗試合の第二の課題で、代表選手たちの大切な家族や友人たちが魔法によって一時的に眠らされ、水の中に閉じ込められた。写真は、本企画のために公開された、初めて実際の撮影に使用されたロンの水中ダミー。ガンシーさんは、俳優の動きやすさや水中に入ると衣装の色のトーンが暗くなるなど、「水中での撮影シーンの衣装は難しい挑戦だった」という。

「炎のゴブレット」にインスパイアされたフードやグッズも充実!

物語の魅力をそのまま再現したスペシャルメニューの数々も登場! 

新たにメニューに加わったのは、三大魔法学校対抗試合の出場校であるダームストラング(赤)とボーバトン(青)をイメージしたプレミアムバーガー2種類で、味わいも異なる趣向を凝らした一品。

スイーツには、カラフルな蛇口が印象的な監督生用の浴室をモチーフにしたマーメイドステンドグラスのケーキや、青い炎をイメージした「炎のゴブレット」仕様のミルクシェイクなどを開催期間限定で味わうことができます。

大人気のアフタヌーンティーは、「炎のゴブレット」をテーマにした「トライウィザード・トーナメント アフタヌーンティー」として、三大魔法学校対抗試合の3つの課題をモチーフにしたスイーツやセイボリーが。闇の帝王ヴォルデモートの復活に着想を得た「復活の大鍋シチュー」や、ハリーとドラゴンが戦った岩場をメレンゲで再現し、マンゴーとパッションフルーツのムースを添えた「ロッキー ケーキ」など、一つひとつ目で見て楽しんで、食べながら映画の思い出話が弾むこと間違いなし!

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット プレミアムバーガーや開催期間限定のスイーツなどのフードの写真

(写真手前から時計回りに)「プレミアムバーガー〜ダームストラング〜」はスモーキーソースとガーリックチリソースで仕上げたパンチの効いた味付けに。「プレミアムバーガー〜ボーバトン〜」はフランスの代表的な料理ロッシーニをイメージした高級感ある味わい。「マーメイドステンドグラスケーキ」「炎のゴブレットミルクシェイク 〜チョコミントフレーバー〜」「クィディッチワールドカップムースケーキ」。*各フードの提供場所は異なるので、詳細は公式HPより必ずご確認ください。 Warner Bros. Studio Tour Tokyo – The Making of Harry Potter.

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット トライウィザード・トーナメント アフタヌーンティーの写真

「炎のゴブレット」をテーマにした「トライウィザード・トーナメント アフタヌーンティー」。注文をすると、4種のドラゴンのアイシングクッキーがランダムに当たる特典も。Warner Bros. Studio Tour Tokyo – The Making of Harry Potter.

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット ハリー・ポッターショップのボーバトン魔法アカデミーをフィーチャーした特別なコレクションの写真

スタジオツアー東京名物、世界最大規模のハリー・ポッターショップには、ボーバトン魔法アカデミーをフィーチャーした特別なコレクションがずらりと並ぶ。

アジア初「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京ーメイキング・オブ・ハリー・ポッター」内覧会レポート記事はこちら

衣装に注目! 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の魅力を再発見

コスチュームデザイナーが語る、キャラクターストーリーを伝える衣装の役割

『ハリー・ポッター』シリーズや『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』『007 スカイフォール』などの話題作に携わってきたコスチュームデザイナーのローラン・ガンシーさん。来日した彼に、たっぷりと映画と衣装の関係についてお話しを伺いました!

スタジオツアー東京 特別企画 炎のゴブレット デザインを手がけた衣装とポーズを取るコスチュームデザイナーのローラン・ガンシーさんの写真

フランスの魔法学校、ボーバトン魔法アカデミーの校長マクシームと優等生フラーの衣装とともにポーズを取るコスチュームデザイナーのローラン・ガンシーさん。2002年、数学、物理学、天文学の分野からグローバルな映画界に転身した経歴を持つ。話題の映画に携わりながら、2012年にはファッションとコスチュームデザインに特化した会社ロロ・クリエイティブを設立。ロンドンと東京のワーナー ブラザース スタジオ ツアーのコンサルタントとして、企画展示や新規プロジェクトに貢献している。

既に何度も映画を観ているファンに対して、コスチュームデザイナーの視点から『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で改めて注目してほしい点について聞くと、「キャラクターデザインがいかに力強いかにフォーカスして観てほしい」とガンシーさん。

「たとえば、第二の課題の衣装は見た目以上に緻密にデザインされ、それぞれの代表選手の個性と競技スタイルを表現しています。統制された戦士のような存在感があるビクトールは、すべてのタスクにおいて非常に力強く、軍事的なものになっている。フラーはボーバトンのブルーとシルバーを基調としているので、常にエレガントでなめらか、効率的で動きが速い。

ハリーとセドリックは同じホグワーツの生徒だからコスチュームは同じです。ただし、よく見ているとセドリックの方が、もっと自信を持って着ているというのがわかると思う。彼は自然なリーダーシップと余裕を感じさせる人物なんだ。たとえば水中のシーンでも、ハリーのユニフォームはぴったりしているが、セドリックはもっと余裕がある作りになっている。落ち着いていて心地よく、余裕を持っていることが感じられると思います。

一見シンプルながらも、それぞれの衣装は代表選手の個性を際立たせ、ユニフォームとしての一体感を持ちつつ、競技の場面でしっかりと映えるようにデザインされているのです」

全体として「ハリーは機敏さと本能的な行動を強調、フラーは優雅さと効率性を象徴、セドリックは自然なリーダーシップと余裕、ビクトールは統制された戦士のような存在感」という衣装コンセプトは、確かに映画全体の彼らのキャラクターを表しているなあと思いますよね。

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレット 第三の課題に挑むセドリックの写真

第三の課題で繰り広げた決死の戦いでも、「リーダーシップの資質と公正な精神と冷静な性格」を遺憾無く発揮したセドリック。ハッフルパフのゴールデンイエローは、「彼の温かみのある性格を象徴している」と言う。

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレット 第三の課題に挑むビクトールの写真

威風堂々とホグワーツ魔法魔術学校にやってきたビクトールは、登場シーンからしてワイルドで力強く、第三の課題でも胸に赤いプリントが入っており、ダームストラング専門学校の伝統を体現。「ブルガリアから来た彼は伝統を誇る装いが多く、外部から来た真のチャンピオンであることを強調している」そう。

フォーマルな魔法界の衣装を身にまとうことで、個性や成長を表現

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレット ダンスパーティの会場のハーマイオニーとハリー、ロンの写真

クリスマスのダンスパーティに現れたピンクのドレス姿のハーマイオニーに、誰よりも驚いたハリーとロン。しかもパートナーはビクトールだったことから、明らかに苛立っているロンとハーマイオニーの間には微妙な空気が流れる。暗い物語の中で、青春時代の貴重な1ページであもる。

「印象深いダンスパーティのシーンは、シリーズ全体で最も美しいシーンのひとつ」だとガンシーさんが断言するように、制服を脱いでフォーマルな魔法界の衣装を身にまとった彼らが美しいのはもちろんのこと、これまでとまったく異なる内面の成長や変化がうかがえる楽しみも。

「特にハーマイオニーとフラー、ビクトールの衣装は、変身、伝統、個性を象徴するものとして強いストーリーテリングの要素を持っています。

ハーマイオニーには驚きの要素が非常に重要でした。皆さんはダンスパーティにドレスアップして登場するハーマイオニーを期待して映画を観ていたと思うのですが、彼女にとってはまさにシンデレラに変身する瞬間です。今まで学校にいて、ずっと制服しか着ていなかったハーマイオニーが、初めて全然違うガウンを着る。そこには、子どもから大人の女性への変化の意味合いが含まれていると思います。

原作では青いドレスを着ていると書かれていますが、エマ・ワトソンの肌と髪の色に合うようなピンク色に決めました。理由は、ダンスパーティの会場全体がシルバーブルーやブルー系の冷たい感じの印象であることと、フラーがシルバーのドレスをまとっているため、ピンクの方が意外性やロマンスの要素(明らかにハーマイオニーはロンを意識しているので)を表現できると。ちなみにフラーのドレスのシルバーの色は、彼女の代名詞であるエレガンスの要素をよく伝えています。

ハーマイオニーやフラーが優雅に舞い降りるのに対し、ビクトールの登場は、まるで戦士が未知の世界へ足を踏み入れるような印象を与えます。そんな彼の衣装は、余計な装飾はなく、強いラインと豊かな色彩(赤)だけで存在感を発揮。彼のアイデンティティを崩さず、ブルガリアの伝統を誇るもので、セドリックやハリーの洗練されたタキシードとは対照的です」

カラフルで華やかな衣装が目が引く一方で、ホグワーツの教師たちやヴォルデモート卿の支配下にある者たちの黒い衣装にも厳かさや悪の魅力がありますよね。でも、同じ黒に見えるようでいて、そこにもやはりコスチュームデザイナーのこだわりが。

「デザイナーとしては、暗い色のときには多少緑を入れたり、青を入れたりということをしています。たとえばマクゴナガルやスネイプといったキャラクターが教壇に立ったとき、二人とも黒を着ているように一瞬思うと思うのですが、実際にはスネイプは非常に濃い青、マクゴナガルは非常に濃い緑の衣装になっています。

実際の黒というのは、『ハリー・ポッター』シリーズでは"本当の悪役"のために残してあるのですよ。ですから、純血の魔女であるベラトリックス・レストレンジや死喰い人(デスイーター)のアーミーらが黒を着ています」

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレット 授業中にスネイプ先生に叱られるハリーとロンの写真

授業中にスネイプ先生(アラン・リックマン)に叱られるハリーとロン。スネイプ先生は黒ずくめの衣装のイメージがあるが、「非常に濃い青」の衣装だと知ると、じっくりと衣装のディテールにも目を凝らして映画を観直したくなる。

ほかにも、とてもたくさんの貴重な映画制作の舞台裏について語ってくれたガンシーさんからは、コスチュームデザイナーとしての誇りとデザインへのこだわりがひしひしと感じられました。その一端が、少しでも伝わったでしょうか? 映画1本、衣装一つをとっても、これだけの緻密な作業の積み重ねがあるのだということに、改めて感嘆してしまいます。

最後に、日本を含む世界各地の多くのコスプレファンを見る機会も多いガンシーさんにコスプレする際のポイント、気をつけるべき点を聞いたところ「色でもデザインでも、とにかくきちんとディテールに目を向けてください」とのことでした。スタジオツアー東京の特別企画「炎のゴブレット」と映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』にどっぷり浸った後は、家族や友人同士でコスプレに挑戦してみるのもありかもしれませんね!

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』作品情報

映画 ハリー・ポッターと炎のゴブレットの日本の配信用ジャケットの写真

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』デジタル配信中!
ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD 1,572円(税込)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc.Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.© 2025 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』公式サイトはこちら

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