子どもたちの気持ちに寄り添う真摯な回答が胸を打つ、話題の連載がBAILAに出張! 仕事、結婚、恋愛etc.大人のリアルなお悩みに、小島よしおならぬ“よしお先生”がくれた答えとは? その言葉には、ポジティブに生きるヒントが満載! 読めばもやもやした心が晴れやかに!
1.【マインド編】やりたいことを見つけたいぶっちゃけ、もっと輝きたい
周りのみんなは、やりたいことを仕事にして夢も目標も明確なのに…。「何者でもない私」というモヤモヤから脱出するヒントをお届け。
先が見えないことへの漠然とした不安で常に焦りが…(リサさん35歳・不動産営業事務)
新卒から同じ職場で働いています。仕事で頼られることも増えて、周りの期待にこたえたい気持ちと、子どもと過ごせる限られた時間を大切にしたい気持ちがいつもぶつかります。仕事と子育ての両立であっという間に過ぎていく毎日に、何かしなくていいのか?と、自問自答することもしばしば。漠然とした見えないものにいつも焦らされてることが悩みです。
妻でも母でもなく、私が輝けることを見つけたい(ナツミさん34歳・ギフト関連会社)
パートナーとの関係も良好で、仕事を続けながら子育てをしています。幸せな日々ですが、ふと、このままでいいのかと考えることが増えました。自分の好きなことや得意なことを生かした仕事をしたり、趣味の資格を取るなど、妻、母としてではなく自分自身が輝けることがしたいです。
ロールモデルが見つからず人生のビジョンが描けない(エリさん32歳・リサーチコンサルタント)
32歳独身の会社員(彼氏は一応います)です。仕事は頑張ってきたものの、この先結婚をして仕事とプライベートのバランスをどうとっていきたいのか。出産後は今の会社に復職するのがいいのか。この先、自分がどう進んでいくことがいいのかがわからないです。役職についているわけではない平社員なので、これまでの会社員人生の選択をミスしたのかと思うこともあったり。同年代が気になりインスタをチェックしても、キラキラした投稿ばかりで参考になりません……。このまま粛々と仕事だけしていく人生かと思うとブレーキがかかってしまいます。
【よしお先生のこたえ】自分の身近にある輝く原石を見つけて磨こう!
ナツミさんの「輝けること」を探したいという気持ち、わかるなぁ。僕も、子ども向けのライブを始める前、自分の方向性に悩んだ時期があって。テレビの世界に憧れて芸人になった僕にとって、テレビの仕事=輝ける場所だったんだけど、「今、置かれた環境で自分を輝かせよう」と思い立って、全国のイベントなどに立つ営業の仕事を分析し直したんです。営業を見に来てくれるお客さんは親子連れが多いから、徹底して子どもに合わせたネタとキャラ作りをして。子どもが笑顔になって、親御さんが安心して楽しめる構成にシフトしたことで、違う道が開けました。テレビへの想いは変わらないけど、そこじゃなくても自分が輝ける場所があると気づくことができたんだ。
目標は、とても大切だと思う。だけど、人は何かを探さなきゃと思うと、上ばかり見てしまいがち。誰かが輝いている状態をうらやましいと感じるし、そうならないとダメな気がしてくるんだよね。だけど、遠い上のほうを探すんじゃなくて、手の中にあるものを磨くことがきっと大切。たとえば、ベストセラーになる絵本が、実は作者が自分の子どものために描いたストーリーだったりするみたいに、身近な人を笑顔にしたいという気持ちから始まることもあると思います。古くてさびてるから、自分には魅力的に映らないけど、丁寧に磨くと輝きだす。そんなイメージを持てるといいよね。そして、輝いて見える人やモノも、突然、発光体になったわけじゃないって理解することも必要かもしれないです。過程は人からは見えないものだから。
リサさんが感じる「焦り」は僕の中にもいまだにあります。ただ、何かしなきゃという焦りと、しなくていいじゃん!が僕の場合同居していて。焦りからくるエネルギーを利用して頑張ったり、逆にそれを引っ込めて自分をゆるめたり、コントロールするような感覚を持てると、心が疲れなくてすむんじゃないかな。磨くものが見つからないという人には「ハマっているものは何?興味のあるジャンルはある?何をしているときが楽しい?」と質問をしたいです。そこからはその人が磨く布を手に取るかどうか。でも、磨くものが何もない人なんて絶対にいないよ。
エリさんのロールモデルの存在が見つからない理由も、もしかすると、今、目に入ってくる輝いている人が、自分とはタイプが違う人なのかもしれないですね。目線を変えたら、見えてくる輝きもあるんじゃないかな。僕は今「小島よしおのおっぱっぴー小学校」と「小島よしおのピーヤの休日【ピーヤTV】」の二つのYouTubeチャンネルをやっていて。ピーヤの休日のほうはまだまだ再生回数は多くないんだけど、自分が面白いと思うことができて、数は少なくても確実に刺さっている人がいることが、とても力になっているんだ。それも輝き方のひとつだと感じているんだけど、みんなはどう思いますか?
2.【今後のキャリア&ライフプラン編】挑戦と安定、どっちが大事!?
3年後、5年後、10年後の自分は、何を達成してどうなっていたいのか。何かを選んだら、何かをあきらめるべき?選択する難しさに悩む人多数。
家庭も大事だけど、仕事で成長したい(トモさん28歳・メーカー広報)
30代目前の今、仕事が順調で、もっと今の職場で頑張りたい欲が増しています。その反面、結婚も控えており、仕事が多忙で転勤もある旦那さんからは、いざとなったらついてきてほしいと言われています。仕事を続けていては転勤先についていけないし、別居婚では子どもができるタイミングを逃してしまうかもという気持ちもあります。仕事がすごく楽しくてやりがいがあるし、もっと成長したいと考える私は間違っているのでしょうか。
やりがい、お金、軸足はどっちに置くべき!?(ジュンコさん31歳・イベント関係)
契約満期を迎えるため、正社員になるべきか、やりたいことに挑戦するために辞めるべきかを悩み中です。やりたいことに挑戦したいけど、コロナ禍でもお給料をもらえる現職はありがたく、この仕事を手放していいのかという不安もあります。また、妊活も考えます。上司には、正社員なら育休産休が取れると言われますが、子どもがいたらやりたいことはできないと思ったり。不安なことだけを考える毎日でそんな私に、活を入れてほしいです……!!
【よしお先生のこたえ】ダブルラッキー理論で、やりたいことから始めるべし!
トモさん、やりがいを感じて仕事が楽しいと思えるのは素敵なことですね! 人として成長したいとか進化したいと思うことは本能だから、否定する必要なんてありません。ジュンコさんのように、選択肢があるからこそ、先々を考えて不安や迷いが生まれるのも自然なこと。
お二人の悩みに対して、こっちが正解と言い切ることは難しいけれど、僕の考え方のひとつにある、“ダブルラッキー理論”が参考になればいいなと思いました。
たとえば、明日仕事があるのはとてもありがたいこと。でも、急遽スケジュールが変更になって、休みになった。そんなときに、「あ〜残念だな」ではなくて、「◯◯ができる時間ができてラッキー!」と思うようにする。こんなふうに、どっちに転んでも幸せにつなげる考え方をダブルラッキー理論と呼んでいます。ちなみに僕の場合は、仕事が飛んだら、資格を取得するために練習しているヨガの時間ができてラッキーだなって思っているよ。
明日の仕事と人生の選択はレベルが違うかもしれないけれど、難しく考えすぎないで、今やりたいことや、今できそうなことをまずやってみる。その先で思うようにいかないことがあっても、「Aがダメだった分、Bができる」と考えることができたら、きっとかたちは違っても幸せや喜びがあるはず。
ダブルラッキーな引き出しを持つためには、いろんな考え方や生き方があることを知ることも大事。そうすることで、“この道だけが正解”じゃなくて“、どっちの道も違う楽しさがある”と、発想を転換できるようになると僕は思います。
3.【職場編】リーダーになる不安はどう拭うべき? 管理職には何が必要!?
管理職は、どう振る舞うのが正解!? 向上心がないわけではないけれど、新たな一歩を踏み出す勇気が持てない人へよしお先生のアドバイス。
チームのトップに立つためにビジネスキャラ変は必要?(アイさん35歳・経理)
プロジェクトチームのトップに立たないといけない状況なのですが、キャリアも浅く自信がないです。私が部下だったら自信のないトップについていきたいとは思えないので、変わりたい願望はありますが、変われない今に悩んでいます。自分にもっと自信を持ちたいので、どうしたら自信がつくかを知りたいです。トップに立つためには「ビジネスキャラ変」も必要じゃないかと50代の上司に言われましたが、受け止められず……。リーダーにビジネスキャラ変は必要なのでしょうか?
古い習慣の残る職場で管理職になるのが不安(ノリコさん35歳・経理)
私の職場には女性管理職がいません。男性ばかりの職場で女性はお茶くみ雑用という風潮が根強く残っています。来年には先輩が会社初の女性管理職になり、私がその後に続くことになるのですが、自分がふさわしいのかわからずとても不安です。その立場になってもお茶くみ雑用はしなければならず、加えて男性管理職と同じような仕事をしなければいけないため、子育てをしながらそれだけの仕事量をこなせるのかと思うと……。
【よしお先生のこたえ】あくまでひとつの役割。初めからパーフェクトを目指さなくて大丈夫
最近、バラエティの現場にも女性のプロデューサーやスタッフが増えました。女性のほうが根性があって辞めずに残るから、なんていわれたりもしていますが、僕自身は様々な面でポジティブな変化を感じているよ。
ノリコさんの不安は前例がないわけだから当然だと思う。お茶くみを女性が担当するような職場なわけだし。イマドキそんな会社が!?と驚いてしまいました。女性じゃなきゃダメな根拠がないし、できることならそこから改善したいくらいだよね。
管理職になる=指示を出して動いてもらう側になるということ。二人が、自分にちゃんとできるのかと身がまえてしまう気持ち、すごくわかります。でも、リーダーになった途端に、その人の中身が変わるわけじゃない。初めからパーフェクトにやろうと思いすぎると、余計なところに力が入ってしまうから。役職がついていると、偉いとかすごいって思いがちだけど、管理職も組織の中で任されたひとつの役割だと自覚することから始めるのはどうでしょうか。
「私なんかが」ってへりくだりすぎるのもよくないから、全力でやる姿勢をまずは見せる。もしわからないことがあったら、チームだったり、ほかの先輩などに相談もする。それでも転んでしまったら、また立ち上がればいいと思うんです。人の上に立つのは大変な仕事だけど、誰にでも訪れるチャンスではないから、最初は望んでいなかったとしても“トライしてみよう!”という精神も必要な気がします。
アイさんの上司がいう「ビジネスキャラ変」は、変わってほしい気持ちが発露したたとえだと思うので、こだわらなくてもいいと思います。明日から別人にはなれないし、完璧に見える上司も最初からそうだったわけではないしね。具体的に目指したい理想像があるなら別だけど、自分らしくないキャラを作る必要はないんじゃないかな。
4.【職場の人間関係編】相手を変えるのは難しい。自分の向き合い方をどう変える?
相手に求めず、接し方を変えようと考える優しい大人たちに、響く先生の経験談。
世代間ギャップに、対応の仕方が見つからない(キョウコさん33歳・飲食店勤務)
職場で働く大学生のアルバイトの子たちの言葉遣いや上から目線の話し方など、年長者を敬う姿勢がないことが気になります。それとなく、やんわりと指摘してみるのですが「何がいけないの?」という態度でこちらの気持ちが伝わりません。いつかお客さまにも失礼な態度をとってしまわないか心配なくらいです。どう伝えれば響くのでしょうか。
【よしお先生のこたえ】相手の意見を聞いて伝え方を工夫してみる
キョウコさんは優しさからやんわりと伝えているんですよね。これは、一度でも同じ目線で周りを見た経験があれば伝わるんだけど、若い頃は、察して動くことが難しいかもしれない。そうなると、ビシッと厳しく言うしかない思うんだけど、怒られ慣れている世代と、そうじゃない世代の違いもあるだろうから、簡単なことじゃないよね。
実は、僕は昔、後輩に対して「こうだから、あとは自分で考えろ!」みたいな態度をとっていた“鬼軍曹期”があったんです。よかれと思ってやっていたけど、その頃に可愛がっていた子たちはみんな僕から離れちゃったんだよね。その経験もあって、今は、普段から後輩と一緒にいる時間を増やしているんです。自分の意見を押しつけるのではなくて、まずは後輩の話をじっくり聞くことを大事にしようと思って。その上で、気をつけているのは伝え方かな。決めつける言い方はしないで「こうしたほうがいいんじゃないかなって俺は思うけど、どう?」と、語尾を相手に投げかけるように意識しています。その態度はよくないよと指摘するよりも、自分で考える余白を与えるイメージでね。伝え方ひとつで印象が変わることもあるから、試してみてください。
先輩の機嫌に振り回される日々。改善策を教えてほしい(メグさん33歳・医療事務)
現在、医療事務の仕事をしています。先輩がとにかく気分屋で毎日機嫌をうかがうのが大変です。気分によって崖から突き落とすような態度をとられたり、そうかと思えば優しく仕事を教えてくれたり……。機嫌が悪いときが本当にひどすぎて、仕事を辞めたくなるときが多々あります。先輩を変えることは無理だとわかっているのですが、どうしたらいいのか悩み続けています。
【よしお先生のこたえ】機嫌をうかがう前に、先回りして自分発信に軸足を置く
メグさんは相当しんどい環境ですよね。僕ならその職場から離れてしまうかも!相手を変えることは難しいと、自分ができる対処法を考える姿勢は本当に素晴らしいと思います。
先輩の機嫌をうかがう=メグさんが完全に受け身の状態に陥っているんですよね。常に先輩の気分が先にあって、メグさんの感情が振り回されてしまう。だから思い切って、先回りして仕事の報告をしてみるのはどうでしょうか。「先輩、これどうしましょうか?」「●●の件は先にやっておきました」と、自分発信に軸足を置く。言わなくてもやる子なんだと印象づけることにもなるし、やってみる価値はあると思うんだ。さらに、仕事以外の趣味の話題なんかもできたら、よりいいかもしれない。
僕自身、単独ライブの前はかなりナーバスになるんです。前のマネージャーにはきつくあたってしまったこともあってすごく反省しているんだ。今のマネージャーは「このネタはどうしますか?」「これはいつまでに用意しますか?」と先回りして動いてくれるタイプ。怒ることが減ったのは彼のおかげでもあって。メグさんがそこまでする必要はないんだけど、先輩の態度が変わる可能性はあると思う!
5.【結婚編】結婚したい!? 一人が楽!? 幸せって比べられるもの?
結婚して支え合えるパートナーと過ごしたい人も、積極的に結婚したいと言い切れない人も、後悔しない未来を選びたい!
明日にでも結婚したいのに誤解されてチャンスもないなんて!(みさこさん37歳・医師)
結婚ができないことが悩みです。一人で生きてはいけないので、絶対に結婚したいのですが、結婚相談所もマッチングアプリも出会いを探せるのは30代前半までと痛感し、今までの自分の生き方を悔いています。仕事が大好きですが、仕事だけの人生を望んでいません。なのに、この年まで独身だと、あたかも仕事を選択したかのように思われて、ますます結婚願望のない人だと誤解されます。周りの人に紹介してほしいと頼んでも、冗談だと思われるのが、とてもつらいです。
一人が楽と知りつつ結婚願望があるという矛盾に悩む(まりさん28歳・マーケティング)
30歳に近づき、キャリアも培われて経済的にも安定した生活を送れるようになりました。一方で周りが結婚ラッシュを迎え、親からプレッシャーのようなものを感じることがあります。子どもは大好きなのですが、友人ですら家に泊めるとどっと疲れてしまうくらい、他人と過ごすのが苦手なんです。このまま一人で過ごしたい自分と、家庭を持つことに憧れる自分がいて、将来が見えず、漠然とした不安があります。
【よしお先生のこたえ】結婚したい人は言霊を大切に。“しない幸せ”も尊重したい
みさこさんは、それはつらいよね。結婚願望があるのに冗談だと思われてしまうなんて。ここでひとついえるのは言霊です!「結婚したいのに、できないのよ〜」とは言わず、「結婚したいの!」で止めるんです。あきらめるフレーズやネガティブな言葉は、今日からやめにしましょう。大丈夫、“絶対に結婚できる”と思っていたらできるから! 僕も36歳で結婚したんだけど、めちゃくちゃ婚活してました。飲み会や合コンにも参加しまくったけど、絶対にいい人と結婚できるって信じてました! もうひとつ、僕が実践していたのは、よく目にする場所に目標を書いて貼ること。僕の場合はトイレの壁で、「いい人に出会う」「子どものカリスマになる」「大きな家を建てる」とか。半年に一回くらいは貼り替えて内容もアップデートしていましたね。僕の経験上、口にする言葉、目にする言葉を前向きなものに変えると、いい影響があるはずです。
一方で、まりさんのように、一人が楽かもしれないと思っている方も、実は多いんじゃないかな。一人が合っている人はそのままでいいと思うんですよね。僕たちよりも上の世代は、結婚して子どもができて、マイホームがある=幸せのかたちだった時代があって。でも、今はそれだけが人生における幸せじゃない。色々な選択肢があるし、暮らす場所も一緒に年をとる相手も、ハッピーになる方法は一つではないよね。子どもがいたほうが幸せな人もいるし、そうじゃない人もいる。親や友達など周りのことも気になるだろうけど、まりさんの本心を何より大切にしてほしいなと思います。
言ってしまえば、お金の心配がクリアになったら、人はいろんな生き方が選べるんだよね。これについては、次のお悩みでも一緒に考えてみましょう。
6.【将来への不安編】今が悪いわけじゃないのに将来を考えると不安になる
一人で生きていきたいと決めていても、そうじゃなくても。貯金や保険以外の、“安心”に近づくための考え方とは?
30歳の節目に何を考えるべきかを知りたい(あつこさん30歳・事務職)
30歳になりましたが、このままでいいのだろうかと、ふと考えることがありますが答えが見つかりません。30歳は女性のひと区切りのような気がしますが、特に自分の変化を感じることもなく、平凡に過ごしています。心も体も健康で過ごせる日々に感謝していますが、私自身も親も年を重ねていくわけで、漠然と将来が不安になるときがあります。
結婚願望はないものの老後の心配が大きくなってきました(みわさん33歳・会社員)
結婚願望がなく、一人でいるのが気楽で寂しさも感じません。子どもも自分に似た点が引き継がれると思うと欲しいと思いません。ただ、老後を考えると本当にこれでいいのかと不安になります。結婚したから老後が安泰というわけではないのですが、以前より多様性が浸透しつつも、やはり結婚して家庭を持つ割合が多いなかで、少数派になると様々なサポートの充実はされないのではないかと考えてしまいます。
【よしお先生のこたえ】不安を払拭するには「知ること」。自分に合う生き方を探そう
「結婚」に関するお悩みでも少し触れましたが、将来の不安って、突き詰めると金銭的な問題が大きかったりするよね。でも、このお金についても、考え方次第の面もあるんじゃないかなというのが、僕の思うところ。
この前ニュースで、“日本でいちばん幸せな自治体”が紹介されていたんです。埼玉の人口は少ない地域だったんだけど、幸せ度ランキングのトップ。なぜかというと、一軒家の家賃が3万5000円だったり、街が指定する施設で働くと家賃がタダになったり、町内のタクシーは100円で乗れたりして、住民の皆さんにとって、不安が少なくなる環境づくりができているからだったんですよね。
僕の母ちゃんが暮らす久米島も同じで、人口は少ないけど、食べる野菜は分け合うことがよくあるし、何か困ったことがあれば協力して暮らしている。実はそういった地域は、自分たちが知らないだけで、日本にもたくさんあるはず。今見ている世界とは違う、楽しく生きる方法があると知るだけで、少し心配が減るんじゃないかと思うんだけど、どうでしょうか?
あつこさんとみわさんに読んでみてほしいのは『パパラギ』という本です。100年以上前に、サモアの酋長ツイアビが、ヨーロッパを訪問して帰国した後、島民たちに西洋文明について語って聞かせた演説がまとめられたものなんだけど、パパラギっていうのは南太平洋の島サモアの言葉でヨーロッパ人のことを指すんだ。本の中では、「パパラギは働いてるとき、みんな暗い顔して働いてる」「すぐにこれは私のものだと主張する」「パパラギは、いつも何かを考えなきゃいけないという病気に侵されている」といわれていて。文明人に対して感じたことを皮肉っぽく伝えているんだけど、どれも僕にとっては目からウロコだったんだよね。自分が生きていく上で本当に必要なものと、他人が必要でも自分には必要ないものを考えるきっかけになるんじゃないかと思います。
7.【恋愛編】好きな人がいてもいなくても悩みが尽きない…
恋愛のカタチは十人十色で正解はないだけに、気になるよしお先生のアドバイス。
好きな人がいないと人は幸せになれないの?(ゆうこさん28歳・webディレクター)
ここ数年、好きな人ができていません。友人とのルームシェアがうまくいっていて人恋しさはないのですが、これでいいのか!? と、ふと悩むことがあります。このまま人を好きになれなくても、人生を幸せに過ごしていけるのでしょうか?
気持ちを伝えられず音信不通になった彼にアプローチしたい(さえさん32歳・小売業)
好きな人に想いも伝えられないまま、職場が離れてしまい、コロナ禍で会うこともできずにそのまま音信不通になってしまいました。もう一年近く連絡をとっていないのですが、私の気持ちは当時のまま変わっていません。ただ、今さら気持ちを伝えるなんて相手に迷惑じゃないかと考えると、連絡ができません。
【よしお先生のこたえ】人と比べる必要なし! 想いがあるなら行動あるのみ
ゆうこさんは恋愛をしなくても楽しむ方法を知っているんだよね。それってすごく素敵なこと。悩む必要は一切ないと思います。いつか恋に落ちてもいいし、そういう日が来なくても問題なし。誰かに迷惑をかけることじゃないんだから。
さえさんの想いは伝えたほうが絶対いいですよ〜。連絡をとってなくても、知った間柄なんだから迷惑なことはないと思います。たとえ、両思いにならなくても、次に進めるきっかけになるかもしれないしね。僕は高校生の頃、同じ人に5回告白して、結果、ダメだった経験があります。毎回の告白に向き合ってくれた子に感謝ですが、心に秘めていると行き詰まってしまうこともありますから。アクションを起こすことで、自分の中にエネルギーが生まれるから、ぜひポジティブに前進してほしいです。
8.【人づきあい編】大人の人間関係は、気負いすぎないほどよい距離感が大事
日常生活のちょっとしたお悩みにも、よしお先生ならではの前向きパワーが!
大人だからとあきらめずに友人をつくる方法が知りたい(みかさん37歳・事務職)
コロナ禍で友人にほとんど会っておらず、疎遠になってしまった人も多くて、本当の友達はいなかったのかなと悲しくなりました。大人だからとあきらめずに、もっとたくさんの人と仲よくなるにはどうしたらいいでしょうか?
【よしお先生のこたえ】相手のタイミングもあるので一喜一憂しないで大丈夫!
みかさんのケースは、このご時世、あるあるな話かもしれないですね。僕は、全然気にしなくていいって言いたい。コロナじゃなくてもよく遊んでた友人と遊ばなくなるタイミングってある。でも、不思議なもので、また近くなるときがくる場合もあるんだよね。偶然街でばったり会ったり、久しぶりに連絡をしたらすぐに会うことになったり。ご縁は操作できないので、流れに身を任せてもいいと思う。新しい友人をつくりたいなら、まずは相手に興味を持って、質問をすることだと思います。あと、迷惑だと思わずに、ライトに2、3回誘ってみるのはどうですか? もし断られても、深読みはせず、今は仲よくなるタイミングじゃなかったんだと、シンプルに考えるといいと思います。
友達がらみの仕事のお願いって面倒!(たえさん38歳・イラストレーター)
イラストの仕事をしています。それを知った友達伝いの知り合いの人から「これ、すぐにできたりする?」と、雑な仕事の頼まれ方をしてしまいました。モチベーションも上がらないし、失礼だけど、むげに断るのも悪いかなと思ってしまい悩んでいます。
【よしお先生のこたえ】相手の流れに乗ることで「見える景色」もあると思います
僕は、とりあえず一発目は乗ってみようとするタイプなんです。僕の好きな偉人の話になるんだけど、渋沢栄一の本で「会いたいと言われたら、誰でも会った」という実話が紹介されていて、単純にかっこいいなと思ったんだよね。その後、僕の母ちゃんを通じて、埼玉のとあるおじさまが「ネタを考えたから会いたい」と言ってきてくれたんです。今までだったらお断りしていたんだけど、渋沢を見習って会ってみることに。おじさまは昭和歌謡を小島さんバージョンでやってみたというネタを作ってきてくれました。まだネタとして使ってはいないけど、おじさまとふれあったことで自分の知らなかった昭和歌謡や昔に流行ったフレーズを知ることができたんだよね。たえさんも、これが最初のお願いなら一度頼まれてみると、予期せぬプラスがあるかも! もちろん心に無理のない程度で、ですけどね。
よしお先生のまとめお悩み相談で大切なこと
寄り添うことを意識して、相手のペースを尊重することが基本
子どもたちに向き合うアエラドットの連載で、たくさん勉強をさせてもらっています。そこで学んだことは、相談する人に寄り添うこと。たとえば、僕の思っていることをそのまま言ってしまうと独りよがりに陥りがちで、一気にのみ込めない人もいるんですよね。それに、相談はアドバイスでもあるじゃないですか。アドバイスって食べ物で言うと美味しくない場合もあるんですよね。なので、10を伝えたいけど、まずは2を伝えて消化を待つイメージで。適度なサイズに分けることで、同じ内容でも伝わり方が違うと思うから。あとは、相手の立場に立つことですね。「僕だったらできるけどな〜」じゃなくて「確かにそうだよな!」という気持ちを持つことを、どのお悩みに対しても心がけています。
自分が悩んだときは、同じ悩みを解説している本を探して読みますね。睡眠で困っていたときは、眠れないとか、快眠について書かれている本に載っていたことを、実際にどんどん試しました。あずきの枕を使う、寝る前に白湯を飲む、寝る前にスマホを見ないで頭を空っぽにするなど、全部やってみるんです。どんな難題にも必ず出口がありますから。悩みとポジティブに向き合うことが、解決への近道だと思っています。
子ども向けの悩み相談AERA dot.の連載が話題に!
「どうして宿題をやらないといけないの?」「クラスの男子からちょっかいを出されるのがイヤです」など、子どもたちの疑問や悩みに答えるAERA dot.の人気連載「ボクといっしょに考えよう」。大人の心にも響くと注目を集めている。
小島よしお
1980年生まれ、沖縄県出身。早稲田大学卒の経歴を生かして、クイズ番組、バラエティに多く出演。ほか、子ども向けライブやYouTube「小島よしおのおっぱっぴー小学校」「ピーヤの休日【ピーヤTV】」も発信!
撮影/五十嵐勇生〈TRON〉 ヘア&メイク/奥川哲也〈dynamicdynamic〉 スタイリスト/松本ユウスケ(anahoc) 取材・原文/木村真悠子 (お悩みはLINE会員に3月29日〜31日までオープン形式で募集。相談者の名前は仮名、質問文は一部省略しております) ※BAILA2022年7月号掲載