デビューからずっと第一線で活躍し続けている田中圭さんですが、意外にも悩み多き20代を送っていたそうです。40歳になった今だからこそ下の世代に伝えたいことや、つらい仕事を乗り切るコツを教えてもらいました。


田中圭
1984年生まれ。東京都出身。2003年にドラマ『WATER BOYS』で注目を集める。これまで多数の映画やドラマ、舞台など話題作に出演し、幅広く活躍中。近年の主な出演作品は、映画『劇場版ドクターX FINAL』、『私にふさわしいホテル』、ドラマ「アンサンブル」など。
インタビュー「ネガティブな気持ちで仕事をしてもいいことなんてない」

——「現場では常にポジティブでいるようにしている」「僕に二面性はない」と、ほかのインタビューでおっしゃっていたのを拝読しました。このように決意されたきっかけがありましたら教えてください。
そんなかっこいいこと言ったかな…(笑)。ただ、現場でネガティブな態度でいていいことはないですよね。周りにも気をつかわせてしまいますし。
どんな仕事もそうですが、俳優という仕事ってしんどいことも多々あって。わかりやすい例でいうと、朝早くて、夜中まで撮影。家に帰ったら明日のセリフを再度確認して…と、準備をしなくてはいけない。ネガティブでいたら、気持ちがもたないのでポジティブでいたいと話したのかもしれません。
二面性がないのは、もとからですね。人によって態度を変えることはしないです。大体いつもこんな感じです。
——「BAILA」の読者は、20代から30代の方が多く、キャリアに悩みを抱えている方もいらっしゃいます。この世代に向けてアドバイスはありますか。
アドバイスなんて生意気ですが、20代はもっと手探りでいいし、どんどん悩んでいいのではないかなとは感じています。やりたいことがなければ無理に探す必要もないと思います。40代に突入した今だからわかったことですが、20代なんて失敗してもいくらでもリカバリーできますから。

——インタビュー前編で、「30代は演技のことばかり考えていた」とおっしゃっていました。田中さんも20代の頃は悩んでいましたか?
もちろん! たくさん悩んでいました。人生の方向性を決められたのは、30代になってから。そこからはとにかく突き進みました。20代で悩み、30代ではとにかく演技と役のことをがむしゃらに考えていたから、今があるのだと感じています。
たまに、後輩から「俺、意外と歳いってるんですよ。もう27歳ですよ」などと言われることがありますが、その時は「何言ってんだよ。こっちは40代がいちばん楽しいと思えるために今から頑張ろうとしてるんだよ!」って、返すようにしています。
最近はSNSなどで、若いうちから活躍している人たちの姿がはっきりと見えてしまうので、その人と自分を比べて焦ってしまうのかもしれないですが、不安にならなくて大丈夫。これは決して20代というひとときを軽視しているわけではなく、歳を重ねてきた今だからこそ本当にそう思っています。
「また新たな10年が始まると思うと、わくわくする」

——俳優としてだけでなく、私生活でも様々な経験を重ねていく中で「自分のこういうところが好きだな」と思うポイントに変化はありますか?
難しいですが、どれだけ歳を重ねても、自分の好きなところは変わらないですかね。40代を迎えたばかりで、今後どうなっていくかはまだまだわかりませんが、今からまた新たな10年が始まるんだ、とわくわくします。目の前のことを一つひとつ重ねていけば、楽しく過ごせるのではと思います。
——日々忙しくされている中で、自分を開放できるのはどのタイミングですか?
俳優仲間たちと楽しく美味しいごはんを食べている時間も大好きですが、やっぱりベッドに入る瞬間がいちばん安心します。年齢とともにすぐ起きるようになってしまい、長い時間眠れなくなりましたけど、仕事をするうえでも睡眠は大事。お風呂に入っている時間もリラックスできます。これだけ聞くと、かなり単純な人間みたいですね(笑)。
舞台『陽気な幽霊』公演情報

2025年5月3日(土・祝)〜29日(木)東京(シアタークリエ)ほか大阪・福岡でも上演。
【追加公演あり】5月12日(月)18時 詳細はこちらから
ジャケット¥66,000/UNDECORATED(アンデコレイテッド 03-3794-4037)、シューズ¥96,800/Paraboot(Paraboot青山店 03-5766-6688)その他/スタイリスト私物
撮影/岡本俊 ヘア&メイク/花村枝美(MARVEE) スタイリスト/荒木大輔 取材・文/高田真莉絵