毎日忙しいはずなのに、なぜか何も終わらない…⁉ 仕事もプライベートもやることが山積みでいっぱいいっぱいになりがちな30代のための「時間の管理術」を整理のプロがアドバイス。

思考の整理家®
鈴木進介さん
株式会社コンパス代表取締役。経営コンサルタント・人材育成トレーナー。著書『本当に大切なことに集中するための頭の余白“よはく”のつくり方』1540円(日本実業出版社)には、いっぱいいっぱいから抜け出すヒントがたくさん。
\話題の書/

頭の中の「よはく」でスケジュールに「余裕」を持とう
ずっと何かに追われている。そんな不安がつきまとうのは、私たちバイラ世代によくある現象? 思考の整理家・鈴木先生にお話を伺うと、こんなお答えが。
「性別問わず、30代にはよくある現象なんですよね。まず、任される仕事が増え、責任もUP。自己実現として達成したい目標だって新たに出てきます。そんななか、自分の仕事と部下のマネジメントの間で苦しむことも……。その上、家庭や友人関係など、プライベートでも様々な変化が起きます。とにかくやることがいっぱいで、バランスをとるのが非常に難しくなる。なので、常に何かに追われている気分になってしまうのです」
また、自分が直面しているものだけでなく、ネットの情報からも追い詰められてしまうそう。
「さらに、世の中にあふれる『ノイズ』に毒されてしまうのも理由のひとつです。SNSなどで楽しい話も苦しい話も共有する今は、ポジティブな感情を持ちづらくなっています。不安をあおるネットニュースを見て慌て、仕事で活躍する友達の投稿を見て焦り……というような経験はありませんか? 情報収集は大切ですが、本来意識を向けたいものと関係ないものは『ノイズ』です。先が見えない時代、不安要素がたくさん見つかる時代だからこそ、『ノイズ』に頭の中を支配されないように気をつけたほうがいいですね」
では、「追われている」という気持ちを払拭するためには、何をすればいいのでしょうか?
「大切なのは『よはく』です。頭の中に『よはく』があれば、スケジュールにも余裕を持てるんです。追われている気分になるのは、基本的にいっぱいいっぱいになっているとき。『やる気はあるのに進んでいる気がしない』『充実しているはずなのに、なぜか不安になる』というような気分になることも多いですね。そうならないよう、『よはく』をつくるための考え方を教えます。もっと具体的に言うと『自分らしい時間配分の指針』をつくるためのものです。これから一緒に『よはく』をつくる方法を学んでいきましょう」

当てはまるなら、一度立ち止まるべきかも【気づいたら追われ続けているチェックリスト】
☑ 仕事の先が見えない
☑ がむしゃらに頑張るタイプだ
☑ スマホやSNSをよく見る/たくさんの人をフォローしている
☑ 様々なことを同時並行であれもこれもやってしまう
☑ 自分が前進しているのかどうかわからない
☑ 「もっとやりたい」「やらなければ」と思いがち
☑ 忙しいことがいいことだと思っている(暇だとソワソワする)
☑ やりたいことに手をつけるけど全部中途半端
☑ すべてに同じだけの力を割こうとする
☑ モチベーションだけを重視する
『よはく』をつくるための考え方は後日紹介。お楽しみに。
イラスト/佐藤ワカナ 取材・原文/東 美希 ※BAILA2022年8月号掲載