冬にこそ気になる「かかとのガザガザ」。バイラ読者331人にアンケートを実施したところ、「旦那さんや彼氏よりも荒れている」と、かかとのガサガサで恥ずかしい思いをしたことがあるという声が多数上がりました。では具体的にどうすればいいのか、足のクリニック 表参道の桑原 靖院長に教えてもらいました。
Q.「かかと」や「足裏」に悩みはありますか?
かかとや足裏悩みに縁のない人はたったの6 %。トラブルがあって当たり前だから、隠したりクヨクヨしたりせず、正しい知識とケアで克服しなくちゃ
Q.かかとのガサガサで恥ずかしい思いをしたことは?
「かかとのガサガサでストッキングが破けてしまった」(39歳・講師)
「靴を脱いだら、靴下にカサカサの白い粉が…!」(36歳・事務)
「恥ずかしいかかとエピソード」を聞いたところ、出るわ出るわ。旦那さんや彼氏より自分のかかとのほうがガサガサ荒れているという告白もたくさん
Q.いちばん気になる足の悩みは何ですか?
足の悩みは断トツでかかとのカサつきがトップに。タイツやストッキングに響く冬場も、サンダルを履く夏場も……と、一年を通じてかかとケアは問題に
Q.足のケアで定期的にやっていることは何ですか?
ボディケアのついでにかかとを保湿する人は多いけれど、それ以外のケアを実践しているのは少数派。悩んでいるなら今のお手入れを見直す必要ありかも
足のクリニック 表参道 桑原 靖院長
大学病院にて創傷治療学、難治性創傷治療を専攻。形成外科や整形外科、皮膚科、血管外科など各分野の専門医と連携しつつ、悩める足のトラブルをレスキュー。
乾きやすい構造のかかと。こじらせて痛みが出る前に保湿とピーリングを
足専門のクリニックを開設し、ガサガサ悩みから疾患まで幅広く診ている桑原靖先生。かかとが乾燥しやすいメカニズムについて伺うと、
「足裏のかかと部分にはエクリン汗腺が少なく、汗をかきにくいのでどうしても乾燥します。しかもかかとには体重の約7割がかかりますから角質が硬くなりやすく、ガサガサやタコに悩まされている人は少なくありません」
仕組みからみて仕方ないけれど、それに適した正しいケアでトラブルの芽は早めに摘んでおきたいところ。「まずは、市販のクリームなどでの保湿が肝心。尿素が配合されたものだと、角質をやわらげる効果もあります。また、不要な角質を取り除くケアもいいですね。洗面器に片手一杯分の重曹とお湯を入れて20 分ほど足をつけると手軽なピーリングに。その後手のひらやタオルでこすりながら洗うと、ツルツルになりますよ」
削るケアも悪くはないけれど、セルフだとまれに削りすぎになってしまう人もいるので注意すべき、と桑原先生。また、削ったりピーリングをしたあとは、いつも以上に念入りに保湿をするのが大切だとか。きちんとケアすればセルフでも克服できるそうなので、クヨクヨ悩まずお手入れでツルピカかかとを目指して。
読者からの疑問にドクターがアンサー
Q1.加齢で生じるカサつき、仕方がないのでしょうか?
A.汗をかきにくくなるのでどうしてもカサつきがち
「年齢を重ねると汗腺の機能はどうしても衰えます。頭から遠いところから乾燥しやすくなる傾向があるので、加齢でカサつくのは自然。正しいケアを」
Q2.ボディクリームを塗るのは意味がないですか?
A.ボディものでもOK。カサつき具合で選んで
「保湿したいならボディクリームでも問題ありません。ただ、カサつきが気になるなら尿素やビタミンも配合された足専用のものだとベターですね」
Q3.水虫と乾燥の境目がわかりません
A.ジュクジュクしないので気になるなら専門医へ
「かかとに水虫ができた場合、症状がないので、保湿しても乾燥が長引くようなら可能性あり。抗菌効果の高い石けんで洗ったり、専門医の受診を検討して」
Q4.かかとが乾燥しやすい体質や男女差はありますか?
A.男女差はないけれど冷えには注意して
「かかとの乾燥に体質や男女差は関係ありません。ただ、冷えはガサガサを加速させるので、冷えやすい女性はかかとと足首を温めるのがおすすめ」
撮影/齊藤晴香 取材・原文/高見沢里子 構成/田畑紫陽子〈BAILA〉 ※BAILA2020年1月号掲載