なんとなく疲れた、だるい、むくんで重い、イライラする…などの不調サインを簡単、一掃! 働く女子のお疲れシーンに最適の1ポーズは、想像以上にじわじわくる心地よさ。今すぐトライ!
イラストレーター 崎田ミナさん
自律神経の乱れから3年間休業した自身の経験をもとに、少しのアクションで心身ともに前向きになれる「ずぼらヨガ」を考案。著書は合計で35万部以上の大ヒット。
深い呼吸が身につけばいろんなことがうまくいく!
「ヨガと聞くと難しいポーズやストイックな女性像を思い浮かべがちですが、私がすすめる“ずぼらヨガ”は、ポーズの完成度よりも心地よく呼吸ができているかどうかが重要。呼吸が整えば緊張した体と心がゆるみ、それだけで自律神経も整うんです。自律神経が整えばオンオフの切り替えがスムーズにできて、仕事もプライベートもより効率的で充実したものに。仕事の合間にも取り入れられる簡単なワンポーズヨガなら、三日坊主になる心配もありませんよ!」(崎田さん)。運動が苦手でも挑戦しやすい&続けやすい“ずぼらヨガ”で、滞らない体に!
いいことずくめのずぼらヨガ
自律神経が整う
体内のストレスをゆるめることで、脳の疲れもやわらいで自律神経が整いやすくなる
むくみすっきり
血液とともに体液もポンプアップされるから、むくみの原因となるリンパの滞りも解消
血流アップ
硬くなった筋肉がほぐれ、血流がアップ。コリの解消だけではなく、代謝アップも
1.仕事中にできる1ポーズヨガ
《イライラすっきり》
鎖骨の中心を両手で押さえのどを伸ばすように上を向きながらゆっくり深呼吸
【ザビエルのポーズ】20秒
首の筋肉が緊張すると、呼吸が浅くなりイライラの原因に。背すじを伸ばして、鎖骨の中心を少し下に押さえるのがポイント。気道が開いて深呼吸ができるように。理不尽な上司へのイライラや、プレゼン前の緊張もさっとリセット。
《ストレス&肩こりスッキリ》
ひじを壁につけたらゆっくりと体重を壁に預けながら深呼吸
【グラビアポーズ】20秒×2
緊張すると肩に力が入って前かがみの姿勢になりやすく、わき腹まわりの筋肉が縮こまりがち。わきと胸の筋肉を広げることで、呼吸がラクに。滞った血液も循環し、体内からリフレッシュ。席を立ったついでにぴったり。
《眠気スッキリ》
肩甲骨を引き寄せるように手を後ろで組みそっと前屈して深呼吸
【稲穂のポーズ】20秒
可能なところまで前屈したら、首の力を抜いて深呼吸。頭まで血流が促され、仕事中の眠気覚ましに。ももやふくらはぎの裏側も伸びて全身ポカポカ。めまいが起こりやすいので、ゆっくり起き上がって。ヒール靴は危ないので要注意。
《こわばり背中スッキリ》
便座に深く腰をかけ首から腰まで続く背骨をしならせるように揺れる
【トイレの吉祥さんのポーズ】10往復
長時間のPC作業で固まった背中の筋肉をほぐす動き。まずは背すじを伸ばしてゆっくり左右に揺れてみて。次に上半身の力を抜いて、左右に、円を描くように大きく多方向に揺らす。あぐらをかいた状態で行うのもおすすめ。
《腰痛・だるさスッキリ》
くるぶしを逆脚のひざ近くにのせ、背すじを伸ばしたまま上半身を前に倒す
【菩薩のポーズ】20秒×2
背すじを伸ばしながら倒すことでお尻まわりの筋肉がストレッチされ、ふとももからお尻の血流がアップ。腰痛や下半身のだるさを改善できるから、外回り後の脚のこっそりケアに。骨盤まわりも温まるので生理中の冷えも防げる。
《むくみスッキリ》
上半身を前へ倒し、深呼吸。右肩を思い切り前に入れて上半身を左にねじる
【イチローポーズ】20秒×2
椅子に浅く座り、両脚は全開、手をひざの手前に置いた状態からスタート。上半身を前に倒し、内ももが伸びているのを感じながら20秒深呼吸をし、ひねる動作を。座りっぱなしでむくんだ脚も軽くなり、肩と背中のコリも解消。
2.朝の気分爽快ポーズ
《血流アップで体目覚める》
横向きに寝た状態で上になる腕で大きく円を描くようにゆっくり後ろ回し
【時計のポーズ】10回転×2
深呼吸をしながら大きく腕を回すことで、背、肩、腕、胸、わき腹と広範囲の筋肉がほぐされ、首や背中のコリがラクに。血流が高まることで頭もクリアになり、全身が温まるからなかなか布団から出られない冬の朝にぴったり。
《酸素巡って頭スッキリ》
背すじを伸ばして片手を斜め上に上げ、扇を描くように横に倒していく
【扇のポーズ】5呼吸×2
わき腹を伸ばして、普段動かさない肋骨まわりの呼吸筋をストレッチ。肺が広がって深く呼吸できるようになるので、全身に酸素が行き渡り思考がすっきり。タスクが多い日の朝に取り入れれば、効率よくこなせるはず。
《頭しゃっきり気分前向き》
背すじを伸ばした状態で両腕を上げて胸を開き深呼吸しながら手のひらを開く
【アンテナのポーズ】30秒
なんとなく「会社に行きたくないな……」というときには、呼吸が深くなり、指の先の神経まで目覚めさせるアンテナのポーズ。笑顔が難しければ少し口角を上げるだけでもOK。セロトニンが分泌され、前向きな気分に。
《やる気スイッチオン!》
背すじを伸ばしたまま足を踏み込んで体をスライドさせる
【英雄のポーズ】20秒×2
腹筋を意識することで体感が目覚め、全身の筋肉がONの状態に。股関節が開くから血液や体液の流れもスムーズになり、寝不足でだるい体も軽く。脚は肩幅の2倍ほどに広げ、ポーズをとったら深呼吸しながら顔も横向きに。
3.夜のお疲れ一掃ポーズ
《脚のむくみ・だるさ解消》
タオルを土踏まずに引っかけかかとを押し上げて脚を気持ちよく伸ばす
【脚を操るポーズ】20秒×2
脚を伸ばすと脚の後面全体の筋肉がほぐされ、下半身にたまりがちな血液やリンパが流れやすくなるので、立ち仕事で疲れた脚もすっきり。つま先を伸ばしたり、ひざを少し曲げて股関節から脚全体を大きく回すことで循環アップ。
《生理痛・おなかの冷えに》
両ひざを胸に引き寄せて足の裏をそれぞれの手でつかみながら脚を上に伸ばす
【ハッピーベイビーポーズ】30秒
ゆっくり引き寄せ、足の裏はなるべく天井へ向ける。気持ちよくお尻とふともも裏の筋肉が伸びるところでキープ。お尻まわりの血流がUP、ポカポカするので、冷えを感じたり、生理痛が気になる人におすすめ。腰痛の改善にも。
《便秘解消・胃腸の調整》
両脚を直角に上げたら横に倒し、顔は脚と反対の方向に倒す
【ワニのポーズ】20秒×2
肩はなるべく両方とも床につけ、おなかに力を入れながら脚を持ち上げたり倒したりすること。脚と反対側に顔を向けることでストレッチが深まり、腸に適度な圧がかかるので、便秘や、会食続きで胃や肝臓がお疲れぎみな人に。
《ストレス解消・リラックス》
正座をした状態から手を遠くに伸ばし眉間を床につけて深呼吸
【子どものポーズ】30秒
腕を伸ばしきったら上半身の力は抜き、目を閉じてゆっくり深呼吸を。ふとももと腹部が密着することで自分の体温を感じ、ストレスを落ち着かせてくれる。眉間のツボは、カームダウンのほか、鼻詰まりや頭痛にも効果的。
イラスト/崎田ミナ 監修/田中千哉〈for.R整体院院長〉 取材・原文/野崎千衣子 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 ※BAILA2020年1月号掲載