まずは齋藤孝さんの2冊。『そんな友だちなら、いなくたっていいじゃないか!』(PHP)は、小学生に向けた本ですが、読んでみると意外に面白い。まわりくどい表現やごまかしがないからでしょうか?
『友だちいないと不安だ症候群につける薬』(朝日新聞出版)はもう少し深く分析してあり読み応えアリ。タイトルからも分かるように、“友だちは多ければいいってもんじゃないよ”“程よく距離を置く、というのも大人の友情には必要”というのが新鮮。自分にとって親友と呼べる人は何人いるかな~と、ふと指折り数えてみたり……
河合隼雄さんの『大人の友情』(朝日新聞出版)も、とても深いです。“究極の友人とは”という問いに、ユング派のコメントを引用し“夜中の十二時に、自動車のトランクに死体をいれて持ってきて、どうしようかと言ったとき、黙って話しに乗ってくれる人だ”と。かくまってくれるのではなく話しに乗ってくれる、疑ったり怒ったりせず黙って、というのがポイントらしい。
ということで、友だち論もいろいろですよね。普段あえてじっくり考えないことに向き合ってみる、というのもたまにはよいかも、です。
(編集I)