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【 #片岡千之助 スペシャルインタビュー 】歌舞伎界のキュートな貴公子がBAILAに降臨!

才能も美貌も家柄も超一流!! 若手歌舞伎俳優の中でも、特に注目されている片岡千之助さん。芸の確かさに加え、ファッションセンスも抜群。そんな千之助さんに舞台にかける思いを聞いた。

子どもの頃から、祖父と『連獅子』をやるのが夢でした

【 #片岡千之助 スペシャルインタビュー 】歌舞伎界のキュートな貴公子片岡千之助降臨

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魅力や色気がしずくのようにしたたり落ちてくる ー そんな陰影のある役者になりたい

片岡千之助さんのアップ写真

77歳の祖父との『連獅子』。僕にとってはとても貴重で、かけがえのない時間です

ずっと夢見てきた祖父・片岡仁左衛門さんとの連獅子。それがかなったのが、2011年、11歳のとき。そしてこの11月、3回目となる『連獅子』で、祖父とともに千之助さんは舞台に立っている。

「初めて祖父と連獅子をやったとき、それまで優しかった祖父が、人が変わったように厳しくなったんですね。『えっ、この人、誰だろう?』って思うくらい怖くて、もうびっくりで。あとで聞いたところでは、大役をやるにあたって、役者としての覚悟を求めていたそうです。『連獅子』は、親獅子が仔獅子を谷底へ突き落として、はい上がってきた子だけを育てるという伝説をモチーフにした舞踊ですが、このとき、まさに谷底に落とされた感覚でした。でも僕は負けず嫌いなので、『負けてたまるか!』という思いで挑んだ結果、それがいいかたちで作品とリンクすることになりました」

それから10年たった今回の舞台では、「仔獅子の若々しさを出すために、一度全部をリセットして、初心に戻って臨みたい」と気持ちを新たにすると同時に、77歳という高齢で、『連獅子』に挑む祖父の強い覚悟にも思いを寄せる。

「毛を大きく振る『毛振り』など、ダイナミックで体力の消耗が激しい演目で、まさに命懸けです。それだけ舞台に対する祖父の強い愛情を感じるし、また祖父から孫への愛もすごく感じます。目が合うときのタイミングだったり、踊りの呼吸だったり、祖父とでなければ得られない感覚があって、僕にとっては本当に貴重な時間。そして祖父と『連獅子』をやるのは、これが最後かもしれません。始まる前から千秋楽がきてほしくないと思ったのは今回が初めてです」

かけがえのない時間を経て、千之助さんは今、大きく羽ばたこうとしている。

「祖父からは、またたくさんのダメ出しをもらうと思いますが、今回は自分で自分を谷底に突き落とすくらい、厳しい気持ちで頑張りたいと思っています。『連獅子』は、話もわかりやすくて、歌舞伎初心者にもおすすめの作品なので、ぜひ劇場へいらしてください」

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歌舞伎俳優とサッカー監督の二刀流!?いつも妄想で自分を奮い立たせています(笑)

歌舞伎俳優である一方、大学生としての顔も。仲よしの「いつメン」とおしゃべりしたり、フットサルをしたり、充実したプライベート時間を送っている。

「サッカーは観るのも大好きで、自分が代表監督になる妄想をよくします(笑)。歌舞伎座で昼の部が終わったら、上のヘリポートに行って、競技場までヘリで駆けつけて、パラシュートでフィールドに降り立って……。いつも妄想で自分を奮い立たせています(笑)」

そんな妄想族の彼が素敵だなと思う女性は、「山口百恵さん、中森明菜さん、ZARDの坂井泉水さん。あとBLACKPINKだったらジス。女優さんより、なぜか歌手の方が多くて、陰と陽でいえば、陰のほうに惹かれます」

自身も「自分の中の陰の要素を大切にしている」そう。

「出てきただけで、舞台をパッと明るくできる役者さんには憧れるけど、その後、見れば見るほど、その人の魅力や色気がしずくのようにしたたり落ちてくる──そんな陰影のある役者になりたい」

話はやはりお芝居のことへ。

「舞台に立つと、無駄な思考がそぎ落とされて、舞台のことだけにフォーカスできるんです。そしてその瞬間に、最も自然体の『千之助』になれるんですね。だから舞台をなめているということではないんですけれど、僕にとって、舞台は楽しいと同時にラク。『水を得た魚』という言葉がありますけれど、『僕が生きる場所はここなんだ』という気持ちになります。そしてお客さまが見てくださったり、拍手をくださったりすることの喜びが、僕にとっての光であり、灯です」

語る言葉からは、舞台を愛する気持ちがあふれてくる。「そういえば」と2カ月くらい前に見た夢の話をしてくれた。

「大好きな勘三郎のおじちゃまの夢をよく見るんですけれど、このときはおじちゃまが今の歌舞伎座の楽屋裏を浴衣姿で歩いていらして、僕が挨拶をすると、『ああ、まーちゃん(本名・正博)ね、舞台は楽しまなきゃダメだよ』って。本当にそうですよね。舞台は楽しんでこそ。11月の舞台も思い切り楽しみたいです」

寝ても覚めても舞台の上でも、プリンスはいつも「夢」を見ているのだった。

コート¥110000・パンツ¥126500・スヌード¥22000・ネックポーチ¥42900・靴(参考色)¥126500/三喜商事(JW アンダーソン) 中に着たニット¥34100/リーミルズエージェンシー(ジョン スメドレー)

舞台に立つと、「僕が生きる場所はここなんだ」と感じます

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片岡千之助

片岡千之助


2000年、東京都生まれ。屋号は松嶋屋。2003年 7月、大阪松竹座『男女道成寺』で初お目見得。2004年、歌舞伎座にて4歳で初舞台。2017年にはペニンシュラ・パリにて歌舞伎舞踊を披露するなど、多岐にわたって活躍。現在、青山学院大学在学中。

吉例顔見世大歌舞伎 第二部『連獅子』
出演/狂言師右近後に親獅子の精:片岡仁左衛門、狂言師左近後に仔獅子の精:片岡千之助
日程/2021年11月1日(月)~26日(金)〈休演〉8日(月)、18日(木)
劇場/東京都 歌舞伎座
前半は、親獅子の情愛や仔獅子のけなげさが描かれ、ユーモラスな間狂言を挟んで、後半は白毛の親獅子の精と赤毛の仔獅子の精が登場。勇壮かつ華麗な毛振りは圧巻。

撮影/ISAC〈SIGNO〉 ヘア&メイク/Yusuke Saek〈i beauty direction〉 スタイリスト/小松嘉章 取材・原文/佐藤裕美 ※BAILA2021年12月号掲載

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