子どもたちの気持ちに寄り添う真摯な回答が胸を打つ、話題の連載がBAILAに出張! 仕事、結婚、恋愛etc.大人のリアルなお悩みに、小島よしおならぬ“よしお先生”が回答。今回は「マインド編」として、心のモヤモヤから脱出するヒントを教えてもらった。
【マインド編】やりたいことを見つけたいぶっちゃけ、もっと輝きたい
周りのみんなは、やりたいことを仕事にして夢も目標も明確なのに…。「何者でもない私」というモヤモヤから脱出するヒントをお届け。
先が見えないことへの漠然とした不安で常に焦りが…(リサさん35歳・不動産営業事務)
新卒から同じ職場で働いています。仕事で頼られることも増えて、周りの期待にこたえたい気持ちと、子どもと過ごせる限られた時間を大切にしたい気持ちがいつもぶつかります。仕事と子育ての両立であっという間に過ぎていく毎日に、何かしなくていいのか?と、自問自答することもしばしば。漠然とした見えないものにいつも焦らされてることが悩みです。
妻でも母でもなく、私が輝けることを見つけたい(ナツミさん34歳・ギフト関連会社)
パートナーとの関係も良好で、仕事を続けながら子育てをしています。幸せな日々ですが、ふと、このままでいいのかと考えることが増えました。自分の好きなことや得意なことを生かした仕事をしたり、趣味の資格を取るなど、妻、母としてではなく自分自身が輝けることがしたいです。
ロールモデルが見つからず人生のビジョンが描けない(エリさん32歳・リサーチコンサルタント)
32歳独身の会社員(彼氏は一応います)です。仕事は頑張ってきたものの、この先結婚をして仕事とプライベートのバランスをどうとっていきたいのか。出産後は今の会社に復職するのがいいのか。この先、自分がどう進んでいくことがいいのかがわからないです。役職についているわけではない平社員なので、これまでの会社員人生の選択をミスしたのかと思うこともあったり。同年代が気になりインスタをチェックしても、キラキラした投稿ばかりで参考になりません……。このまま粛々と仕事だけしていく人生かと思うとブレーキがかかってしまいます。
【よしお先生のこたえ】自分の身近にある輝く原石を見つけて磨こう!
ナツミさんの「輝けること」を探したいという気持ち、わかるなぁ。僕も、子ども向けのライブを始める前、自分の方向性に悩んだ時期があって。テレビの世界に憧れて芸人になった僕にとって、テレビの仕事=輝ける場所だったんだけど、「今、置かれた環境で自分を輝かせよう」と思い立って、全国のイベントなどに立つ営業の仕事を分析し直したんです。営業を見に来てくれるお客さんは親子連れが多いから、徹底して子どもに合わせたネタとキャラ作りをして。子どもが笑顔になって、親御さんが安心して楽しめる構成にシフトしたことで、違う道が開けました。テレビへの想いは変わらないけど、そこじゃなくても自分が輝ける場所があると気づくことができたんだ。
目標は、とても大切だと思う。だけど、人は何かを探さなきゃと思うと、上ばかり見てしまいがち。誰かが輝いている状態をうらやましいと感じるし、そうならないとダメな気がしてくるんだよね。だけど、遠い上のほうを探すんじゃなくて、手の中にあるものを磨くことがきっと大切。たとえば、ベストセラーになる絵本が、実は作者が自分の子どものために描いたストーリーだったりするみたいに、身近な人を笑顔にしたいという気持ちから始まることもあると思います。古くてさびてるから、自分には魅力的に映らないけど、丁寧に磨くと輝きだす。そんなイメージを持てるといいよね。そして、輝いて見える人やモノも、突然、発光体になったわけじゃないって理解することも必要かもしれないです。過程は人からは見えないものだから。
リサさんが感じる「焦り」は僕の中にもいまだにあります。ただ、何かしなきゃという焦りと、しなくていいじゃん!が僕の場合同居していて。焦りからくるエネルギーを利用して頑張ったり、逆にそれを引っ込めて自分をゆるめたり、コントロールするような感覚を持てると、心が疲れなくてすむんじゃないかな。磨くものが見つからないという人には「ハマっているものは何?興味のあるジャンルはある?何をしているときが楽しい?」と質問をしたいです。そこからはその人が磨く布を手に取るかどうか。でも、磨くものが何もない人なんて絶対にいないよ。
エリさんのロールモデルの存在が見つからない理由も、もしかすると、今、目に入ってくる輝いている人が、自分とはタイプが違う人なのかもしれないですね。目線を変えたら、見えてくる輝きもあるんじゃないかな。僕は今「小島よしおのおっぱっぴー小学校」と「小島よしおのピーヤの休日【ピーヤTV】」の二つのYouTubeチャンネルをやっていて。ピーヤの休日のほうはまだまだ再生回数は多くないんだけど、自分が面白いと思うことができて、数は少なくても確実に刺さっている人がいることが、とても力になっているんだ。それも輝き方のひとつだと感じているんだけど、みんなはどう思いますか?
子ども向けの悩み相談AERA dot.の連載が話題に!
「どうして宿題をやらないといけないの?」「クラスの男子からちょっかいを出されるのがイヤです」など、子どもたちの疑問や悩みに答えるAERA dot.の人気連載「ボクといっしょに考えよう」。大人の心にも響くと注目を集めている。
小島よしお
1980年生まれ、沖縄県出身。早稲田大学卒の経歴を生かして、クイズ番組、バラエティに多く出演。ほか、子ども向けライブやYouTube「小島よしおのおっぱっぴー小学校」「ピーヤの休日【ピーヤTV】」も発信!
撮影/五十嵐勇生〈TRON〉 ヘア&メイク/奥川哲也〈dynamicdynamic〉 スタイリスト/松本ユウスケ(anahoc) 取材・原文/木村真悠子 (お悩みはLINE会員に3月29日〜31日までオープン形式で募集。相談者の名前は仮名、質問文は一部省略しております) ※BAILA2022年7月号掲載