デスクワークによる肩こりを改善すべく、整形外科医の金岡恒治先生に肩こりを根本改善できる方法を教えてもらいました。PCモニターやキーボードの位置を見直すだけで、肩こりになりやすさが変わってくるんです。ぜひ実践してみて。
教えてくれたのは…
整形外科医 金岡恒治先生
早稲田大学スポーツ科学学術院教授。オリンピック帯同スポーツドクター。日本整形外科学会専門医。アスリートの障害予防研究に従事し、体幹深部筋を研究。
金岡先生が解決!
『肩こりを治せば、老いも止められる』高橋書店 1200円
肩こりが与える悪影響や、改善する体操・生活習慣などをマンガを交えてわかりやすく解説した金岡先生と成田崇矢氏の共著。より詳しく知りたい人に。
もっこり肩の原因は筋肉にあった
肩こりのせいで肩が盛り上がって首が短く見えると嘆く女子も多いが、それは、以下のように、筋肉の偏った使い方が原因。
《使いすぎ!》肩甲挙筋
後頭部〜首すじにつながる肩甲骨を上げるときに使われる筋肉。パソコン作業などで酷使されやすい
《使いすぎ!》僧帽筋
肩を覆う筋肉。パソコン作業のような腕を持ち上げて作業をするときに使われ続け、過緊張しやすい
《使ってない!》菱形筋
肩甲骨を寄せるときに働く菱形筋は使われにくいため、肩甲骨が開いて背中が丸まった猫背姿勢に
肩甲骨が埋もれたまま
肩甲骨や肩甲挙筋を酷使すると、この筋肉が発達して盛り上がって首は短くなり、肩甲骨は埋もれる
肩甲骨が現れる
菱形筋をしっかり使うと、僧帽筋や肩甲挙筋の過剰な発達が抑えられ、埋もれた首や肩甲骨が現れる
仕事中は正しいデスク姿勢で
職場のデスクや椅子によっても、肩こりになりやすさが変わるので、以下の点に気をつけて。
PCモニターは目線が上がる位置に
《!》目線が下がると肩甲挙筋に力が入る
キーボードは机の手前
《!》奥にあるとひじが上がって僧帽筋に力が入る
骨盤を立てて座る
《!》立てないとどんどん猫背に
イラスト/二階堂ちはる 取材・原文/和田美穂 構成/田畑紫陽子〈BAILA〉 ※BAILA2020年2月号掲載