やっちゃいました、同じ本を2冊買い。刑事マルティン・ベックシリーズ

ときどきやっちゃうんです、買っていたのにうっかりまた買っちゃう。持っているのにまた買っちゃう2度買い。今回はこの作品『刑事マルティン・ベック 煙に消えた男』。改訳シリーズ3作目の発売を心待ちにしすぎて、1冊通販サイトで頼んだことをすっかり失念し、会社近くの書店で見つけてすかさず購入! その次の日に頼んでいた本が届いてしまったんですよね。
刑事マルティン・ベック 煙に消えた男/角川文庫(¥1040)
でもいいんです、だってこの『煙に消えた男』、すごく面白いから! 
1冊は保存用、1冊は持ち運び用。そんな風に同じ本を2冊所有している作品、実はほかにも何冊もあります。以前『アメトーーク!』の読書芸人の回で、たしか光浦靖子さんも同じ本を何冊も持っているのが映っていて、同じだなあと思った記憶も。
この本は、スウェーデン警察本庁の刑事(この作品の時点では警部補)であるマルティン・ベックが主役、警察小説の古典ともよばれるシリーズです。著者はマイ・シューヴァルとペール・ヴァールー。日本ではシリーズ第4作目の『笑う警官』(同名の日本人作家による作品とは異なります)から刊行されたのですが、その理由はこの作品がアメリカでの権威ある賞・エドガー賞を受賞したから。ちなみに『笑う警官』もすごくおすすめですが、今回の『煙に消えた男』ももちろん! 書かれたのが1966年のため、携帯電話ももちろんないし、PCだってない。探すのも全部自分の足と電話。結果が出るまで時間もかかります。それでいながらまるでジェイソン・ボーンシリーズか何かのようなドキドキ感。

ミステリアスに消えた男を捜しに、休暇中のマルティンはひとり嫌々ながらブダペストに飛びます。まだ冷戦下のハンガリーで行方不明になった同国人のジャーナリストを探さなくてはいけないのです。その男が泊まった同じ部屋に案内され、同じベッドに横になり、同じ天井を眺め、同じ窓から同じ景色を見る。でもその男はその部屋にたった30分程度いたのみ。そのあと忽然と姿を消すのです。彼はどこに?そしてなぜ姿を消す必要が? 
と、長くなりましたが・・・。2冊あるから1冊はお風呂で湯船につかりながら再読するのもいいな、なんて。皆さんももし気になったら書店にてご購入をオススメします!

(ミステリー好きの副編Y)

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