子どもたちの気持ちに寄り添う真摯な回答が胸を打つ、話題の連載がBAILAに出張! 仕事、結婚、恋愛etc.大人のリアルなお悩みに、小島よしおならぬ“よしお先生”が回答。今回は職場での人間関係に悩む女性へアドバイス。その言葉には、心をほぐし、前を向くパワーがある!
【職場の人間関係編】相手を変えるのは難しい。自分の向き合い方をどう変える?
相手に求めず、接し方を変えようと考える優しい大人たちに、響く先生の経験談。
世代間ギャップに、対応の仕方が見つからない(キョウコさん33歳・飲食店勤務)
職場で働く大学生のアルバイトの子たちの言葉遣いや上から目線の話し方など、年長者を敬う姿勢がないことが気になります。それとなく、やんわりと指摘してみるのですが「何がいけないの?」という態度でこちらの気持ちが伝わりません。いつかお客さまにも失礼な態度をとってしまわないか心配なくらいです。どう伝えれば響くのでしょうか。
【よしお先生のこたえ】相手の意見を聞いて伝え方を工夫してみる
キョウコさんは優しさからやんわりと伝えているんですよね。これは、一度でも同じ目線で周りを見た経験があれば伝わるんだけど、若い頃は、察して動くことが難しいかもしれない。そうなると、ビシッと厳しく言うしかない思うんだけど、怒られ慣れている世代と、そうじゃない世代の違いもあるだろうから、簡単なことじゃないよね。
実は、僕は昔、後輩に対して「こうだから、あとは自分で考えろ!」みたいな態度をとっていた“鬼軍曹期”があったんです。よかれと思ってやっていたけど、その頃に可愛がっていた子たちはみんな僕から離れちゃったんだよね。その経験もあって、今は、普段から後輩と一緒にいる時間を増やしているんです。自分の意見を押しつけるのではなくて、まずは後輩の話をじっくり聞くことを大事にしようと思って。その上で、気をつけているのは伝え方かな。決めつける言い方はしないで「こうしたほうがいいんじゃないかなって俺は思うけど、どう?」と、語尾を相手に投げかけるように意識しています。その態度はよくないよと指摘するよりも、自分で考える余白を与えるイメージでね。伝え方ひとつで印象が変わることもあるから、試してみてください。
先輩の機嫌に振り回される日々。改善策を教えてほしい(メグさん33歳・医療事務)
現在、医療事務の仕事をしています。先輩がとにかく気分屋で毎日機嫌をうかがうのが大変です。気分によって崖から突き落とすような態度をとられたり、そうかと思えば優しく仕事を教えてくれたり……。機嫌が悪いときが本当にひどすぎて、仕事を辞めたくなるときが多々あります。先輩を変えることは無理だとわかっているのですが、どうしたらいいのか悩み続けています。
【よしお先生のこたえ】機嫌をうかがう前に、先回りして自分発信に軸足を置く
メグさんは相当しんどい環境ですよね。僕ならその職場から離れてしまうかも!相手を変えることは難しいと、自分ができる対処法を考える姿勢は本当に素晴らしいと思います。
先輩の機嫌をうかがう=メグさんが完全に受け身の状態に陥っているんですよね。常に先輩の気分が先にあって、メグさんの感情が振り回されてしまう。だから思い切って、先回りして仕事の報告をしてみるのはどうでしょうか。「先輩、これどうしましょうか?」「●●の件は先にやっておきました」と、自分発信に軸足を置く。言わなくてもやる子なんだと印象づけることにもなるし、やってみる価値はあると思うんだ。さらに、仕事以外の趣味の話題なんかもできたら、よりいいかもしれない。
僕自身、単独ライブの前はかなりナーバスになるんです。前のマネージャーにはきつくあたってしまったこともあってすごく反省しているんだ。今のマネージャーは「このネタはどうしますか?」「これはいつまでに用意しますか?」と先回りして動いてくれるタイプ。怒ることが減ったのは彼のおかげでもあって。メグさんがそこまでする必要はないんだけど、先輩の態度が変わる可能性はあると思う!
子ども向けの悩み相談AERA dot.の連載が話題に!
「どうして宿題をやらないといけないの?」「クラスの男子からちょっかいを出されるのがイヤです」など、子どもたちの疑問や悩みに答えるAERA dot.の人気連載「ボクといっしょに考えよう」。大人の心にも響くと注目を集めている。
小島よしお
1980年生まれ、沖縄県出身。早稲田大学卒の経歴を生かして、クイズ番組、バラエティに多く出演。ほか、子ども向けライブやYouTube「小島よしおのおっぱっぴー小学校」「ピーヤの休日【ピーヤTV】」も発信!
撮影/五十嵐勇生〈TRON〉 ヘア&メイク/奥川哲也〈dynamicdynamic〉 スタイリスト/松本ユウスケ(anahoc) 取材・原文/木村真悠子 (お悩みはLINE会員に3月29日〜31日までオープン形式で募集。相談者の名前は仮名、質問文は一部省略しております) ※BAILA2022年7月号掲載